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三雲城は、六角氏の重臣で甲賀五十三家に数えられる三雲氏の居城だったといい、1488年に三雲高典膳に築かせた城とされます。
六角氏は三雲城を逃げ込み用の本城とし、観音寺城を責められた時にも、この城に逃げ込んだと伝わります。
三雲氏は六角氏が滅亡し三雲城が落城した後、城主・三雲成持は織田信雄に仕え、その後は蒲生氏郷に仕えた後、江戸時代には徳川幕府の旗本として仕えたとされます。
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三雲城址の林道を登っていくと、途中に「八丈岩」へ通じるハイキングコースの看板があり、八丈岩への階段を登っていく。
興味深いのは、司馬遼太郎が『風神の門』のなかで「三雲成持の甥にあたる三雲佐助賢春が猿飛佐助である」としていることでしょうか。
猿飛佐助がこの三雲城に育ち、この山で修行していたとすると、佐助がこの坂を駆け上がっていったことがあったのかもしれない。
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「八丈岩」は、2つの巨大な岩が立つようにしてあり、かつては三雲城の見張り台として使われていたともいいます。
高さ5m・幅10mとされる八丈岩はカメラのフレームに収まらない大きさで、巨岩の多い湖南地方の凄さに改めて感じ入ることになります。
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岩の裏側に回るとゴツゴツとした巨岩が重なるようにして集まっていることが分かる。
「八丈岩」がある場所は崖にもなっていますので、不注意に歩くと落下してしまいますので、慎重に動かないといけません。
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岩の横に三雲城址へつながる道がありますので、少し進んでみると、八丈岩が見渡せる見晴台があります。
よくこんな不安定そうな形で長い間あったものだと感心しますが、巨石の多い場所は湖南にはいくつかありますので、湖南の巨石の文化の豊さが伺われます。
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見晴台から眺める八丈岩は不思議な姿でもあり、迫力のある姿をしており、正直凄いという言葉しか浮かばない。
“落ちそうで落ちないのが八丈岩”というのもよく分かります。
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このまま進めば、三雲城址まで行けるはずでしたが、元来た道を戻り、再び八丈岩まで戻ってくる。
反対側から眺める八丈岩も今にも落ちそう(倒れてきそう)ではあるものの、これまで何度も地震が来ても倒れなかったのですから、絶妙のバランスで立っているのでしょう。
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八丈岩は受験生の信仰を集めており、“落ちそうで落ちない”の御利益にあやかろうと「合格祈願石」に願い事を書かれる人が多いようです。
八丈岩の下には祠があり、平たい石とマジックが置かれていますので、願い事の書かれた石が積みあがっています。
この景色の元で祈願すれば、受験や試験に対する気持ちも高まってくるでしょうね。
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ところで、三雲城址への林道の途中に「奇石」と書かれた看板があり、巨石がありました。
“上(横)から見れば犬頭さん、下(前)から見れば象さん”とありましたが、いまいちよく分からない。
確かにスヌーピーの頭のように見える角度はあるのですけどね。
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象さんはどこから見たらいいのか分からずじまい...。
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湖南地方を訪れると、摩崖仏が彫られている巨岩も含めて、巨石が多い一帯だと実感する場所が多くあります。
三雲城址では「八丈岩」で折り返して帰ったのですが、その先には石垣の位置や巨石・井戸跡などが残されれているようです。
三雲城の石垣等の用材は、秀吉の中老・中村一氏が水口岡山城を築く際に持ち去ったといい、水口岡山城が廃城になった後は水口城の築城の時に部材として転用されたといいます。
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