うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

外国の方を、うべプラネタリウムに...(26)

2007年01月31日 11時47分25秒 | うべプラネタリアン
お招きしたいと、プラネタリウムの海外版を企画した。
しかし、これは今のところ一度も実現しないまま、いわば「企画倒れ」になっている。
イメージとしては、私の頭の中にはずっと活きているが、実現していないので話にならない。
星空は、地球のどこからでもみえるが、見る景色(星野(せいや))はがらり異なる。したがって物語もさまざまなはずだ。
海外から来ている人々に、「今宵の故国の星空」を提供したい、あわせて、できれば、その土地の星物語を語ってほしい。
たとえば、南半球の人には、ここ宇部から見えない星空(南十字でも、逆立ちをしたオリオンも)をプラで作って、見てもらうことができる。
北半球でも、はるか北の方なら、北極星の位置はびっくりするほど高いことがわかり、なつかしがってもらえるのではないか。
世の中に、星好きの人は少ないとわかっているが、皆無ってこたぁないだろう。
うべプラネタリウムがきっかけで、故国に帰ったとき星空をみあげて、日本を想い出してもらえるかもしれないだろう。
この企画を市の国際課に投げかけたのが、間違いだったかもしれない。
国際課は、山口大学あたりに丸投げして、そちらは、留学生にでも案内しましょと言うだけで、後ははなにがどーなっているのか、なにもかもそのまんま。よけいな仕事を持ち込まれた側からみたら、それがあたりまえのリアクションだろう。
どってこたぁない。
要は自分から、せっせとしつこく動かにゃどうにもならないのだ。
それには、昨今ちと忙しすぎる。
来年度に向け、再度取り組もう。絶対おもしろい企画なんだから。

うべプラネタリアンは...(25)

2007年01月30日 22時22分32秒 | うべプラネタリアン
宇部日報という地方紙の、「趣味遊遊」なる欄に、“星のたより”という
2500字くらいのコラムを、月一回(基本第三水曜掲載)書いている。
もう、16回をかぞえたから、1年4ヶ月続いたことになる。
星の話は星の数ほど....と言ったのは、先輩の藤井旭さんだが、そのとおり、ネタにはことかかない。
1月のコラムの一部を転載しておく。
 
.......冬、まっただ中。夜空を仰ぐのは寒くてちょっとつらいけれど、やはり、実際の星を見てほしいんです。プラネタリウムは実際の星を見るときの案内役なんですから。
 さて、しっかり防寒対策をしましたか、それでは、外に出てみましょう。
夕方、まだ夕やけの残る西空に、宵の明星“金星”が一番星で輝いています。今後、金星はますます高くのぼり、目立ってくるでしょう。
 とっぷり日が暮れて8時から9時頃になると、冬のおなじみ星座のそろい踏みです。
全星座中の代表格“オリオン座”が、どうどうと南の空を占めています。
 “オリオン座”をたどるには、まず、南に高く等間隔にならんだ3つの星を見つけてください。
勇者オリオンの腰に当たる星々です。
三つ星をはさんで東上に朱色の明るい星をみつければ、それはオリオンの右肩のベテルギゥスです。
対角の左足には、白い一等星リゲルが輝いています。
日本では昔、この二つの星を源氏と平家の旗の色にみたてて源平星と呼んでいました。
ベテルギゥス、三つ星、リゲルをつかめばもうオリオンと友達です。
友達になれば、彼のまわりの星を尋ねるのも楽になります。
オリオンの右足の近くでひときわ目立つ星は“おおいぬ座”のシリウス。全天一の明るさです。
そこから東に、ちょっと小振りな“こいぬ座”のプロキオンが光っています。
ベテルギゥスとシリウスとプロキオンが作る正三角形は冬の大三角と呼ばれていますね。
プロキオンのちょっと上に“ふたご座”のカストルとポルックスがならんでいるのがわかりますか。カストルとポルックスは肩を組み合った仲のよいふたご兄弟の頭の位置にあたります。おもしろいことに弟星のポルックスの方が明るいんですよ。
それから真上にオレンジ色の強く光る星は“ぎょしゃ座”のカペラ、真上からいくらか西よりに赤く光っているのが“おうし座”のアルデバラン。
シリウス、プロキオン、ポルックス、カペラ、アルデバラン、リゲルと一等星をむすべば、オリオンを囲んで大きな六角形が描けます。
デラックスなダイヤモンドですね。
ほかにも、アルデバランの近くにくしゃくしゃっと集団で光る星くずのすばる(プレアデス星団)は見逃せませんよ。
おや、東の空には、もう春の星座たちが登場を待っています。
“しし座”のレグルスと、すぐそばに“土星”。
土星は今後見頃を迎えます。北斗七星も立ち上がってきましたね.......

