駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

ケモノのように・・・

2012年01月16日 | ドラム&パーカッション
先週のサイモンさんのライブ、正月明け初で久々感があって、密かに思ったことは「ケモノのように演奏したい」という荒々しい欲望だった。。。
ケモノのようになんてさ、なんか性的欲望のような表現でちとヤラシイ感じですが、でも正直な話、ライブってそういうセクシャルな感覚がどこかにあると思いませんか。
やはり、魅せる立場と観る立場。
晴れの舞台のステージとウェルカムな客席。
お祭りでいうような「ハレ」の場所なのであります。
さらに言ってしまうと、お祭りでいうところの神殿とも言うべきステージ。
その場には、目いっぱいお洒落をした女性と男性が、気の入った人と誘い合わせたり見知らぬ人との出会いがあったりして。
そんな場で演奏できるわけですから、ワクワクドキドキします。
だからと言って、いきなり「ケモノのように・・・」はないだろうって思うそこのアナタ。
そうでもないんです。
性的なケモノっていうのも遠からずって思いますが、実に「ケモノのようなドラミング」は存在します。
例えば、かつてのWHOのキース・ムーンの破壊的ドラミングはどうだろう。
フル・パワーでビートを刻み、ライブの最後にはドラムセットを倒し、シンバルのガシャーンで幕を閉じる。
残念ながら若きフーのライブをこの目で見たことはなく、ライブ音源のCDなどで想像するにすぎないんだけど、ケモノのようにと感じる人もいるだろうし、眉をひそめて「何やってんの」と切り捨てる常識人もいたのでしょう。
オレなんか、何だかそっちの方の人の存在の方が気になってしまって、CDを聴いていても破壊音に酔いしれることができない人間なのであります。。。
小さいもんで。。。
ところが先日、ふと聞き直した大御所のガッド大先生のドラミング。
2001年のクラプトン・ライブのバッキングで再発見。
信じられないようなラウドなロックを演奏する、あのガッド先生のプレイは、まさにケモノそのものです。
オープニングから数曲のジャージーな曲などは、本来のガッド先生のお得意な世界だったりして普通に酔いしれるんですが、さてクラプトンのギターサウンドが歪んでくるやいなや、ガッド先生は激しいロッカーに変貌します。
例えば、クリームのジンジャー・ベーカーさんの場合、ロックの曲は始めから最後までガンガン行ってます。
まあ若かったからでしょうねえ。
ガッド先生って、落ち着き払ってますもん。
まあ、お歳もお歳ですけど。
それでいて、エンディング近くになると狂ったようなケモノと化します。
しかしそれが喧しくなく、その、徐々に、これでもかこれでもかとエキサイトしていき、しまいにはエクスタシーのエンディングに持っていっちゃう。
そうなんです、いっちゃうんです。
イカせてイっちゃうんですよ。。。
キャ~エロイ。

それにしても、2001年のあの伝説のライブからもう11年かあ。
すごいなあ。
年食うのは早いなあ。
改めて、今年も温故知新で勉強して、上手くなりたい。
ガッド先生もクラプトン先生も、波風あっての人生。
アル中やらヤク中やら、愛と別れと栄光と挫折。
そして、人生も終盤近くなってやっと手にしたこの素晴らしいサウンドと安住の地。
って、勝手に決めつけてますが。。。
お二人とも、人間国宝です。
まあ、とても及ばないですが、波乱の人生という、せめてエッセンスだけでも真似させていただけたらと。。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする