『般若心経』にも出てくる
有名な一句です
「色即是空 空即是色」
色はカラーという色ではなく
物質的存在のことです
あらゆる物質(色)は
空であると、
空というのは条件的存在と
いってもいいと思います
あらゆるものは条件によって
成り立っていて
それが独立して存在する
ものは一つもない
ということです
であれば、
「色即是空」だけでいいと
思うのですが
さらに、
「空即是色」と
空ということは
すなわち物質的存在なのだと
今度は肯定しているのです
どういうわけか
私達は知らず知らずのうちに
何かしらのこだわりを
持っています
私たちが生まれたのは
両親がいて、
そのまた両親がいて、
そのまた亦の両親がいてと
ご先祖さまの石並べ、
という話しがありましたが
私が今存在しているのは
過去何代にも渡る
先祖の方々の連なりの賜物
どの方一人が欠けても
今の私は存在しない
そういう
絶妙のバランスというか
数えきれないほどの確立で
今いる
ということなのですが
こうやって生きていると
いつの間にか
自分一人で何でもできる
何でもできてきたと
錯覚してしまいます
これは自分のもの
彼は自分の考え方生き方と
こだわり、
それに固執してしまいます
そういう考えを破るのが
「色即是空」
ということでしょう
私を含めすべてのものは
条件的存在(縁)
によって成り立っている
ということをもう一度
思い知らしめるのです
しかし、
そういう考え方ばかりですと
ふと、虚無主義的に
なりがちなのです
どうせ、この世は
空なのだから
執着すべきものはない、と
そうなれば力も出なくなり
心も萎えて
信心の心も起こらなくなって
しまいます
そういう心を
奮い立たせるのが
「空即是色」ということです
そうではないんだと
空という世界に立って
世界は空であるということを
認識して
そこから世界を創造するんだ
と、
そいうことが
「真空妙有」ということの
本当の空ということは
何もない空っぽ
ということではなく
空ということをよくよく
認識して
自分ということの執着から
離れて
妙有ですから
ただの物質がある
というのではなく
本当にものが物として生きる
本当にものを生かしていく
そういうものがあると
そういうことを「妙有」
というのではないでしょうか。
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