うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

また雨にたたられた...(929)

2009年01月31日 21時41分09秒 | うべプラネタリアン
宇部市天文同好会のアルビレオという機関誌第一号に、私は、
「宇部市天文同好会の昨日・今日・明日」という記事を書いている。1968年だ。
その記事の中で、すでに、自分自身の雨男を嘆いている。
私の雨男ぶりは、そんじょそこらの甘い歴史ではない(←ちっとも自慢にならない)。
今日も移動天文教室で藤山小学校に出かけたが、17時頃雲の切れ間は見えたのに、
18時半ころはべた曇り、おまけに小雨まで降ってきた。
仕方なく体育館で天文講座でお茶を濁したが、ナマの星を見てこその観望会なのだ。
花一つぁんも栗さんも来てくれたのに、残念。
何より悔しいのは、明日の予報は星空指数100なのだ。一日違いでこうだ。
ほんと、雨男の面目躍如としたものがあるだろう。参ったか。
これ、今年の7/22に祟るかねぇ。ヤだね、こわいね。

種子島日食観測ツアー 2 ...(928)

2009年01月30日 21時29分24秒 | うべプラネタリアン
私は、自分の車いっぱいの人数、まあ、4~5人で行けばいいと思ったのだが、
そうなるとカナンもサエカも連れてはいけない。
その時の二人の怒りが怖くて、ツアーを計画した。
だから当然カナン一家サエカ一家は入れた上で、固いところ20人はすぐ手が上がった。
どうせ行くなら小型バスより大型と、バス一台40人分くらいの人数にふくらませて検討した。
年末に、JTBに立案を依頼して、船の席が隘路だと互いに認識した上で、正式申し込みをした。
何とかバス1台分の席数は確保したと知らせがあり、それを元に日程・予算を立てた。
その段階で、皆さんにはお知らせしておこうと天文クラブメンバーに紹介し、ブログに載せたら、
なんと、北海道や東京から参加申し込みが来た。その皆さんを加えたら41人になる。
驚いたし戸惑っている。
もっと大規模にすべきだったとか儲けを考えたら良かったとかいろんなことを言う人もいるが、とんでもない。
絶対にその時刻その場所にいる、皆既蝕帯に立つ、その一点に絞っただけの、私個人の企画したツアーだ。
だから、公募ツアーの体をなしていない。第一、まだ宿も確保できていない。
なにごとにつけても、問題山積、容易ではない。
というわけで、やっぱり、驚いているし戸惑っている。
資料画像はNASA。

ルーリン彗星....(927)

2009年01月29日 16時04分39秒 | うべプラネタリアン
今朝、ルーリン彗星を見たと、クリさんからメールが入った。
クリさんによると、7X35 の双眼鏡で容易に確認できる、5~5.5等くらいで、
核のしっかりした中央集光の様子がよくみてとれ、今後期待 大とのこと。
朗報である。
今てんびん座にあって、今後おとめ座から、しし座に入る頃 最大光度(4 等級)になる。
2/24が近地点だ。
その時は土星のすぐ近くにいる。その後しし座の前足から かに座に移動する。
つまり、黄道を逆行している。
一昨日(1/27)天体観望時に、土星が上がった(見え始める)のは21:30だったから、
2月下旬は ゆうに21:00には 土星とルーリンのコラボが見えるはずだ。
2/20以降連日観望会を組むから、どうぞおいでませ。
画像は、07.11.3のホームズ彗星。
紛らわしいが、ルーリン彗星もこんな具合かと、資料映像として掲載。


今宵の夕空....(926)

2009年01月28日 22時11分59秒 | うべプラネタリアン
三日月には一日早いほそ~い月が西空低くかかっている。
地球照も鮮やかに見える。はるか高くに金星。ぞっとするような美しい宵だ。
月は明日もっと金星に近づき、明後日(1/30)は四日月で金星と更に近くにいる。
ただ、明日も明後日も天気はよろしくない。
今日も観望会をもっておけばよかったが、所用があったので心残しつつスキップした。
永安さんは一人観望会をしたのかしら。
ところで、この金星。2/20が最大光度の-4.6等となる。最大光度の前後10日は昼間でも見える。
もうすでに見えててもいいはずと、正午頃探したが無理だった。
夕方、夕陽のあるうちに探したら、ちゃんといた。空に太陽と金星は同居していた。
金星は、太陽より、東に、握りこぶし4個分離れて在る。
にぎりこぶし1個が10度として40度、星が1度動く時間は4分だから、
日没後160分(2時間40分)遅れて金星は西に沈む。今日の日没が17:40として、
金星の没時刻は20:20頃となる。まさしくそのとおりだ。
この計算、単純だがうれしい。青空の中に金星を探る目安にもなるというものだ。

