駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

オールドミュージック(2)

2005年10月16日 | オールドミュージック
(コンガCP 今はあまり使用しないが、かつてはこれで練習した)

オールドミュージックをやっているミュージシャンは、流行のロックをやっている人達からはちょっと馬鹿にされている傾向がある。と、思う。

それは前述(前回)の「無知」ということに触れるのだが、曲が古いからやってることは簡単で、昔のテクニックはレベルが低いと、とんでもない思い込みによるのではないかと思う。
今ではマスメディアと組織力で、可愛いだけで何も出来いない素人を売り出すことも可能だが、情報のない昔は本当の天才しか世に出るきっかけはなかったはずだ。

更に、一般的にオールディーズというと、「American Grafitti」等の映画、「KENTOS」等の専門店など、派手な衣装と男女ボーカルや美しいコーラス嬢とダンスパーティ等、悪く言うと軟派なチャラチャラしたイメージが連想されているのではないか。
現代ロック、というかオールディーズ以外のバンドが硬派かといえば、決してそうじゃないわよね。そーよそーよ、プンプン!

ビートルズは別格扱いする人が多い。完全にカミサマだ。オールディーズバンドはバカにしても、ビートルズバンドは許す、みたいな。
確かに天才集団だし、オレも大好き。リンゴ・スターは超天才だからあのリズム、音色はオレには真似できない。
イメージも硬派なのかな。
ジャンルとして「BEATLES」は確立してるけど、ひっくるめたらビートルズもオールディーズである。

また、技術論から言いますれば、オールドミュージックは簡単に演奏できると誤解しているミュージシャンが多い。
オールドミュージックのヒット曲の数々は、さすがに美しいメロディ、印象的なフレーズのオンパレードである。
よって、旋律や歌声や、フレーズや歌詞に心を奪われて技術的なことを考えるヒマがないとか、あまりにも有名な曲は敬遠して演奏するという機会がなく、技術的なことは分からないから高い技術が必要な曲に対しての理解がない。
しかも、不特定多数のヒットソングなわけで、演奏者も録音場所も使用機材も時代背景も全く違うし、豪華なストリングスはサンプリングじゃあない。
その美しい曲たちの香りをできるだけ壊さないように、決まったメンバーと決まった機材で忠実に再現するわけだから、とても繊細なアレンジ力や演奏力が必要になってくる。

それともう一つ、「おめーら所詮コピーしてるだけじゃん」という気持ちもあるだろう。
確かにオリジナルを作り上げる苦労はよ~く知ってる。オレもやりましたとも。
オリジナル曲バンドは、曲を作り上げると言う作業が余分にあるわけで、コピーバンドの苦労の比ではない。
だが、はっきり言って「コピーしてるだけじゃん」なんて思う人は、コピーバンドの人じゃんってことだな。
オリジナル曲作れる人って言うのは、オールドミュージックの基礎が体を流れている人に決まってる。
古きを知り、新しきを創造するのだ。
オレの座右の銘は「温故知新」である。

ジャンルとしてのオールディーズといえば、50~60’アメリカンポップスが主流と思われるが、オレはあえてオールドミュージックという言葉を選びたい。
POPSは言うに及ばず、JAZZもいい、エレキサウンド、SOUL、ディスコ、ラテン、フォーク、ロカビリーとは切っても切れない縁のカントリー、映画音楽のオーケストラサウンドもオールドミュージックだ。
好きだなー全部。何だか節操がないが、良いもんは良い。ヤッパ一番♪歌モノが好き。
苦手は現代の若者音楽。特にラップ、ハウス系の打ち込み系はねえ、ドラマーやパーカッショニストの出番ってあるのかね。
ついでにおねーちゃんは大好きだけどあまり近づかないよう気を付けています。。。
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オールドミュージック(1)

2005年10月16日 | オールドミュージック
(TAMAの小口径キットBD18intで運搬が楽)

かつてミュージシャン同士が何かの集まりで顔を合わせた。
かなり昔のことだ。
その後、皆でセッションをすることになっていた。
それぞれ自己紹介し、自分はドラマーであることを話した。
どんな音楽をやっているのかと聞かれて、当時もオールディーズバンドがメインバンドだったので「オールディーズやってます」と言った。
すると、見た目ロック系らしいギタリスト君がこう言った。
「オールディーズっすかぁ。それじゃ、何やってもオールディーズ風な叩き方になっちゃったりして」
その言い方に、オールドミュージックに対する蔑視と無知を感じて言い返した。
「オールディーズ風の叩き方ってどんな叩き方なの?」
「え~?何かこう古臭ーい、白黒ビデオっぽいドンパパドンパみたいなー」
MTVかなんかのモノクロの映像イメージを思い出して、古臭いと音楽自体を軽蔑しているようだ。
「でもさ、古いからといってダメなんて思ってたら大間違いだよ。古い時代に世界中で大ヒットして、今なお新鮮に歌い継がれてるんだよ。今の音楽なんてあの時代の音楽の亜流だよ」
そんな優しい物言いはしていなかったと思うが、こんな意味のことを言った。
彼は「曲は良くっても、ドラムなんてあんまし聞こえないしさ」

確かに機材や録音技術なんかは良くないし、R&Rのドラミングが4ビートで今風ではなかったりする。
全てが試行錯誤の時代で、その時その時、はやりすたりがあり今に引き継がれているのだ。
しかもドラムにいたっては、ドラムセット自体がないR&Rなどたくさんある。
どう聞いてもスネアしか入ってない曲、ダンボールで代用している曲などある。
分かってしまえば聞き分けるのも楽しいが、現在のドラムセットの概念しかないドラマーからしたら、コピーのしようもない古臭い音楽ということになるかもしれない。

例えば、「火の玉ロック」の2拍4拍に入るスネア?はどう聞いても机を叩いたような音である。
聞きながら想像すると楽しい。
当時は録音スタジオで一発録りをするのが普通で「せ~の」と英語で言って録音したはいいが、ドラムのスネアがやかましくてピアノを邪魔して曲にならない。
そこで、ドラムセットをやめて机を叩くことにした。
或いは始めからドラムセットというものがなくって、代用品を探したらそこに机があった。
ロマンチックだな~。って何がだ!だけど、楽しい。
コメント (2)
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