うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

観測日和....(814)

2008年01月31日 22時28分40秒 | うべプラネタリアン
今夜こそはと、夕方、待ちかまえていたが、19時には霞がたっていた。
永安氏からは、出張るべしとのコメントも入ったが、やはり思ったほどシーイングは良くない。
ここんところいい星空が見えないので、全く欲求不満がたまるばかりだ。
あさって土曜、1/26のリベンジと構えているが、今宵の晴れ間をピークに下り坂らしい。
あさってダメなら、2/9に再再チャレンジだ。
曇りはまあ仕方がない。予定した観望会が厚い雲で流れるのは慣れっこだ。
つらいのは、ピーカンに晴れて、しんしんといい星日和に恵まれているのに、
なぁんにもイベントを組まないときだ。不運を呪うのはそんな時だ。
もっとつらいのは一片の星も見えぬ夜が1ヶ月も続くときだ。
昨今その最悪状態のような気がする。
昨日、5歳の孫の悠飛くんと電話会話をしていたら、「GG二酸化炭素ってしってる?なくさなきゃいけないんだよ」と教えてくれた。
そうだ、近頃いい天気がほんとになくなったと嘆いたり、我が身の雨男の不運を呪うより、
温暖化対策だ。地球環境に目覚めねばなるまい。あぁあ、しんどいこって。
せめて、ngc1350の美しい渦巻きを眺めていようっと(NASA)。

金星と木星の近接....(813)

2008年01月30日 17時38分31秒 | うべプラネタリアン
ここのところ、天気が悪くて、星見どころではないが、2月1日から4日くらいまで、
明け方(日の出1時間前くらい)の東空を見ていたい。
金星が-4等、木星が-1.9等で1°以内に近接するのである。
そこへ新月近くになった月がかかる。息をのむ美しいスリーショットのはずだ。
まだまだ、近くにはさそり座のアンタレスもいるから、フォーショットだ。
金星と木星は2/1に最近接するが、しばらく二つの惑星は近いところにいる。
月は日々位置も形も変化するが、月齢は、2/1が23で、2/4が26だから、月を配して楽しむなら、
2月4日の明け方がいいかもしれない。そのときは、細い月、金星、木星が一団子になるだろう。
この美しいショットを逃すことはない。日本か全国的に天候不順でも、世界のどこかで、誰かがきっと写真に撮るだろう。
2/1~2/6間は、晴れを祈って、明け方5時半くらいに起きて東空を拝むことにしよう。きっと損はないはずだ。
画像は、藤井旭の天文年鑑08の25㌻をスキャンした。

春の船出....(C83)

2008年01月29日 21時39分32秒 | 新・星座物語
橋本冴夏さん、楠本夏菜・莉菜さんによる春の星座総出演の物語。
これを元に、イラストとシナリオができあがってゆく。

レオン船長は、若いころ、ヘルクレスと闘って敗れ、それ以来、心にわだかまりを持っていました。
いまや娘のこじしもでき、穏やかに暮らしていればいいのに、春になると、自分は十分闘っただろうか、
もっと何かやりかたがあったのではないか、焦りに似た気持ちが胸にわき、おちつかないのです。
ある春の宵、おぼろ月を見ていて、「そうだ、海に出よう」と独り言を言いました。
海に出て、もう一度ヘルクレスのいる島に行こう、行ったらなにかが変わるかもしれぬ、と思ったのです。
しかし、しばらく船を出していないので、船はぼろぼろ、船員もいないし、道具もありません。
そこで、レオン船長は、昔やはりヘルクレスと闘って閉じこめられたうみへびヒドラに声をかけました。
「おう、ヒドラ君、元気か。けがは治ったか、糖尿病や血圧は大丈夫か?
実はな、このたび船を出して、ヘルクレスにリベンジの闘いを挑みに行こうと思うが、協力してくれぬか、
だいたい、それぞれ単独で闘ったから負けたんだ。タッグを組んだら、なぁに、今度は勝てる。
ヘルクレスの奴も年を取ったでな」と一人でしゃべって、うみへびヒドラを強引に誘い込み、船員に仕立ました。
「船長、二人じゃまだ危ない。蟹のキャンサーを仲間に入れよう、もともとあいつは、私の兄弟分だで...」
「私はいやですよ、お客さんで船に乗るのならいいけど、お手伝いだの一緒に闘うだのまっぴらごめん」と、
キャンサーは、はなから腰が引けています。
「まあ、いいから、ともかく来てくれ」というわけで、3人は船出の準備を始めました。
そこへ、どこで伝え聞いたか、地獄耳のからすが飛んできて「わたしも連れてって」と言いました。
「いいとも。それでは、仲間を集めてくれ」
「承知しました。まず、やまねこヨサクに声をかけましょう。
ヨサクさん、一緒に出かけてヘルクレスに仕返しをしましょう」
「やだよ、おれ。ヘルクレスに恩も恨みもないもの。
一緒には行かないけど、折角だから、航海に役立つ最新式のらしんばんをあげよう」と
やまねこはプレゼントをくれました。
「それでは、おおぐまのカリストさん、こぐまのアルカスさん、あなた方はいかがですか」
「おや、見当違いなお誘いですね、私たち親子はもともと神の一族ですからね、
ヘルクレスさんと争うわけにはゆきません。
それに、私たちは動けないのです。いつも北の方角を守る仕事がありますからね。
でも、航海の無事を祈って、北を測るろくぶんぎをさしあげましょう」
「2頭のりょうけんさん達、ぜひぜひご一緒に...」
「わっちら、そんなの、かんけーねぇー。
私ら、ご主人のうしかい、ボォーテス様の許可がないと何もできないんでね。
代わりに、船出の祝盃をささげよう、よろしく伝えてくれ」
「レオン船長、行ってきましたが、誰も協力してくれまへん」と、からすは報告をしましたが、
贈り物のことは一言もいわず、全部自分で取り込んでしまいました。
からすは、らしんばんやろくぶんぎや盃を入れた袋を抱えたまま飛んだので、
フラついて、船出の準備をしていた帆にぶち当たってしまいました。
老朽船の帆はそのひょうしにバッサリ破れてしまいました。
おまけに、からすも羽を折ってさんざんな目にあい、ついてゆけなくなりました。
「なぁんてこった。結局この3人か...しかも、帆は破れ、オールで漕がねばならぬとは....
ええぃ、嘆いてもしかたがない、さぁ、船出だ!キャンサー殿、ご乗船を。ヒドラ君、碇を上げよ!」
「せんちょぅ~ 私の体が、鎖とからんでもつれましたぁ~」とうみへびが情けない声をあげました。
「私のはさみで切りましょうか」と かにの申し出に、「だめっ!あなたはドヂだから、
私の体を切っちゃう...」とうみへびの悲鳴に、一同納得。
「あれぇっ、オールが流された...キャンサー殿、足を貸してくだされ、8本もお持ちなのだから、
2本くらい いいでしょう...」
「だめです! 船長、私は客ですよ、とんでもない。だいいち、8本だろうが1本だろうが、
手足の数の問題じゃないでしょう」かにの怒りに、一同納得。
「仕方がない、手で漕ぐか。とりあえず船出の祝杯だ、酒だ、酒だ」
「なんだ、結局、飲みたいだけか...」
「せんちょー、盃、ありません、コップでいいすか、それに、飲酒運転いけませんですよぉ~だ」
「むぅ、ならば、祝ジュースで、しかたがない、それにしても苦難の船出じゃのぉ..どういうわけじゃ」
「それはね、私の...ちから...」
「なんだ、だれだ、その美しい女性の声は....」
「私は、おとめ座アストラエア。
あなたがたのつまらぬ企みをちょっとからかったの、ごめんなさい。
船長レオン、復讐なんて本当は考えてないんでしょ、
うみへびヒドラ、とぐろを巻く力も自慢の毒液も出なくなったんじゃない?
かにのキャンサー、もういい加減にしなさい。
春の船旅を楽しむなら、すべて元通りにしてあげますよ、いかが」
「はぁ~ 疲れましたぁ..眠い..よろしくおねが..zzzz....」
一同、春の船出の夢枕。睡眠に沈没。