突然観望会....(925)

2009年01月27日 23時22分50秒 | うべプラネタリアン
ここんところ悪天候続きで星が見えず、フラストレーションのたまっていた星虫のために、
久しぶりの星空指数100に誘われ、今宵予定外の観望会を開いた。
宵のうちは、雲があったが、20時頃からキンキンに晴れてきた。
花一さんもしゃあさんも原田さんも来た。もちろんおなじみさんはずらっとそろった。
好天に恵まれ、金星から始めて、天王星、オリオン星雲、散開星団、ギリギリまでねばって土星。
土星が上がるのが21:00。閉館チャイムが21:00。
空のすそ野の霞の上に顔を出す土星が早いか、完全閉館22:00となるのが早いか、
ギリギリのタイムレースは、我らがねばり勝ち。
まだ環の存在がはっきりわかる土星を皆さんに見ていただくことができた。
土星そのものを、生ではじめてみた有衣ママは奇声ををあげていた。
興奮のあまり足踏みをするものだから、視野の中で土星は輪を描いて踊る。
ダンシングサターンとはこれか。
あれやこれや盛りだくさんの観望会となった。こんな会がいいのだ。楽しいのだ。
おまけにカノープスを見に行こうと、後から帰りに岸壁まで足を延ばしたが、
南は霞が濃く、それは無理だった。
しかし真っ暗の岸壁で見る冬の夜空はまた格別の美しさだった。
画像は今宵のヴィーナス、全く金星を撮るのはむつかしい。
はずかしながらだが、半月状態のところはよくわかる。

種子島日食観測ツアー...(924)

2009年01月26日 20時58分05秒 | うべプラネタリアン
現在38名の申し込み(仮)を受けている。
人数最大限は40人。
バスツアーだから補助席を使えばさらに10人くらいは増やせると思うかも知れないが、
40という数字は、鹿児島港から種子島西之表港の船便(ジェットフォイル)の予約確保席数なので、
減らすことは可能だが、増やすなんてとんでもない。余計な人数は鹿児島港で置いてけぼりになる。
今日、JTBの担当と確認の電話のやりとりで、その旨釘を刺された。
今38人でほぼ満席ということは、期近になって周辺マスコミが日食のことをわんわん言いつのるようになると、
我も我もと話が広がり収拾がつかなくなるだろう。
何とかしろとねじ込んでくる人もいようし、間近でやっぱり行けないという方も出よう。
今後何度も何度も、出入りの確認をしなければなるまい。
38名の中には、今まできちんと私の元に行くと表明された方は入っている。
ご心配な方は、ブログに書き込みをどうぞ。
日食観測の、写真に撮るにしても、眼視のみで楽しむ人も、機材を持ち込む人も、そうでない人も、
行こうと決めた以上は、リハーサルはしておくように。
7月だからまだいいやなんて考えていたら、あっという間にその日がくるよ(←自戒を込めて)。
画像は2006年トルコで見えた日食の連続写真(NASA)。
種子島では、皆既は10:56だから、ほぼこのような高度で見える。

寒い一日....(923)

2009年01月25日 21時11分01秒 | うべプラネタリアン
3日続きの雪やみぞれの荒天。星どころではない。
天気予報は、続く1週間荒れ模様で、星空指数を見ても、良くて10だ。
今日はプラネタリウムの投影日だった。
いつもは、今宵の星空を見ていただくために、その日に合わせセットをするのだが、
どうせ数日星は見えませんからと、期待を込めて1/30の夜空を作って解説した。
1/30(金)としたのは、その日夕方南西空で、月齢4いわゆる三日月と金星の近接があるからだ。
プラネタリウムの投影でもその様子は見事に演出できる。
月と金星は近接というより、比較的近いという程度だが、その方が返って広がりを感じさせて美しい。
同じような光景は、2/27・28にも起きる。
今シーズンの、宵の明星が作る三日月と輝星のコラボレーションは、それでおしまい。
3月末の三日月の頃は金星は内合となり太陽と重なるので見えない。
4月になれば明けの明星となるので、年内三日月と近づくことはない。

大雪の中で....(922)

