うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

若い星仲間....(142)

2007年07月31日 20時48分59秒 | うべプラネタリアン
私は、市の教育委員会の生涯学習課に属している。
デスクを囲む同僚が、「なぜ、あなたにとって、あの4人なのか」と聞いた。
その4人の何が、半世紀の年齢差を超えて、あなたの最も信頼する仲間なのか、との質問だ。
どこかにえこひいきがないかと問われた気もしたが、もちろん、えこひいきはある。
あってあたりまえ、私にとってあの4人は特別なんだ。
たとえば、ある女の子は、星の世界の美しさや怖さに特別の強い感受性を持っている。
一晩の月の色の微妙な変化を見分け、鋭く反応して、こちらがはっとするような発見を教えてくれる。
ある少年は、スポーツでも勉強でも一生懸命で、まっすぐに取り組み、
一度聞いたことやこれと思ったことに取り組む姿勢にいささかもぶれることがない。
ある少女は、例えばこんなことがあった。
プラネタリウムに友達数人と来ていたとき、他のお客さんで、乳飲み子をかかえた
お母さんと一年生くらいの少年がいた。
赤ちゃんがむずかるので、お母さんは少年を残して外に出て終わるのを待っていたが、
いつしか別のホールに移動していたらしい。
プログラムが終わったとき、少年は母がいないので、館内を半泣きで探しているのを、
少女は、誰にも指示されなくとも、さっと少年の手を取り、いっしょに探そうね、とかけずりまわった。
幸い程なく親子は会えたようだが、そのことをきちんと私に報告してくれた。
そんな子だ。私が全面信頼をするゆえんだ。
将来の日本、捨てたもんじゃない、と思わせる確固たる芯が感じられるのである。
もう一人の男の子は、あれだけの文章を作る能力があるのだもの、
ちと騒々しいけれど、学年上の子達にも一目も二目もおかせるものがある。
みんなみんな子ども達は、すっごいやさしさと底知れぬ能力を持っている。
暑い夏に熱くさせるぜ、連中。

今日のFM放送....(141)

2007年07月30日 21時44分12秒 | うべプラネタリアン
うまくいった。
4人の星仲間のおかげだ。
4人..楠本夏菜さん、橋本冴夏さん、武末和樹くん、児林一輝くん、たちのすばらしい連中だ。
少し緊張していたが、その緊張もゆっくりほぐれて、さあエンジンがかかるかなという頃には
正味40分が終わったが、また8月6日もある。
その時は、もうリラックスして、いい対談ができるだろう。
チームとしては最高の連中だ。間合いといい、問題提起といい、申し分ない。
家のかみさんが厳しいリスナーで、批判が的を得るので、どう言うか、
気になったが、「子ども達は申し分ないわよ、風邪がまだ治りきっていないあなたが
一番気力を振り絞ってたわ」と私のいまいち不調を指摘していた。
やはり、ばれたか。
みなさん、今度はまたたのしくやろうぜぃ。

いや、まだまだ....(140)

2007年07月28日 21時45分20秒 | うべプラネタリアン
本調子ではない。
PCの前に座っても、何かを記す気力が湧かぬ。
のぶせんせ、阿知須の支部長、栗田のおっさん、もう一日
待っちくれませ。

画像は木星第三衛星ガニメデ。
木星衛星63個のうち、4個のガリレオ衛星が特に巨大でよく見えるが、
これらは、ジュピター(ゼウス)の名を冠された木星らしく、全てゼウスの恋人の名だ。
ただし、ガニメデは女性ではない。
黄金色に輝く肌を持つ、みずがめ座になった、秀でた美少年である。
田原坂にでも登場させようか。

夏風邪で完全にダウン....(139)

2007年07月27日 20時56分49秒 | うべプラネタリアン
4年ぶりの夏風邪。ノドが痛く、声がまともじゃない。
それでも、わかっていて、連日、各地の小学校運動場で、大音声を張り上げての星空解説。
転がり落ちるように悪化悪化また悪化。
でも、もう回復した。
そんなわけで、今日はまだ休み中。
明日から本格再開。

梅雨明け宣言....(138)

2007年07月23日 22時32分38秒 | うべプラネタリアン
山口県地方は「本日(7/23) 梅雨が明けたと見られる」と、梅雨明け宣言がでた。
今宵、鵜の島小学校では移動天文教室が開かれ、80人を越す大盛況だった。
こちらも、久しぶりのクリアな星空の元でのびのびと星の話ができた。
ひどい夏風邪で、熱っぽいし頭痛はするし第一声が出ない。
最悪のコンディションだが、クリアな星空の元にいると、明日はどうなってもいいという覚悟で血を吐くような
声をふりしぼっていても、何とかなるもので、アシストに来てくれた仲間達も不安げだったが、
次第に元気回復の様子に、星の力のすごさと ひさおじさんのばからしさに脱帽という感じだった。
終わったとたんに、揺り戻しの激しいこと。ああしんど。生身だからね。

画像は木星の第2衛星エウロパ(NASA)

夏休みの自由研究...(137)

