本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

陽気に誘われて !!

2013-04-25 21:58:10 | 住職の活動日記

 今朝のお参りのときはまだしっかりした

蕾のままでした。

 ところが、お昼庭に出てみると

  なんと、バラはすっかり満開になっていて、

もう、花びらも落ちしまいそうなくらい

開ききっていました。

 

 

   

 

 

とてもいい香りを放っています。

 その香りに誘われてでしょうか、

 

   

 

蝶もやってきていました。

 香りも素敵なのですが、

私たちは目で楽しむことのほうが多いようです。

蝶にとっては花の姿かたちより、

香りに惹かれてやってきたのでしょう。

 

 『 薫習 』  ( くんじゅう )

という言葉がお経に出てきます。

 今日のバラの花のようにとてもいい香りを漂わせています。

このバラの花にハンカチを被せます。

しばらくして、ハンカチをとると、

このバラの花の香りがハンカチに移っています。

 そのように香りがしみこみ移っていくことを

『 薫習 』 といいます。

 

 台所では赤ちゃんがすやすや眠っています。

4月9日に生まれて、今日で16日

日に日に大きくなっているようです。

そして、動き方も違ってきています。

いろんなことを吸収しているのでしょう。

周りの環境の動きを察しているのです。

 まだ赤ちゃんの感覚は視覚はあまりないはずです。

たぶん、触覚 ( 母親との肌のふれあい )

そして、臭覚 ( 母親の香り、お乳の香り )

その感覚が研ぎ澄まされているのでしょう。

今赤ちゃんの脳細胞には

周りの状況がバラの香りがしみこむように、

刷り込まれていっていると思います。

 見ていると、自分の意志も芽生えているようです。

やはり、持って生まれたものもあるようです。

それに、周りの環境も多大な影響を与えているようです。

持って生まれたものに、刻一刻と新しい経験が

「 薫習 」 されていっている。

そうやって人格が作り上げられていっているのです。

 

 仏教では 「 薫習 」 というような

こころにいろんな経験が香りがしみこむ、

そういう表現をとるところは

実に面白いところだと思います。

 持って生まれたものを 「 種子 」 ( しゅじ )

ともいうし、植物の命の姿を

仏教の用語にしてるところは

興味深いところです。

 

 明日からはどんどんバラの花も咲いていくことでしょう。

また、楽しいことが増えました。

 

 

 

 

コメント
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