うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

イカロスもどき....(1131)

2011年01月31日 22時27分03秒 | うべプラネタリアン
宇宙帆船『Nano Sail-D』は、画像(イラスト)の通り、全くイカロスとうり二つだが、
こちらはNASAのもの。
四辺形の一辺は10mで、イカロスが14mあるのに比べれば、二回りくらい小さい。
JAXAのイカロスは、金星探査機『あかつき』と一緒に打ち上げられ、惑星間宇宙帆船として
現在 金星軌道あたりでほんわか優雅に漂っている。
『Nano Sail-D』は 地球の人工衛星だから いずれ4月頃 地球大気圏に突入する。
太陽風を浴びて宇宙空間を漂うアイデアは、何と400年も前にさかのぼる。
彗星の尾が太陽と反対側になびくのを観測して、ケプラーが考え出したアイデアだ。
アイデアはいいが実現には歳月がかかった。それはともかく、人工衛星だから地上から見える。
ISSはサッカーフィールドくらいの大きさがあるが、『Nano Sail-D』は
そのペナルティエリア程度だから、ISSに比べれば、当然光度は暗い。
それでも他の人工衛星よりは明るい方だろう。
見時を検索して、夕方で、3等以上の明るさになるのをピックアップすると...
①2/25 19:59 北ケフェウス→カペラあたりで消える。明るさ2.0等
②2/26 20:21 北西→アルデバランあたりで消える。明るさ3.2等
③2/27 19:04 北→東空よぎり→南 明るさ2.4等
④2/28 19:26 北→天頂→南(冬の大六角を縦断) 明るさ1.9等
この中では④が最高条件。いずれにせよぜひ見てみたいものだ。
この後3月上旬は毎日のように見えるが、当然、光度高度の条件はまちまち。
ISSと同日に見えると面白いが、そのチャンスは3/8にやってくるだろう。
期近になってまたお知らせしよう。

宇部天文同好会会員...(1129)

2011年01月29日 23時33分58秒 | うべプラネタリアン
総メンバーは、現在105名に達する。
本日例会だったが、天候も悪く集まりは良くない。
一年間一度も顔を出さなかった人が結構あって、それは1/3にのぼるだろう。
こちら側の意図で入会してもらっている方もあるが、新たに入会希望もあり、
2月の役員会、3月の総会を経て会員の整理をしてゆく。
その中には役員の交代も視野に入れなければなるまい。


132億光年....(1128)

2011年01月28日 21時58分18秒 | うべプラネタリアン
HST(ハッブル宇宙望遠鏡)が最遠の銀河の記録を約2億年更新した。
今まで130億光年とされていたのが、昨年の画像(Deep Field)の中から
さらに2億年過去の銀河の姿をとらえたというのだ。
確定的なことは3年後の新しい宇宙望遠鏡の仕事になるようだが、
132億年といえばビッグバンからたった5億年しか経っていない。
このころは宇宙の暗黒時代。ようやく晴れ渡り始めた頃だ。
たった2億年の違いというなかれ。人間でも赤ちゃんの成長は極端に活性度が高い。
それと同じらしい。
なべて小型で、星の生まれる度合いは、130億年と132億年で10倍も活性度が違うという。
まさしく宇宙の産声が聞こえるようだ。
どんどんさかのぼるとホントにビッグバンを見られるのかしら...
画像はNASA

好天....(1127)

2011年01月27日 21時27分34秒 | うべプラネタリアン
冬にはめずらしく好天だが、あまりに寒い。手持ちの寒暖計は0℃を指している。
望遠鏡の鏡筒がばりっと凍り付く寒さだ。
昔日はそれでも耐えて星を見ていたが、年寄りの冷や水ならぬ凍て星は命に関わる。
それにしてもこんな時のオリオンはいいなあ。シリウスはすてきだなあ。
我が家からカノープスも見えるかもしれない。目が慣れるまで耐えられればの話だが。
さて、宇部天文同好会も走り出して1年を迎える。
この1年は天文クラブと併走する形にしたが、4月からは同好会に1本化するし、
いよいよ本格稼働だ。
2月になれば早々に経理の締めと3月総会の準備を始めるが、
スケジュールは2月末の例会を役員会とし、総会は、私の都合があり、
3月第3土曜(3/19)としたいと考えている。こうした年度末の段取りと、
1年先のはやぶさ展示イベントの件もあるので、1/29の1月例会は荒天予報だが、
できるだけ集まってほしいと思う。明日ネットワークに流して呼びかけよう。