2007年07月22日 21時44分23秒 | うべプラネタリアン
いくつかアイデアはあるが、こんなことを考えてみた。
そもそも、恒星は、明るい星や暗い星があって、それらが星座を構成する重大要因なのだが、
明るい星はそれ自体が明るい実力を持っているから明るいのか、
たいした大きさではないが、近いから明るく見えるのか、
暗い星はそれ自体くらい星なのか、非常に遠いので暗くしか見えないのか、さまざままちまちだ。
そこで全ての星を32.6光年にいっせいに並べたら、
本当の星の実力が比較しやすいだろうという考え方である。絶対等級という。
太陽を32.6光年の指定位置に置くと、4.8等の目立たない星のひとつになってしまう。
この考え方を知っているだけでいいレポートになるのだが、星好きなら、
誰もやったことのない試みに挑戦しよう。
つまり、星座早見板などは明るい星が大きく描いてある。
この方法で、絶対等級に並べたオリオン座を描いて見るのだ。
明るい星は大きく描く。
するとリゲルなどは、普通の星図で一等星を2㍉の大きさに描くと、絶対等級ではどのくらいの大きさに描かねばならないか。
この難しさに音をあげるはずだ。でもやってみるといい。
例えば2㍉の1等星は、たしかリゲルの絶対等級は-6等。
これを表現するとき100倍にしなければならないだろう。
2㍉は20㌢になる。オリオン座にならない。OH MY GOD!

さて、この考え方でいいかな、星の友よ答えてほしい。

古い星仲間と新しい星仲間...(136)

2007年07月21日 21時41分20秒 | うべプラネタリアン
昨日(7/20)天文クラブの7月例会日だった。
この例会に、二人の古い仲間(石川氏と瀬戸氏)がゲスト出席してくれた。
古い仲間は、気心も知れているし、いまだに星を追いかけているので、
すぐ話は通じ、きつい冗談交じりの勝手な紹介にも耐えてくれる。
そして、南半球の星空の解説も、すぐその場でやってくれる。
互いにこの年齢になるまで、さまざまなことがあったが、時空を超えてぱっと会い、ぱっととけ込む。
同窓会の安らぎだ。
一方、クラブには昨日から入会した二組(児林さん親子と原田氏)もふくめ、老若男女30名、
みんな、たったこの2年の間に知り合った方々ばかりだ。
それ以前は見も知らぬ人々だった。
「星」という強烈な帯電体に引きつけられた仲間とはいえ、この私の元に集まってくれた人々だ。
考えてみればすごいことだ。
謙虚にかつ、気力と自信を持って仲間を大切にして行かねばならぬ。
「星は好きだけど、あの人がねぇ 好かんそよ」といわれないように。
妙な話だが、「学校の先生」という仕事に対し、私の体内で少し評価が変化しつつある。

どうやら梅雨が明けそう...(135)

2007年07月21日 09時11分52秒 | うべプラネタリアン
昨日(7/20)雷鳴、一時的に激しい雨があったので、来週早々には梅雨は明けるだろう。
クマゼミもシャワシャワとかまびすしく鳴いている。
それもある日突然いっせいに鳴き始める。今年は7/18だった。
梅雨あけを告げているのと思うと、今のうちはまぁ我慢もするが、暑い朝に
これでもかと騒ぎ立てられると、たまらないね。
クマゼミはともかく、夏休み前に組んだ移動天文教室は全敗だ。
今宵(7/21)は岬小学校、雨にはならないが、星見は無理だろう。
月曜(7/23)鵜の島小、7/24西岐波小、7/26神原小(会館)と続くトリプルヘッダーは
まあ何とかなるのではないか。
梅雨明けを見込んで、夏休み直前に、夏休みの課題の参考にと天文教室を企画すると、微妙な差が明暗をわける。
ま、こんなことをおもしろがるしかなかろ、星が見えなきゃ...

画像は木星のガリレオ4衛星の内のイオ。火山がある。

移動天文教室(吉部)...(134)

2007年07月19日 23時43分49秒 | うべプラネタリアン
宇部市の中心部から車で小一時間かかる小学校に出向いた。
50人以上集まる盛況だったが、肝心の星がさっぱり。
そういえばまだ梅雨明け宣言は出ていない。
農家の見るからにおっちゃんが、ひどく星に詳しくて、冥王星探査機はいつあっちにつくんだぁ?
なんて聞くものだから、戸惑うの何の。
この夏は是非木星を見つけて下さい、ぐるり夜空を見渡して、ひときわ光る星があったら、
それが木星です、と皆さんに説明したら、霞の向こうにぼんやりと木星ひとつ輝いていた。
雲を透かしてそれだけが見えた。ほらねっと笑いを取った。
この笑いで、今夜は成功としよう。

画像は私の好きな木星像(nasa)

星空かんさつ会のテキスト...(133)

2007年07月18日 21時07分05秒 | うべプラネタリアン
やっと、星空かんさつ会のテキストを作り上げた。
毎年内容をほとんど更新する。
すこしづつ情報量が多くなって、その分むつかしくなったかもしれない。
結句はつぎのとおり。
これは、わたしの基本コンセプトだから、言いまわしは変えても、
意図するところは変えない。

とおいとおい、とてつもなく遠い過去。
とおいとおい、とてつもなく遠い未来。
とんでもない過去と、とんでもない広がりと、とんでもない未来を、
考え、想像し、探求してゆくのが人類なのだ。
この、サッカーボールくらいの ちっぽけな頭蓋骨の中におさまった頭脳が
そんな深宇宙の果ての果てまで知ろうとしてるんだ。
痛快じゃないか、うれしいじゃないか、たのしいじゃないか。
だから、おたがい、仲良くしようじゃないか、大切にしようじゃないか。
おなじ仲間なんだ。  
われら おなじ宇宙人なんだ。

画像はうずまき銀河「M74」 (131)のM101とそっくりだが、渦の巻き方が右巻き・左巻きの違いがある。
これはたいしたことではない。上から見るか下から見るかということだけだ。
NASA提供。