再会の焼き鳥

あの人が帰ってくる。
にわかに連絡があったのは三日前。

昔通っていたカフェのママを中心に出来上がった、不思議な人間関係。
ママが東京に嫁ぎ引退した後も、それは継続され、この度も彼女の実家筋に法事があり帰郷となったのを機会に集合となった次第。

集まれた７名で彼女を囲み、焼き鳥。

ちなみに、ここ鳥忠。
マスターも、このグループの、もと呑み仲間なのだった。

焼き鳥だけでなく、色々と美味しいモノを考えている。

手前は豆腐。にがりを入れてからカップで固める。プリンのように楽しめるこのアイディア面白い。向こうはレタスにゴマ油、塩、海苔のサラダ。人気メニューだ。

昼は蕎麦を出したり、行く末は別フロアで寿司店をやるそうな。

みんな頑張っているのだな。

ところで、彼女は結婚後、子育てに精を出し、子供服はすべて手作り。洋裁のセンスはみるみるプロの域に達し、今ではテレビドラマで使う衣装を作る仕事をしている。ちなみに放映中の家政婦の何とかってドラマの家政婦が着ているエプロンは、彼女の製作らしい。

昔から、この女は何か持ってるなと思っていたが、こんなカタチで活躍しているとは。
が、当の本人。イケメンの新人俳優の写メが自慢という、もっぱらミーハーなのだが、それがまた幾つになっても可愛く魅力的なのである。