2009年01月24日 22時04分08秒 | うべプラネタリアン
今日はこの冬一番の厳しい寒気到来。
15時頃から本格的な雪になった。
しかししょせん、ここは山陽だから、道路に積もるほどではない。
ノーマルタイヤで平気で走り回れる。こんな雪などなんのそのというわけで、
かねてからの予定だった、阿知須きらら浜自然観察公園(野鳥観察公園)主催の天体観望会に出向いた。
さすがに人はきていない。鳥の関係の人は一組、星関係者は文音舞音兄弟に、原田氏としゃあさん。
1時間ほど今年の天文現象を紹介の話をして、雪も激しく降ってきたので、早々引き上げた。
しゃあさんはどんなときでもただでは帰らない。
こんな日でも星空が撮れるよと、示してくれたのは、さんさんと降る夜の雪のフラッシュ撮影。
手前に枯れ草の前景を小さく入れて、全面に雪(星)が散っている。なるほど満天の星(雪)だ。
まぁ、星見人にとっては空に関わるものなら、たとえ雪でも何でも楽しいのだ。
鳥見人にとっては、冬は結構面白いらしい。それにしても物好きではある、お互い。
画像は我が家の庭に来るメジロ(今朝撮り(鳥))。

満潮は一日2回....(921)

2009年01月23日 20時32分48秒 | うべプラネタリアン
海の潮の干満は、月の引力が関係している。
海水は、月の引力に引っ張られ、月が天頂にくる地点は満潮になる。
地球は球体だから、引っ張られる側の両横が干潮になる。
そこまでは解る。月の力ってすごいなと思う。しかしだ、問題は、月に引っ張られる反対側も
満潮になるってことが理解できん。これが、どーしても解らない。反対側と両サイドとの3ヶ所が
干潮になるんとちゃうん?
それが現実に、そうじやない。月側と180°反対側が満潮で、それぞれの90°横は干潮。
だから、一日地球が1回転する間に、満潮は2回、干潮は2回。なぜか?どうしてもわからん...
酒飲み話にそんなことが話題になった。
実は、この説明は、そう容易ではない。
月が関係しているのは事実だが、問題は、地球に対して月が大きすぎることがポイントだ。
月の軌道の中心は、地球の真芯ではない。地球外ではないが、地球の中心からは はずれている。
その月の軌道重心は27日間で地球内部を回転していて、その回転で遠心力が生じている。
その遠心力は、均一に、海水を外へふくらませる力を持っている。
そこまではいいね、解るね。
さて、地球の月側は、月の引力が強く働き、満潮を作るのはいうまでもないが、
その反対側(月側の180°)に対する月の引力は、当然、極めて弱い。
ほとんど月の影響力はない。従って月側の反対側では、遠心力の方が勝り、
その力で海水は外にふくらむ。結果、そちら側も満潮になる。
両サイドは、海水は流動的だから、引力か、遠心力か、強い方に引っ張られる。結果、干潮になる。
まあ、月は地球にとってあまりにでかいから、地球の中心でないある一点を互いに
廻り合っているってことだ。それが地球の揺らぎの因でもある。
本体と衛星の重心が本体の外にあるのは、冥王星で、彼らは互いに空間の一点を中心に廻り合っている。
二重惑星と呼ばれて、惑星の枠組みからはずされたゆえんだ。
満潮がなぜ2回あるのかという質問に、惑星と衛星とそのサイズに関わる大変な命題が隠されていたのだ。
天文学っておもしれぇの。

アナレンマ....(920)

2009年01月22日 20時18分25秒 | うべプラネタリアン
昨日のページでは、一日2分昼の時間が長くなると記したが、これは平均的に
見た場合であって、天体の、つまり、地球の動きはそう単純なものではない。
たとえば、この画像。
一年の太陽の位置を定点観測し、40枚くらいを1枚に焼き付けて、
観測地のギリシャの遺跡の画像に重ねたものだ。
太陽は、見事に美しい8の字を描いている。
8の底は冬至の日、頭は夏至であることは言うまでもない。
こんなにぐるぐるカーブを描くのは、もちろん太陽が揺らいでいるのではなく、
地球のスピードが季節によって変わることと、地軸が揺らいでいるためだ。
もし、正確に一日2分なら、この線は南北に直線に描かれるはずで、
8の字を描くことで、日々の変化は微妙に違うのだということがわかる。
この変化はアナレンマと呼ばれ、大昔から人々は知っていたことだ。