じつは、この転載のやり方がわからなかったのだが、チャットで伸せんせ(ムスコ)
に聞いたのだ。
丸ごと貼り付けようとしてこんがらがってたが、なんのことはない。
たったこんなことがわからないのだよ。


うべプラネタリウムの...(24)

2007年01月29日 21時43分54秒 | うべプラネタリアン
今後の目玉の一つとして、新星座物語を作ってみたい。
昨日の、橋本冴夏さんとの会話の中から啓示を受けたのだが、全天88星座の中で神話を抱えていない星座がほぼ半数近くある。これに新しい物語を与えたいのだ。

現在の星座が、国際的に確立したのは、たかだか80年くらい前だ。
星座そのものの起源は5千年ぐらい前の、メソポタミア文明あたりまでさかのぼる。
およそ2千年前ころギリシャのプトレマイオスという天文学者が、
言い伝えられた星座を整理し、48星座にまとめ、大部の天文学の本を出した。
それら星座とギリシア神話を結びつけて、天上に壮大な物語が構築された。
それが1500年くらい使われてきたが、16~7世紀頃大航海時代になると、
南半球の星空など、全く手つかずの星座空白域があることがわかって、
天文学者や地理学者は、てんでんばらばらに新星座を作りはじめた。
そのころ生まれた新星座が、いくつか整理されつつも、現代に残って、プトレマイオスの48星座を基本に、全部で88星座にまとめられ、国際基準となった。
だから、新しい40星座に、エピソードはあっても、神話はない。
第一“カメレオン”だの“はえ”だの“けんびきょう”や“ぼうえんきょう”に、神さまたちが取り憑こうはずもない。
これらに物語をあたえよう、その物語は、ひろく子どもたちから集めよう、
今、何もないのだから、自由に、何を考えてもいい、どんなドラマでもありうるだろう。
まさしく、天文学(てんぶんがく)だ。
集まったものは、冊子にまとめよう、1年くらい掛ければ何とかなるのではないか。

どうだろう、このブログページを見て、ほぅおもしろそうじゃんとおもったら、具体化のためのお知恵をお借りしたい。
ご協力願いたい。
こんなことを思いついたら寝られない(←うそ)

日曜は、うべプラネタリウムの...(23)

2007年01月28日 18時07分11秒 | うべプラネタリアン
定例の一般投影の日だ。
20人を超える来館者があった。
20人を超えれば多い方で、まずまずの“入り”といえる。
一年間の全天文イベント(一般投影、夏休み投影、移動天文教室等々)の
延べ来場数を今年度5000人目標においたが、今、3500人。
余すあと2ヶ月で1500人はちょっとむりだろう。
自分がプラネタリウムを担当(平成17年4月)して、それまでの実績が年1600人だったから、倍にはしたいと考えた。
結果、17年度は3800人、余裕でクリアした。その時点で、次は5千、その次1万とふくらませた。
しかし、たった一人で1万は苦しい。365日で200イベントは組めない。
何とかやったにしても、それに50人平均来場しなければ達成しないわけだから、まぁ夢の数字だろう。が、宇部の人口から考えて、1万動員すれば、存在感はあるぞ。

さて本日は、風邪の癒えた 自称第一助手の橋本冴夏さん(4年生)がきてくれたので、かねてやりたかったドラマ仕立ての星空紹介を試みた。
見事に当意即妙に演じてくれた。
今回の試みは、楽しいプラ解説の形に展開できそうだ。いい手応えを感じたから、
「星空物語をいっしょにつくってゆこうよ」と提案したら、快諾を得た。
作文コンクールで入賞する文章能力のある女の子だから、すてきな物語を作り出すにちがいない。
星の世界の下では、64歳も10歳も ともに同レベルなのだ。
星GG、妙にるんるんなのである。

