大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

番外編・あまりにも有名な弥生時代の遺跡「登呂」に行ってきました!~静岡・登呂遺跡~

2011年09月28日 13時24分11秒 | 地方の歴史散策・静岡市内
日本の歴史教科書の中で、弥生時代の代表的な遺跡として必ず登場するのが「登呂遺跡」です。私のブログでは江戸時代の文化や歴史的建造物を中心に取り上げてきたのですが、今回だけは番外編ということで、時代は遥か古代へと遡り、静岡訪問の思い出として「登呂遺跡」へ向かうことにしました。

弥生式住居

静岡市内で電動のレンタサイクルを借り、市の南2キロ?ほどの距離にある登呂遺跡を目指します。走り始めて僅な距離にある森下公園を回り込むと、登呂遺跡の近くまで延びる「自転車専用道」が始まります。いくつかの信号を越え進むと、あっという間に登呂遺跡に到着です。JR静岡駅から自転車でものの10分程度の距離です。

あまりにも有名な登呂遺跡であるがゆえに、かなり過大な先入観をもって訪れたのですが、この遺跡の佇まいはあまりにもオープンで、遺跡はなんら囲いもなく誰でもが自由に入場できるようになっています。そしてこれも先入観のなせるわざで、遺跡は自然の風景が広がる広大な敷地の中にあるものだと思っていたのですが、まず遺跡全体はそれほど広くなく、その遺跡の敷地に隣接するように宅地開発が進み、住宅街が迫っているのです。発見された当時は周辺には今ほどの住宅がなかったようですが、当時の行政の予算では遺跡周辺の土地を買い上げることができなかったため、その後、民間の宅地造成が急速に進んだと言われています。そのため、遺跡の西側にあったであろう当時の墓域は開発された住宅の下に発掘されないまま眠っているとのことです。

弥生式住居

遺跡敷地には教科書にのっている藁葺きの弥生式の住居がいくつか点在しています。そのいくつかは台風15号の強風のためか、藁葺きがはがれてしまっています。

住居前で一枚
火おこし体験
夫婦揃って一枚
穀倉

遺跡の傍らには田んぼが広がり、収穫時期を迎えた稲がたわわに実っていますが、この稲も台風の強風で全部ではないのですが倒れ掛かっています。そんな稲もさまざま種類が植えられて、特に興味を引かれるのが古代米が栽培されていることです。稲の穂が黒いものは黒米と呼ばれているそうです。当遺跡ではこの古代米を収穫して、炊きご飯を見学者に振舞ってくれるそうですが、今回はそのご馳走にありつけませんでした。

住居内部
住居内部で一枚

遺跡には現代版の弥生人がボランティアで説明をしてくれます。そしてカメラマンとして私たちを撮ってくれます。また、古代の火おこしの道具や住居の中には古代の農耕器具や土器、竈などがしつらえてあり当時の生活様式を間近で見ることや、手に触れることができます。

住居前で一枚

敷地内には立派な博物館があり、館内の2階には発掘品の展示を見ることができます。私たちは博物館の屋上にでて、遺跡全体を俯瞰することができました。そしてなによりも今回の静岡訪問ではじめて西側からみる富士山をこの屋上から見ることができたのです。それだけでも満足です。

遺跡俯瞰

実はこの登呂遺跡を訪れた理由にはもう一つ訳があります。この遺跡に隣接して静岡名物の「安倍川もち」の店があり、是非食べてみたかったからなのです。そして観光客用に発行している「おもてなしクーポン」を利用できるのがこの「安倍川もち」の店だったのです。

登呂もちの家入口
店内の様子

クーポンを提示すると無料で安倍川もちをサービスしてくれるシステムなのですが、お店側としてみればクーポンだけで食い逃げされるのは困りものといったようで、お店側はさりげなく「クーポンでのサービス以外に何か食べていただくか、何かお買い上げいただきたい」とのこと。

お店に入ったのがまだ午前10時半なので、昼食には早いため、安倍川もちのお土産を購入し、無料の安倍川もちを食べさせていただきました。当店は開店が10時半ということで、できたてのまだ温かい安倍川もちが出てきました。お店の造りも東北の民家を移築したもので、外観、内部共に古さを感じ遺跡巡りの疲れを十分に癒すことができるお勧めのお店です。

※登呂もちの家
電話番号:287-7211
営業時間:10:30-17:00




日本史 ブログランキングへ


神社・仏閣 ブログランキングへ


お城・史跡 ブログランキングへ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