うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

月満ちて生まれる....(11153)

2011年05月31日 16時56分01秒 | うべプラネタリアン
潮が満ちるとき人の誕生があり、干くとき死がおとずれるとの 都市伝説がある。
月の引力が、どう人の生死に関わるかどうかはわからぬが、潮の干満はまさしく月との力関係にある。
満潮は、理論的には、月が真上から引っ張る力が最大の時だから、月齢にかかわらず
月の南中時間にかさなる。しかし、具体的な干満の時間はその土地の海岸の状況により異なる。
例えば瀬戸内海は海流として外海から出たり入ったりするので南中時刻と満潮はタイムラグが生じる。
となれば、生物の生死を司るのは、海の干満ではなく、月の南中時刻の方が問題であろう。
折しも6月2日は日食ができるほどの完璧な新月。
太陽と月が合力して引っ張るのだから、大潮も大潮だが、きっといい命の誕生がある。
長男が生まれたときは月食の日だった。月食の時は満月だから大潮。
とはいえ、次男と三男はどうだったか、父の死はどうだったか、こんなページを
書きながら全く関連づけて見ていないのだけど、日付と時間はわかっているので、
ステラナビで過去にさかのぼって調べてみるのも一興かもしれない。
都市伝説の信憑性をさぐるよすがにもなろう。

エンディバー併走....(11152)

2011年05月30日 21時14分49秒 | うべプラネタリアン
ISSと離れたエンデバーを観ようと今朝(5/30)早起きしたが天候が悪く、
星は見えず、二度寝をきめこんだ。
ISSとエンディバーの併走は、むしろ明朝がよろしいようで、02:55北空を観ると、
明るい(-2等)ISSにぴたり先行する形で2機が観られるようだ。
6/1 は03:18にやはり北空に、エンディバーは1分も先行して飛ぶ姿が観られる。
写真に2本の線を描くなら5/31の方がよろしかろう。
その後は好条件がしばらくないし、エンディバーは今回のミッションが最後だから
その姿は今回が最後中の最後。
明朝(5/31)も天気はいまいちだが、もう一度早起きをしてみるとするか。

エンディバー併走か...(11151)

2011年05月29日 20時23分08秒 | うべプラネタリアン
ISSに現在くっついているスペースシャトル“エンディバー”STS134は6/1に地上に帰ってくる。
だから明日か明後日にISSから切り離されるはずだが、その時併走する姿が見えるのではないか。
残念ながら夕方のチャンスではないが、
① 5/30 04:05 西北西 光度-1.1
② 5/31 02:55 北 光度-1.9
いずれも高度は低く好条件ではないが、明け方は、案内しているとおり、
細い月と木星、金星、水星、火星がそろうので、明朝(5/30)、台風一過の晴天が
のぞまれるようなら、4時頃起きて、ISSと月と4惑星を観るのも一興かもしれない。

雨の天文同好会....(11150)

2011年05月28日 22時38分59秒 | うべプラネタリアン
かなりの雨っ降りである。
さすが人の集まりは悪い。
今宵の例会は、来年の計画と最近の話題について話し合い散会。
先ず
①『はやぶさ』関連はプロジェクトチームを組む。
リーダーの案としては“いつでも夢”さん。
天体写真展を開く。作品は伊藤さん、宮崎さん中心に、会員優先。優劣は決めない。
参加に意義あり。写真プリント代は会として半額以上補助(できれば全額)。
②「金環食観察ツアー」を組む。リーダーは当面会長が務める。
折角行くならできるだけ中心線に近いところ。足摺はその点ちょっと北にずれている。
久万高原との関連づけは今回考えない。ここへは別途訪問。
中心線となれば、近場では、宮崎都井岬か紀伊田辺。
機材も多数になるから新幹線など公的交通機関より貸し切りバスなどがよかろう。
以上を方針として動く。

バカはウソつくな...(11149)

2011年05月27日 10時29分29秒 | うべプラネタリアン
私がサラリーマンになったばかりの頃、つまり半世紀近く前、敬愛する上司はこう言った。
「悪いことは早く言え。これ鉄則」
東京へ出てきたばかりの頃、信頼する上司はこう言った。
「バカはウソつくな。だからお前も」
この二つの言葉を、この度の東電のドタバタでまざまざと思いだした。
思い出でしょうか、いいえ、誰でも...

