また、新しい仏の子が誕生しました。
4月21日、弘法大師のご命日 正御影供の日に
得度式をおこないました。
教授に従って、白衣姿の 「 新発意 」 ( しんぼっち )
が四方に向かって三礼をします。
剃髪も終わり、十善戒も受けて、
お袈裟を頂きます。
いつみても、この得度式が
私にとりましては一番厳粛な儀式です。
何回しても、こみ上げてくるものがあり、
感動は一入 ( ひとしお ) です。
「 教告 」 では、出家と在家の違いを、
そして、出家の素晴らしさを述べていきます。
唱える私も身の引き締まる思いがいたします。
来月、5月には本山である
醍醐寺伝法学院へ出発します。
一年間の修行に耐えるのです。
子どもさんも一緒に出席されました。
お父さんのお坊さんになることをとても喜ばれていたようです。
ご家族皆さんで見届けていただきました。
今日のお父さんの緊張を解きほぐすかのように、
式が終わると、すぐさまやって来て、
ご覧のように、肩をたたいてお父さんの労を
ねぎらっておられるようでした。
さてさて、
夕方には職員も全員集まり、
彼の壮行会を催しました。
先に修行した 「 宗良さん 」 も
いろいろとアドバイスをしていたようです。
お坊さんになっていく彼に向かって、
皆一言ずつ激励の餞の言葉をおくりました。
これから一年間、辛い修行になることでしょう、
しかし、人生で一番幸せな時を過ごすことになるのです。
どうか、無駄にしないように、
大切に修行に臨んでほしいと思います。
「 如法に修行しなさい ! 」
と、寄せ書きには書きました。
どういう意味ですか ??
と聞かれましたが、
たぶん修行に入ると実感として
感じ取ってくれることと思い、
あえて、そのことは説明しませんでした。
本人の決断も立派だと思いますが、
それを温かく見送り、留守をみんなで手分けして
カバーしてくれる職員達、
素晴らしいサンガがあることを
大変心強くも嬉しくも思いました。