ここのところ、厳しい冷え込みが続きます。
車の温度計は 2℃ を表示しています。
手洗いの蹲には薄氷が張りました。
しかし、秋の名残もまだあります。
まだ見事な紅葉も残っています。
周りの紅葉はほとんどが葉を落とし、
これも見事な風情を見せています。
葉を落とし、力を地中に蓄え
来春を待つのでしょう。
松の木には菰が巻かれています。
松の虫は大変です。
ちょっとした隙に松の木に潜り込み
あっという間に枯らしてしまいます。
こうやって 「 わら 」 を巻いて
地中に戻っていく虫たちを
巻いた藁に集めるのです。
暖かさにつられてわらに集まってくるのでしょう。
春になると、わらを外し
燃やして、松の虫退治をするということです。
ハスもすっかり枯れてしまいました。
しかし、ハスだけは枯れても趣があるものです。
枯れたハスの台 ( うてな ) はそれだけでも
いけばなに使っても面白いものです。
ハスの実は何千年も眠っていても
いつかは目を覚ます時があります。
こうやって枯れた姿をさらしていても、
来年はしっかりした新芽をのびのびと出してくるものです。
人間の中にある
仏の種も絶対に枯れることはなく
いつかは目を出すチャンスを窺っているのです。
悲しいかな、
そのチャンスを見つけることが難しいのです。
生かすも殺すも
チャンスを頂いた私たちの責任なのですが、
なかなか …
せっかくのチャンスを頂けないのです。
寒い冬を迎えますが、
必ず、春はやってくるものです。
『 手に取るな やはり野におけ 蓮華草 』
自分の居場所を見つけて、
春にはしっかりとした芽を出してほしいものです。