絵のタイトルは、「Window」です。
外からも内からも見える縁側のようなカフェを目指しています。
ビアガーデン開催に伴い、大口予約が続きます。
19人の満足のために、私たちは何をするか。
皆さんの顔がお互いに見えるよう、人数に併せて席を作ります。
自由に動けるスペース(通路)を確保します。
カフェの壁には、地域の芸術家たちの作品が並びます。
私が描く似顔絵もその一つです。
今日のタイトルは、「注文生産の長所」です。
予約も注文生産の考えから取り入れました。
見込み生産は、小さなカフェではリスク(仕込み、売れ残り、鮮度)となります。
人数と時間、集まりの目的などを事前に聞きます。
飲み物は、事前に持ち込まれカフェの冷蔵庫に保管されます。
何を飲まれるのかまたその量が分かります。
家庭で毎日行われるメニュー作りの延長です。
旬のものを食べていただきたい。珍しい料理方法をお知らせしたい。
注文生産は、キャッチボールです。
主役は誰かを常に念頭に置きます。
予約をいただいたときに、年齢層と男女比率を聞きます。
マーケットリサーチです。今では、双方が情報交換します。
集まりの目的も教えてくださいます。
一日のどの時間に集まるか。
お腹の減り具合、何をどれ位飲まれるかなどと予想し、顧客とまた妻と話し合います。
料理を盛る大皿の数、顧客全員が手を伸ばせる距離を測ります。
おなか具合をチェックしながら(配膳担当の妻の情報)、料理を出すタイミングを決めます。
冷たくても美味しいもの、温かい方がよいものを組み合わせます。
私達は二人だけのスタッフです。できることは限られています。
時間稼ぎのスターターの料理はこれと話し合います。
大事にしていることは、カフェの都合は二の次ということです。
経営上、冷蔵庫にある食材で料理を作ります。
その日になるまで、顧客は出される料理は知らないし、進み具合で品と量を変える。
言ってみれば、ハプニングの連続です。
お好み焼きの前に鯛のマリネ、唐揚げに餃子、フランスパンにコーヒーとケーキ。
いつでも手を付けられる煮物に漬物、持ち込みの果物を出すタイミングと毎日変わります。
早く食べたい人、飲みながらゆっくりつまみたい人のニーズをミックスした
小皿と大皿の組み合わせです。
私は、飲み助の感覚で妻に要求します。
狭い厨房を有効活用するために、私は汚れ物を洗い、料理を担当する妻の動きを重視します。
来られるお客様の駐車案内も仕事です。
合間に、季節の挨拶から相談事まで引き受けます。
注文生産とは、顧客のニーズに併せた素早い展開とハプニング(こんな料理など)の演出です。
隠れ家のようなカフェと来られるお客様が言われます。
音楽はなく、無音です。お互いの話に集中できる。
合間に外の緑に接する。入りにくく、出たくないスペースを作ります。
すべてのお客さんの注文は、いわゆる「満足」です。
一人のお客さんの満足に答えることこそ、「注文生産」と心得ています。
妻との激論の末、カフェの運営をしています。
妻の不満を満足に変える。容易なことではありません。
その上、経営となると頭をひねります。
大変だけど、やめられない毎日の連続となる。
そのために、カフェの都合をどこまで削ぎ落せるか格闘しています。
「注文生産」は、私たちを日々鍛錬してくれます。病みつきになる所以です。
「注文生産の長所」とも言えます。
おっとっと あなたは今日も 綱渡り
2019年7月24日
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