梅雨入り....(11148)

2011年05月26日 22時30分06秒 | うべプラネタリアン
本日(5/26)、西日本 梅雨入り(ついり)。早い。例年より2週間早いのではないか。
その分だけ早く梅雨が明けるかもしれない。
明けの話は、入りの初日で考えても仕方がない。ただ、台風も近づいてきているようだし、
今年は春先から荒れ模様だ。
日本の地震と津波、アメリカの竜巻、オーストラリアの落雷、インドの猛暑、
パキスタンのサイクロン、アイスランドの噴火、何もかも巨大なスケールで荒れ狂っている。
人智の傲慢が招いた自然の神のしっぺ返しでなければいいが。

食あたりの年....(11147)

2011年05月26日 14時36分22秒 | うべプラネタリアン
来年(2012)は「食あたりの年」で大賑わいだ。
① 5/21 早朝 金環日食(鹿児島宮崎高知和歌山三重愛知静岡神奈川東京千葉茨城が好適地)
② 6/04 夕方 部分月食(月出帯食)
③ 6/06 昼間 金星日面通過(金星が太陽面通過)
④ 7/15 昼間 木星食(木星が月齢25.6の月に隠される)
⑤ 8/14 夜明 金星食(東天で西方最大離角の金星が細い月に隠される)
⑥ 11/14 昼間 皆既日食(オーストラリアケアンズ付近)
ざっとこんな具合で集中的に「食」が起こる。「食」の当たり年。
腹具合も悪くなるぞ、これだけのもの見続けたら。
もちろん 個々に 期近に 何度も案内するが、体調整えて万全を期すべし。 

天文同好会例会....(11146)

2011年05月25日 23時19分31秒 | うべプラネタリアン
5/28(Sat)は天文同好会例会日。晴雨曇にかかわらず集まることにしている。
ぼつぼつ1年先の金環食観測ツアーの計画をしぼってゆきたい。
その前に『はやぶさ』カプセル展示のレイアウトも具体化しなければならない。
一年なんてすぐ経つから、計画実行委員会のような分科会を立ち上げて動き出そう。
多分今週土曜の例会日は、星見は天候不順で無理だろうから、そうした活動計画を
話し合いたいと思う。
関心者はぜひ出席を。

浮遊惑星 2 ...(11145)

2011年05月24日 19時40分09秒 | うべプラネタリアン
最近の生物学では、「化学合成生態系」という言葉が駆けまわり、注目を浴びている。
我々は、生態系といえば、酸素と炭素と窒素とまぁもろもろ濃淡はあっても、
人類のありようを中心に据えて考えてきた。光合成中心の世界観と言えるだろうか。
しかし、ついこの間、毒のヒ素を食って生きるバクテリアが発見されたし、
数十年前からは、深海で熱水やメタンガスなど食うバクテリアがいて、さらに、それを食う
貝類や甲殻類がいて、必ずしも有酸素でなくても生態系は成り立っていることがわかってきた。
「想定外」なんて甘っちょろい。人類の想定なんてちゃんちゃらおかしい。
現代の地動説に匹敵するような常識はずれのとんでもない生態系だって存在するのだ。
そんな化学合成生態系研究のきっかけを作ったのが、深海1000メートルに深海探査艇で潜って、
ナスシロガイを発見した江川公明氏だ。
氏は高校時代の友で、全く疎遠になっていたが、我らの生物教師の恩師の見舞いに帰山し、
たまたま連絡してくれたので宇部空港で30分程度話をした。
そこで天文と生物の話で70才に近いご老が盛り上がった。
浮遊惑星の中に全く光も熱もなくて生き延びた生命のなしとは言えず、
いたく知的(痴的)好奇心をそそられた次第だ。

浮遊惑星....(11144)

2011年05月23日 16時25分40秒 | うべプラネタリアン
星好き人はSF小説が大好きだ。
特に私たちの年代は手塚治虫さんであり、小松左京さんや半村良さん星新一さんだったから、
太陽系以外の他の惑星は普通のフィールドだった。
中でもドキドキさせられたのは単独の惑星「浮遊惑星」の存在だ。
だが、「浮遊惑星」インディペンデントプラネットとも言うべき主星を持たぬ惑星は、
あくまでSFの世界だと思っていた。宇宙戦艦ヤマトのガミラスは浮遊惑星だったし。
ところが、宇宙には主星を持たぬ流れ者の惑星って結構あるらしいのだ。
小さな恒星や褐色矮星ではなく、自ら光や熱を発しない木星クラスの星。
それがこの度発見されたという。
当然目には見えないので、ごくわずかな重力マイクロレンズの増光をとらえて算定したらしいが、
その数は恒星より多いのではないかとも推定されている。
暗く冷たい宇宙空間をよるべなく漂う惑星...そそるなぁ...
天文学ってほっとにおもしれぇのぉ。