冷たい日....(1126)

2011年01月26日 21時08分47秒 | うべプラネタリアン
寒いというより冷たぁ~い一日。痛いと言うほどではないが、気温がきいぃんと冷たい。
こんな夜は、いくら星空が冴え渡るといっても長時間外に出てはいられない。
ちらっと見たら早々に引き上げるが肝要。

外に出る気にならない時は、土星の衛星もいいが、いろんなイメージをふくらませて、
遊ぶがいい。例えばこの映像は最適。
日没。火星の。赤くない。なぁ~んでか。

通り魔事件....(1125)

2011年01月25日 19時05分30秒 | うべプラネタリアン
宇部市内の新川小に通う女の子が通り魔らしき男に傷つけられたという事件は
ショックだった。
新川小の児童は私達の天文グループにも多い。みんなかわいくて優秀だ。
そんな子ども達の心に深い傷を残した奴は許せん。
星のおじさんは怒っているのだ。
お互い、貴重な、あまりに貴重な命を大切にし合うことしか人類の生きるすべはないのだ。
同じ種族が殺し合う共食いは人類が一番激しい。魚や微生物は自分が生きる範囲しか
食わないのに、人類が人類を殺戮するのは別の理由や意図が絡み合うから、
なさけないほど無意味だ。
こんな世界だけれど、こんな地球の生物だけれど、どうか、ユイやアヤ、アイ、ミクも
チヨもモネもマネもタイチもトモヤもカホも...「あきらめないで」みんなみんな
心強く持って過ごしてほしい。何かで辛くなったら星のじっつぁんのところに、そっとおいで。

土星衛星(デオーネとエンケラドス)...(1124)

2011年01月24日 21時15分17秒 | うべプラネタリアン
今宵(1/24)雪のちらつくような寒さ。
星は見えない。
こんな夜は、NASAのHPをさぐって楽しむがいい。
土星衛星デオーネ(灰色の大きい方)とエンケラドス(左下の白い方)。
デオーネが直径1123km、エンケラドスの直径はその半分の504km。
カッシーニがこの画像を撮ったときたまたま重なるほどの近い位置になったが、
デオーネの手前にエンケラドスがいる位置関係。
クレーターだらけのバリバリのデオーネ、雪で覆われ純白に輝くエンケラドス。
絶妙の対比。それにしても土星も寒そう。



土星の大嵐....(1123)

2011年01月23日 17時05分11秒 | うべプラネタリアン
数日前に土星本体に白斑が目立つとの報告が飛び交っていたが、
なるほど大嵐が起きているようだ。
土星を周回している探査機カッシーニがその白斑の様子をとらえた。
真横から見ているのでリングは1本の細い線。影が濃く本体に影を落としている。
丈夫に歯磨き粉をべとっと塗りつけたように雲が湧いているようだ。
これ一つとっても土星はかっこいいなぁ....

やはり見えない....(1122)

2011年01月22日 16時48分41秒 | うべプラネタリアン
『こうのとり2号』の打ち上げを山口県から見ようとしたが、空は好天ながら
地平(水平)近くは霞が濃く、光跡も噴煙もとらえられなかった。
よほど澄んでいれば、昼間といえど何とかロケットの気配だけでもと期待して、
阿知須きららドームの先に出張ったが、九州国東半島の山影すら見えない。
ま、仕方がない。
それでもその場所に8人くらいは集まってきた。面白いことだ。
画像はそのきららドームの岸壁から南の方角。
ちょうどH-ⅡBが上がったであろう時刻。岩礁に灯台が建っている。