うべの天候は... (22)

2007年01月27日 23時05分19秒 | うべプラネタリアン
最悪だった。
かねて、今夜(1/27)は、天体望遠鏡公開を予定していたのに、雨だ。
と思ったら晴れた。と思ったらまた厚い雲が張り出した。
市の広報にも、地方紙にも、「天体望遠鏡公開」を出していたから、市民に対する約束事として、勝手に止めるわけにはいかないのだが、「天候が悪いときは中止」の条項が入っているので、今日のように、晴れたり曇ったり雨になったりすれば、いつの時点で、GOかSTOPか決めるのが難しい。
12時の天候でこりゃだめだとあきらめ、その方向で管理人に伝えていたが、
あるいは...という期待と責任感に動かされて、会館に出勤(?)してみると、なんと、美しい母娘さんが不安げに待っているではないか。
これで開けぬとあっては、プラネタリアンの名が捨たる。
そうするうちに、誰の行いが良かったか、空が晴れてきた。
宇部天同好会の坂本氏も来てくれたので協力を仰ぎ、20㌢屈折を開けることとした。そのあと、続々と人が集まり、開けて良かったぁとほんとにうれしかった。
最後まで残ったOLの二人は、初めての土星、初めてのオリオン星雲、初めての月面散歩にどっぷり浸かって、もう「病気」になってしまった。
病気になったら、そのときは、うべプラネタリウム病院においで。
ただし、この病院は、院内感染がひどく、かつ、病をより重くし、あげく持病にしてしまうという、とんでもないところだから覚悟して通院すること。
まぁ、しかし、初めての土星に会ったときの皆さんの歓声を聞くほどうれしい瞬間はないね。星空案内人冥利に尽きるね。

うべプラネタリウムの... (21)

2007年01月27日 10時27分00秒 | うべプラネタリアン
特別企画として、「ほしと音楽のゆうべ」を催しているが、昨夜(1/26)は、今年度第5回(通算8回目)となる『ほしと物語のゆうべ』を開催した。
プラネタリウムの中でやることだから、“ほし”は必ずくっつくのだが、“音楽”の部分は変化する。“物語”“朗読”“ギターとオカリナ”“マンドリン”“男声合唱”“女声合唱”“さまざまな器楽演奏(シニアオーレストラ)”などなどである。
以前のこのブログのコメントで、落語家を紹介していただいてうれしかったのだが、実は、遠い方や、あまり専門的な方は、コストや観客動員の面で、ちょっと荷が重い。
昨夜の、物語の“かたりべ”は宇部在住の、子供会や施設にお話を語って幅広く活動していらっしゃる方で、専門家の指導を受けなかなかの腕前(?)をお持ちである。物語の選定にこちらは注文をつけなかったから、「冬」にあわせて「マッチ売りの少女」「雪女」と民話を2編選んで、都合4話も演じていただいた。
星とは全く関係ない内容だったが、このミスマッチのようなドッキングが、かえって、星の世界と、話の世界の、互いの懐の深さを感じさせて、実によい時間空間を醸し出した。
昨日は、終日お化け天気で、時に陽は射したが雨に霰に雷にともかく大変な強風、こんな宵に外に出る人なんてあるわけがないと思われるような最悪の天気だった。
そんななかで、大人の方が、25~6人も来て頂いた。
リップサービスもあろうが、皆さんすばらしかったと絶賛されたので、あぁやってよかったと、独りにんまりと笑いながら、祝杯をあげたのであった。
天気が良かったら、はねたあとに、望遠鏡を開けてお月様にも土星にも会って頂けたのにと
それが、ちょっと心残りだった。仕方がない、雨男の宿命だ。
かみさんは実家の水戸の方に帰っているタイミングだったから、動員して「晴」を作るまじないも効かなかった。たぶん、それが最大の反省点かもな。

昨夜は、上弦の月だったから、、望遠鏡を向けて月を眺めたら、こんなクレーターが見えただろう

うべプラネタリウムから... (20)

