本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

今週の言葉 9/24~9/30 「こつこつ努力をする」「集中力を養え」 …

2012-09-23 21:36:26 | 今週の言葉

      「 こつこつ努力をする 」

 

   「 集中力を養え 」

 

   「 正直であれ 」

 

   「 辱めに耐えろ 」

 

 

 ちょうど今、読み進めています

梅原猛先生の 『 仏教 』 という本の中からご紹介させていただきます。

 前に書きました 

「 八正道 」  「 六波羅蜜 」  この中から集約すると

精進しょうじん  禅定ぜんじょう  正語しょうご  忍辱にんにく

 この四つに尽きる、とおっしゃっています。

 「 精進 」 この言葉もあまり使わなくなりました。

少しだけ、 「 精進料理 」  ということで馴染みがあるのではないでしょうか。

この精進料理もその使われる材料 ( お野菜 ) を使い切る、

一切の無駄なく使い切る、捨てるところがないように、

そのもっている命を無駄なくすべて使い切る、ということから

精進料理の名前がついたのではないでしょうか。

 私たちは、本当に自分の命を使い切っているのでしょうか。

ややもすると出し惜しみをしているのではないでしょうか。

よく、三浦先生から 「 労を惜しむな ! 」 と

励まされました。

 自分で自分に言い訳をして、理屈をつけて、

これは出来ません !  これはとても無理です !

と、力の出し惜しみをしています。

 自分の持てる力を自分ではわからないのです。

子どもに対しては 「 無限の可能性 」 ということを

よく言います。

これは私たち大人にとっても同じことです。

子どもであろうが大人であろうが

無限の可能性を持っているのです。

 平澤先生は大脳生理学の立場から

「 人間は自分の脳をその半分も使っていない 」

とおっしゃっています。

 仏教の立場からは、人間の構造上のこととして、

自我を破って、本来の自己を実現したいと

願っているのです。

 ただ表面的には、楽がしたい、得したい、と

考えているだけです。

 本当のことには、自分を投げ出しても悔いない

という心をちゃんと持っているのです。

 その本当の心に触れるためには

「 精進 」 しかないのです。

わかりやすく言えば 「 こつこつ努力する 」 ということになります。

 

 今週の言葉の四つは

言葉としては四つになるのですが、

実践してみるとこの四つは一つなのです。

 「 こつこつ努力する 」 とそこには必ず

「 集中力 」 が出てきます。

あっちを見て楽しい、こっちを見ても楽しい、

なんてきょろきょろしていたのでは

こつこつやることも出来なくなってしまいます。

 そして、 「 正直であれ 」 ということも

嘘をつかない、誤魔化さない、

嘘をついて、そのときは誤魔化しても、

そのことは必ず、その嘘を隠すために

また嘘をつかなくてはならないようになってしまいます。

つまり、一つの嘘がついには嘘八百というように

その人の人生そのものが嘘であったという

とても悲しいことになってしまいます。

 また 「 辱めに耐えろ 」 ということも

何かに集中してこつこつやる人には

周りから必ず誹謗中傷が出てくるものです。

つまり、物事をなす人には必ず身近な人から

嫉妬心が生まれてくるものなのです。

 

 仏道修行も世の中で何事かをなす人には

    「 こつこつ努力をする 」

    「 集中力を養え 」

    「 正直であれ 」

    「 辱めに耐えろ 」

この四つが必ず必要になってくるはずです。

また、この四つの徳目があれば

人生は必ず乗り切っていけると思うのです。

  

 

コメント
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