いま、熊本の 『 鶴屋デパート 』 では、
鶴屋百貨店創業60周年特別企画
~ 木の中に宿る仏を現代に迎え入れる ~
大仏師
松本明慶仏像彫刻展
が開催されています。
ご招待券をいただきましたので拝見してきました。
思ったよりも大規模で、とてもたくさんの仏さまで、
時間の都合で全部の仏さまを見ることはできませんでした。
といいますのも、
松本明慶さんとは30数年ほど前にお会いしていました。
お会いできなかったら、そのまま失礼しようと思っていたのですが、
たまたま、先生が奥から出てこられ、名刺の交換となりました。
三浦先生の話になると、とてもよく覚えていらっしゃいました。
三浦先生の依頼で、洛南高校のご本尊の 『 地蔵菩薩 』 を
彫りました。
未熟だった自分をとても温かく励ましてもらったこと、
また、熊本の地で三浦先生の話が出たことの驚き、
などなどで、思いもかけず、話に花が咲きました。
今回驚いたのは 「 截金細工 」 ( きりがねざいく ) です。
仏さまも遠くから見ると、金色に輝くお姿にしか見えないのですが、
近くで見ると、その小さな模様に驚きます。
この香合の蓋の裏側に細工された 「 截金模様 」 です。
写真のほうが実物より大きいのですが、
その細かい模様がわかっていただけるでしょうか。
銀色に光っているのは 「 プラチナの截金 」 です。
私も 「 プラチナ截金 」 は初めて見ました。
截金は金箔から竹のヘラで切っていくということを聞いていたのですが、
どうやって切るのかは知りませんでした。
截金の一本一本は髪の毛よりも細いのです。
そこで、切り方を見せていただき、
その繊細で微妙な動き、そこから切り出される 「 截金 」
その技術には、日本人でなければ出来ないような技が隠されています。
ぜひぜひ、 です。
その技を見るだけの価値はあると思います。
先生も、
「 これだけの截金が出来る人はいないと思います 」
とおっしゃっておられました。
再会を期して、ツーショットをいただきました。