2007年01月25日 23時21分57秒 | うべプラネタリアン
見る 夕日が美しかったから、そして、明日の天気はくずれるとの予報が出ていたから、突然の思いつきで、天体望遠鏡を開けた。
理由はもう一つある。これが最も大きいのだが、このブログ(1/19)に「かずくん」が寄せたコメントに、ひさおじぃは天気が良ければいつでもオリオンさんに会わせてやると、応えてしまったから、である。
なぁに、星好きは持病だから、3つも理由が重なって、突然発作が起きれば、どーしようもないのだ。
うべプラネタリウムは、宇部市の文化人の会「十二日会」から、一昨年9月、かなり高性能の天体望遠鏡「ミード30㌢シュミット反射鏡」の寄贈を受けたが、今夜はそちらを引っ張り出した。
小学4年のかずくん、2年のめちゃんこかわいい妹と、お母さん。
星がすてきだから夜が好きというご婦人。この4人が来て、「貸し切り」の星を楽しんだ。
土星を見て「まぁかわいい」と言い、
オリオン星雲をながめて「写真よりきれいだ」とうれしいことを言い、
月を楽しんで「やっぱりなじみがあってきれいだわぁ」とのたまい、
ペルセ二重星団に「まぁ.なにこれ..」とため息をついて、
アンドロメダ銀河に「230万X10兆㎞、なぁんにも遮る物ないのかしらん」とつぶやき、
ふたご座を確認して「私の星座ぁっ」と歌い、
「たからシリウスは好き」となぜかうっとりして...
病気の話は、きりがないからやめる。
2時間楽しんで、会館クローズのチャイムの鳴る頃、南風が工場の煙を送ってきた。
明日は、やはり天気はくずれるだろう。

うべプラネタリウムの..(夕日2)... (19)

2007年01月24日 22時42分59秒 | うべプラネタリアン
これも夕日の写真だ。美しい夕日だ。
でも、どこか変だ。空が赤く、夕日が青い。
実は、これは地球の夕日ではない。
火星の、地上を走り回っている探査機が、火星の砂漠の果てに沈む夕日をとらえたのだ。
(映像はNASA提供)
地球の、空は青く夕日は赤い。火星の、空は赤く夕日は青い。
全く逆だ。なぜだろう、どこが違うからだろう。
その答えの一つは、前のページの地上の風景にキーポイントがある。
海だ。
表面7割をしめるじゃぶじゃぶとした水がある。そこから立ち上る水蒸気がある。
それが空の青さを作っている。
空が青いから海が青いのではない。青い海が空の青さを作っているのだ。
愛おしくなりませんか、わが地球....

うべプラネタリアンは...(17)

2007年01月23日 22時48分38秒 | うべプラネタリアン
宇部市天文同好会の会長もしていることになっている。
この会長、なぁんにもしない。
移動天文教室のときなどにメンバーを駆り出すだけで、
会員サービスは全くしない。
そのことで、ちりちりと腹は痛むのだが、会費も取っていないし、
活動するにはちとメンバーが年を取りすぎている、
多忙すぎることもあろうが、感動が薄れて来ているのではないか、
などと動かないことを会員のせいにしている。
こんなことだから、しょせんろくな活動になろうはずもない。
でも、来年度はちょいと“てこ”入れをして、あおってみたいと考えている。
てこ入れといっても特別のアイデアがあるわけではない。
精一杯、なまの星空を見るチャンスをつくる、基本に戻ることだろうか。
無理矢理にでも観望会をしばしば開き、参加を呼びかけよう。
移動天文教室のアシスタントに担ぎ出し、市民の皆さんの質問攻めにさらそう。
星好きの血はまだ熱いはずだから、酸素を送り込めば、燃えるだろう。
笛を吹いても、祭りを企画しても、踊りを踊らないなら、新しい人々で、
新しい組織編成をして、旧組織は解消を視野に入れてもいいだろう。
というのも、けっこう共同参画の話が舞い込んいるから、組織としてしっかりして、
上手く運営すれば、発展が期待できそうなのだ。捨てたもんじゃないという気配なのだ。

さて、気配といえば、日が長くなったなぁ
おおざっぱな言い方だが、一日1分、日没はおそくなり、日の出は早くなる。
つまり、一日2分づつ、昼の時間は延びているのだ。
もう、早咲きの梅が咲き始めた。