
2008年5月17日(1)、山中温泉を流れる大聖寺川に、草月流三代目家元勅使河原宏がデザインした「あやとり橋」がある。両岸が両手となって、綾取りをしている状況をデザインしているという。構造計算をすると、このような太い鉄骨構造になってしまうのであろうが、恐らく勅使河原宏はもっと細いデザインを考えていたのではないだろうか?空中でS字を描くことにこだわればこうなってしまうが、直線であれば吊り橋と同じで、綾取りの糸のイメージに仕上げることは容易だったはずである。どうやら草月流的なモニュメントとしては単なる綾取りでなく、環境芸術としてのモニュメントを意識しすぎた結果のような気がする。ここまで自己主張する必要はなかったと思うのだが…。
芸術家のデザインであっても、公共建造物の安全性確保のために定められた設計基準を遵守するとこうなる、という事例を見せられたような気もしないではない。
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