さて、いくつの星座が登場したでしょうか。
サエカ、カナン、リナンいかがじゃ。

花鳥風月・霜柱 2....(E86-2)

2008年01月28日 20時11分18秒 | 水の存在
naganoさんの記憶力はすばらしい。
ブログを書いた本人が、去年出した画像のことなんて忘れてたのに、
よくぞパチンと弾けるように白鳥を思いだしてくださった。
ま、覚えていても、シモバシラ草の霜柱と冬の白鳥とを比定する視点は私にはなかった。
お見事!と脱帽。
そして、ちょっぴり、いいネタ提供したでしょとフイッと笑いまひょ。
もひとつ、フイッと笑うなら、他人のフンドシで相撲を取るのがうまいでしょ。

プラプログラム作成委員会....(812)

2008年01月27日 11時59分19秒 | うべプラネタリアン
春の夜空に登場する星座をかきあつめて、現代の一大叙事詩を作ろうと、
我が家に、サエカ・カナン・リナンが集まって、ほぼ徹夜で話し合った。
なぁに、物語作成なんて口実、口実。うだうだおしゃべりが楽しいのだ。
しかし、子ども達の発想はすばらしい。
「春の船出(仮タイトル)」として、しし座船長と、かに座上級乗客と、うみへび座ドジ船員にからんで、
カラス座がほ座に穴をあけたりして、のっけからトラブル続きの船出らしい。
イラストはカナンの仕事、シナリオのけったいな台詞はサエカだ。
リナンはおとめ座になってドジな悪もの達のヘルクレスへのリベンジの戦いをたしなめるという。
3月になったら必ずプラでお披露目しよう。

天体観望会....(811)

2008年01月25日 23時32分28秒 | うべプラネタリアン
ここのところずっと天気が悪い。
まるで星を見る機会がない。
明日も定例ながら天体観望会を企画したのだが、雪になるかもしれないという曇天予報なので、
今日の昼に中止の連絡を流した。
リベンジとして、2月2日(土)に全く移し替えて観望会を開くつもりだ。
この日の方が月齢はいいし、時間的に土星も見えるかもしれない。
が、まあ、お天気次第だ。雨男のたたりは怖いぞ。
それはそれとして、今日、宇部日報の坂本氏が来て、「宇部天文同好会の40周年記念パーティーをやりましょうよ」という。
ああそんな年月が経ったのかと改めて深い思いにとらわれた。
「そう、次の10年はないからね、何か記念の会を開きたいね」と答えたが、なんだかしみじみした感にとらわれたよ。

花鳥風月 4....(E85-3)

2008年01月24日 18時07分50秒 | 水の存在
そして、やぶ椿。
やぶ椿の原生林が、萩市笠山虎ヶ崎にある。
みっちり椿樹が茂っているので、樹々は陽を求めて互いに競って空に伸びる。
ために、遊歩道は、咲いた花を愛でるというより、白々とした木肌を見て歩くことになる。
まるで白骨林の中にいるようだ。根元を覆って、赤い落ち椿。遠く聞こえる日本海の潮鳴り。一種の異空間。
2月16日から、笠山は椿まつりだそうだから、まだ行ったことのない方はぜひ、とお勧めする。
画像の椿は、京都御所内の仙洞御所の椿。笠山より雅である。畏れおおいのである。