本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

和尚さん! おしょうさん!

2019-12-05 20:31:02 | 住職の活動日記

意外や意外、

「和尚」という言葉も

実はインドの言葉で

それが音写された言葉なのです

 

何気なく、

お坊さんを呼ぶ時

一番一般的なのは「和尚さん」

ではないでしょうか

住職という言い方もありますが

子供も素直に呼べるのは

「おしょうさん」ではないかと

思うのです。

 

インドの言葉

ウパードヒヤーヤが和尚と

音写されたのです。

ウパード何々が

どうやって和尚と音写されたのか

よくわかりませんが

けど、和尚という言葉は

インドの言葉をそのまま

音だけ当てて和尚となった

ことだけは間違いないようです

インドには沢山の言語が

ありますから

そのうちの一つが訛って

和尚となったのです。

 

この言葉も

宗派によってそれぞれ読み方が

違ってきます。「同じ言葉でも」

華厳宗(東大寺)や天台宗では

「かしょう」と読み

法相宗・真言宗・律宗などでは

「わじょう」と読みます

禅宗や浄土宗では

「おしょう」と読むのです。

 

これも副産物として

知ったようなことで、

初めは「戒」ということを

調べていたのです。

ところが

そのページの隣のページに

「和尚」という項目を

見つけました。

辞書を引くということは

そういう副産物もまた

面白いものです。

 

「戒」ということは

仏教ではとても重要なことで

辞書にしても数ページに渡って

書かれています。

 

ちょうど十地経の中に

「性戒」(しょうかい)

「遮戒」(しゃかい)

ということが出てきて

調べ始めたら、和尚という

項目も見つけて

話が広がり始めたということです

 

『十地経』の第二番目は

第二離垢地(りくち)という

ところで

垢ということは煩悩ということで

煩悩から離れるには

「戒」ということしかない

戒が行になると

こういうことがでていて

その戒の中にも

性戒と遮戒があると

 

性戒というのは

戒律として決めるのではなく

本来人間が持っている罪悪感

のようなものです

殺生戒や偸盗戒というものは

性戒にあたり、

飲酒戒は遮戒にあたり

それ自体は罪悪ではないけど

それを飲むことで

他の戒を誘発してくる

それを防ぐために遮(さえぎる)

ものとしてお釈迦さまが

遮戒を制定したということです

 

まあ、

ネットで調べることも早くて便利

ですが、

話題が広がっていくということは

辞書を引く醍醐味でしょう。

一応のことは分かります

そこから、考えていくことは

更に興味も深まるものです。

 

 

 

 

 

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