うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

星好きは、子ども達...(8143)

2008年07月31日 20時54分29秒 | うべプラネタリアン
星の話に興味を持つのは子ども達である。
なぜ星が好きになったかと、子ども達が私に問う。
答は決まっている。
「星は誰でも手に入れることができないからだよ」と。
太陽のかけら、ほうきぼしの屑すら手に入れることはできない。
星は常に誰にも均等なのだ。
が、しかし、永遠に手に入れることができないと知ると、大人はしらける。
差がつかないからである。
子ども達の間にはしょせん差はないから、しれっとしたままだ。
そんなことで去る大人達に私は興味はない。
「来る者は時として拒み、去る者は喜々として追わず」である。
したがって、いつも子ども中心、彼らの素朴な疑問がかわいくて仕方がない。
でも、大人とて、星のことを知っちゃいない。
わかった顔をして欲しくない。
大自然の中の大自然、星の世界はでたらめに懐が深いのだ。
訳知り顔の大人達は要らないのだよ。

移動天文教室の....(8142)

2008年07月30日 21時44分20秒 | うべプラネタリアン
真っ最中にISSが通過してくれたら、こんなに嬉しいことはない。
ものすごい話題になるだろう。
教室の大成功が約束されたようなものだ。
そんな願ってもない大幸運が訪れそうなのである。
直近の好条件のISSの宇部上空通過は、
8/7 20:05 北西から南東へ、である。
その宵そのとき新川小学校で移動天文教室の真っ最中。
新川小といえば、サエカの学校であり、ユウキやアツヤ、コウヘイにアカリ、
そのほか星虫たちがうじゃうじゃいるところだ。
こんな願ったりかなったりのチャンスがあるだろうか。
さて、後は晴を祈るのみだが、これから先べったり星空指数は100の予報。
7日が突然谷間の大嵐ということはあるまいて。
むふふ、むふふ、おもしろいことになるぞ。
画像は、ISSに日本の実験棟「きぼう」がすべて完成した場合の想像図。
あと半年先か。(JAXA)

金星が見えた....(8141)

2008年07月29日 21時35分03秒 | うべプラネタリアン
昨日の移動天文教室は、会館のある校区の子ども会だったので、
会館に集まってもらった。
“移動”したのはお客様の方である。
ところが、なんと130人もの人が集まったから、狭い会館の屋上は
外なのに酸欠を感じるくらいにごったがえした。
それでもいい天気だったから、みんなごきげんである。
名残の土星を見ようと西に望遠鏡を振り向けたら、金星が見えた。
宵の明星というにはまだ光が弱く、全く目立たない。
西の空、煙突より低いところに光って見えたということは
よほど西側の空の透明度が良かったのだろう。
ついで、土星も見てもらったが、春の時分と比べれば、
ずいぶんと環が細くなっていると感じた。
来年はあの環が消える。どんな姿だろうか、帽子を脱いだ土星なんて....

サエカのすごさ....(8140)

2008年07月28日 22時39分55秒 | うべプラネタリアン
星空かんさつ会では「地球の歴史」年表を作ってもらった。
あらかじめ、ながぁいロール紙を用意し、46の刻みを書き込んだ。
1億年を40㌢できざんで、全長18㍍。
そこに、地球で起きた出来事を付せんで貼り付ければ年表の完成だ。
例えば、月の誕生とか、生命の最古の痕跡とか、恐竜の活躍とかといった
項目が50もあり、くじで当たった人がそれと思う年代に貼り付けていく。
こうして、その作業を通じ、私たちの存在は地球46億年の歳月の賜物と
納得して欲しいと思ったのである。
むつかしすぎて意は伝わらなかったかも知れない。それはともかく、
その項目の中に「君の誕生」という項目をしのばせた。
それを引き当てたのは、たまたまサエカだった。
当然、“現代”のポイントに貼り付けると思いきや、なんと彼女はそれを
ラインの外、現代を超えた「未来」に貼り付けたのだ。
「おじさん、“未来”に置いていい?」と聞いて貼り付けたから、
意図してそこに置いたのだ。付せんが風に吹かれたのではない。
あっと驚いた。おおと瞠目した。うむと唸った。にくいとつぶやいた。
こんな娘だから、私はサエカに全幅の期待を寄せるのだ。


毎日ダブルヘッダー...(8139)

