本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

「意馬心猿」

2013-12-02 17:36:14 | 住職の活動日記

 「 意馬心猿 」  こういう言葉があるのですね !

晋山式に向けて、表白文とか考えていたのですが、

昔の表白文とかを参照にしていますと、

とてもむつかしい言葉がたくさん出てきます。

仏教用語ではないのですが、

昔はこういうむつかしい言葉を普通に使っていたのでしょう。

 

 先ほどの 「 意馬心猿 」 ( いばしんえん ) は

表白文の中では、

 「 全身全霊を傾注して、意馬に鞭ち心猿を叱咤し、

   もって内外の信頼と期待に背かざらんことに努め … 」

というように出てきます。

 意味は 「 心が私欲のために動いて抑えにくいことを

馬や猿にたとえていったことば 」

と書いてあります。

 言われてみると、なるほどということですが、

今では全く使われない言葉でしょう。

それから、こういう言葉もあります。

 「 斗筲鉛刀 」 ( としょうえんとう )

「 斗筲 」 は、斗 は一斗升。

筲 は一斗二升を入れる器、

ということで、器量が狭く小さなたとえ。

「 鉛刀 」 は 鉛の刀ということで、

役に立たないモノのたとえ、

心が小さく狭く役に立たない、という

自分をへりくだっていう言葉でしょう。

 表白文の中では、

「 斗筲の才、鉛刀の質 」

という表現です。

 

 わからなかった言葉を書き出してみます。

「 蘭若 」  ランニャ

 阿蘭若の略で aranya というインドの言葉の音写で

お寺、寺院という意味になります。

「 董 」 草冠に重い、と書きます。

トウ と読んで、ただす、みはる、監督する

という意味になります。

また、こういう字もあります。

「 尫弱 」 オウジャク と読みます。

体が弱い、ということです。

「 宿志 」 シュクシ 前からの志、

「 提撕 」 テイセイ ひっぱて教え導く、

「 畢生 」 ヒッセイ いのち終わるまで、終生

 

 ま~ いろいろむつかしい言葉もあるものです。

こうやって、いろいろみてみると

難しいながらも大切な意味もあるようで

とても勉強になりました。

 

 今度の晋山式ではよく聞いていただくと

こういう言葉が出てくると思います。

 

     

 

 

 

 

 

        

 

コメント
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