大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

今日は浅草・浅草寺のほおづき市~四万六千日のお縁日~

2012年07月10日 16時47分44秒 | 台東区・歴史散策
恒例の夏のほおずき市が下町・浅草の浅草寺境内で盛大に催されています。本日10日は縁日2日目にあたり、日が高いうちからたいそうな人出で境内はごった返しています。

五重塔
境内の賑わい

もともとお江戸のほおづき市の発祥はここ浅草寺ではなく、出世の石段で知られる芝愛宕神社の縁日に始まります。愛宕の山の頂に鎮座する愛宕神社の境内には江戸時代に野生のほおづきが群生していたといいます。この「ほおづき」が子どものカンの虫や夫人の癪(しゃく:胃痛)に効くということで江戸時代に売り始めたのが「ほおづき市」の始まりといいます。現在、毎年6月下旬の土曜と日曜の2日間に渡って愛宕神社で行われる「ほおづき市」はこの両日を「千日詣で」の功徳日として開催されているものです。

浅草寺ご本堂
ほおづき市屋台

一方、浅草寺でも観音様の功徳日である7月10日には「千日詣で」を古くから行っていたのですが、江戸時代の享保年間(1716~36)からはなんと「四万六千日詣で」と呼ばれるようになります。この日7月10日に観音様にお参りするとなんと126年分のご利益をいただけるようです。
そんなこんなで梅雨の晴れ間の炎天下、浅草寺境内は多くの善男善女が126年分のご利益を求めて引きも切らさずご本堂へと吸い込まれていきます。その境内に所狭しと軒を並べるのが「ほおづき」を販売する屋台です。よしず張りの簡素な屋台の中には赤く色づいたほおづきがたわわに実る鉢植えが並んでいます。また、涼しげな音を奏でる「江戸風鈴」がそれぞれの屋台に吊るされ、お江戸の夏の風情を醸し出しています。

ほおづき市景1
ほおづき市景2 
ほおづき市景3
ほおづき市景4
ほおづき市景5

興味本位に鉢植えのほおづきの値段を各店で聞いてみたところ、判で押したように江戸風鈴付きで一鉢2,500円ときた。カルテルでも結んでるんかい!あくまでも個人的な意見ですが、ほおづきに2,500円とはあまりにもぼったくり。観賞用としてもそれほど見栄えのするものでもないし、かといってほおづきの実を食べるわけでもなし、はっきり言えば「雑草」のようなもの。江戸風鈴付きとはいえ、こんなものに2,500円も払えるか!と思いながら雰囲気だけは楽しんできました。
おそらく今日10日の夜には「叩き売り」状態になるのは明らか。まあ~、たとえ500円になったとしても欲しいとは思わない、と思う私にはきっと四万六千日のご利益は授かれないかも……?

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