2008年07月27日 22時59分21秒 | うべプラネタリアン
夏休みになると、毎日プラ投影となり、休みがない。
その上、夜は移動天文教室で各地に出かける。
連日のダブルヘッダーだ。
好きでやってることだが、疲れの切れ間がない。
働いているとみれば、労働基準法の大変な違反だ。
遊んでいるとすれば、収入にはならない。
私のような存在は、労働者という面からすれば、扱いにくいに違いない。
喜々として働く労働者っていないのかね、こんな存在をどうとらえるのだろう。
困るんだろうなぁ....市の労働管理の中では。
職員の中で、こんな人種はたった一人なんだもの。
だから、私の、あるいは私たちの、論理はまるで世間一般常識とは
かけ離れている。
市長がどういおうと、教育長がどう悩もうと、市の労組がどう居丈高になろうと、係長が胃が痛いほど心痛しようと、星虫たちはのびのびと自由で、
縛りつけられない。
サエカよ、カナンよ、私たちをしばり、ストップをかけるものは、だだ雲のみなのだ。
その点、25日の夜は良くなかったなぁ....
2等星がやっとという有様ではなぁ、抵抗する価値のある星空ではなかった。
くやしいがそれは認めざるを得まい。
それにひきかえ、今日の丸尾の移動教室は、空が良かった。
いて座とさそり座の美しかったこと! たから、天の川もよく見えていた。
こんな星空だったら、どんなに管理側とけんかしても、子ども達を
寝せなかったのにと、永安氏と笑ったことだった。
再度宮崎氏撮影の木星像、25日の作品。

08星空かんさつ会....(8138)

2008年07月27日 09時38分04秒 | うべプラネタリアン
まあ、無事に終了した。
興奮したか、熱が出て途中リタイアの子もいたが
さしたる怪我もなく、まずまずとしようか。
ただ、徹夜の観察も辞さずとがんばって、深夜1時になっても
その気でねばっていたが、管理者サイドからの突然の
撤収命令には驚いた。
子ども達には徹夜でもつきあうよと言っていたことが
挫折した。約束を破ったことになった。
管理側とは、星好きの子には、とことん見せてやりたいと
口約束をしていたが、当初プログラムには自由参加25時までと
していたのでその点を攻め口に使われると仕方がないのだが、
夜明けまでいいよと言った子には裏切ったことになり、
そのことが残念のきわみである。
画像は宮崎さん撮影の当日の木星。
皆さんへの最高のプレゼントである。

明日からの天気は....(8137)

2008年07月23日 22時59分45秒 | うべプラネタリアン
24日も25日も好天予想である。
夜の観望会が晴れてくれさえすれば、今年の星空かんさつ会は
9割方成功だ。
昨年は夏風邪が後を引いて、歯が浮いて物が食えず、
さんざんだった。
薄ら汚いおじさんだと思ったと歯に衣着せぬガキンちょ共は言った。
さもありなんと思ったが、今年はそれに比べれば
体調はずっといい。滑らないように気を付けよう。
すでにここんとこ昼と夜とダブルヘッダーの天文イベントだ。
まだまだ夏休みは後が長いのだ。

移動天文教室...(8136)

2008年07月22日 22時56分15秒 | うべプラネタリアン
今日の移動天文教室は上宇部の子ども会主催で、
上宇部小学校で行われた。
上宇部小なら、最近三番師範代に頭角をあらわしてきた
文音(もね)君の学校だ。弟は舞音(まね)君。
生徒数8~900人の昨今では大規模な小学校だが、その中でも
星に関する限り、出色の二人だ。しっかり最後の片づけまで
手伝ってくれた。健気なところ、礼儀正しいところ、やはり出色の子達だ。
肝心の星空の方は、昼間の晴に比ぶべくもないほど霞んでいた。
木星が終了の時間(20:30)になってようやくうっすらと
見えてくるという有様で、話にもならない。
おかげで星のお話の方が大忙し、土埃の校庭で大声を張り上げるから
声がガラガラ。
一番人気は、結局、レーザーポインターだった。
画像は、はくちょう座網状星雲の一部(NASA)。

星空かんさつ会....(8135)

2008年07月21日 21時35分06秒 | うべプラネタリアン
私が担当して4回目の星空かんさつ会、7月24~26日。
自分ではそのつど新しい試みを盛り込んできたつもりだ。
どこまでその思い入れが功を奏してきたかわからないが、
今年は少しコンセプトを変えてみたいと考えている。
「宇宙」という言葉は、宇:四方上下、つまり空間、
宙:往古来今、つまり時間。宇宙とは時空を表しているのだが、
今まではどちらかというと“宇”に比重をかけて語ってきた。
今年は“宙”つまり時の流れを語ってみたい。
それが今年の私のメインコンセプトだ。
地球誕生46億年、その挙げ句の果てに我々が遭遇している
ピンポイントの貴重さを感じ取って欲しいと思っている。
説明者側としては、時の流れを語るのは、その方が
むつかしいと思う。となれば、聞く方はもっと理解困難となろう。
少なくとも、4年生にはとてつもなく荷が重いだろう。
いま私の頭の中は、どう語ればいいか、そればかりが
ぐるぐる渦巻いている。いささか疲れる。
しかし、65歳の老人にとっては、
なかなか得難いすばらしいストレスなのだ。
このストレスを楽しんでみたいと思っている。
画像の通り、こんな真剣な少年を相手にするんだもの、
こちらもちいとばっかり燃えるぜぃ....