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“男のためのガーデニング”改め

鶏足寺(旧飯福寺)・石道寺の紅葉~木之本町古橋~

2023-11-28 12:33:33 | 風景・イベント・グルメ
 紅葉は、色づき具合や日光の加減など“その年のその日の何時何分”にしか見られない光景があり、最高の瞬間は宝くじに当たるが如くと言われます。
「鶏足寺(旧飯福寺)・石道寺」はコロナ渦を経て、4年ぶりの受入再開となった鶏足寺の紅葉狩りに十数年ぶりに訪れてみました。

今年は紅葉の状態が悪いとあちこちで聞きますが、鶏足寺も例に洩れずレッドカーペットは見られず、本来なら参道に覆いかぶさっているはずの紅葉も少ない。
もっとも良かった年の鶏足寺と比較したらという話で、赤色を中心として美しく色づいたカエデは多く、観光客の方からは感嘆の声があがっていました。



駐車場から集落内を歩いていくと「亀山の茶畑」という茶畑があり、この茶畑は平安期に最澄が己高山鶏足寺を再興した際に茶の木を植えさせたことに始まるという。
古橋は三成の母の故郷とされ、三成が幼少の頃過ごした寺院があり、関ヶ原合戦に敗れた後に光成が隠れた「大蛇の洞穴」など三成にまつわる伝承の多い地です。
この「亀山の茶畑」で産出されたお茶は石田三成ゆかりの「三献茶」として販売されているそうです。



「鶏足寺(旧飯福寺)」の柱の後方の参道はレッドカーペットになるため通行禁止ですが、落葉した紅葉はすでに変色してしまっている。
もう少し早い時期にくれば良かったのかな?と世話役の方に聞いてみると、今年は落葉が始まったのが早く落葉も少なかったので少し残念な年になりましたとのこと。



紅葉は急な寒暖差がある日が続くことや、日中に秋晴れが続きながらも適度な降水量があって乾燥しないことが条件だといいます。
観光情報では鶏足寺の紅葉は今が見頃となっていましたので、今年の紅葉のベストタイミングではあったようですけどね。



鶏足寺の歴史について触れると、鶏足寺のあった己高山は古来よりの山岳信仰の山であり、鶏足寺は行基によって724年に己高山の山上に創建されたという。
「己高山仏教文化圏」は、修験道・白山信仰・天台密教の影響を受けながら仏教圏として発展していき、湖北の観音信仰に大きな影響を与えたとされます。
鶏足寺の境内地には「己高閣」「世代閣」という文化財収蔵庫があり、己高山仏教圏にまつわる数多くの仏像等が収納されています。



紅葉は赤く焼けた葉が中心になり、黄色や橙色などの紅葉が見られてバリエーション豊かな紅葉が楽しめます。
訪れる方も本格的なレンズを付けたデジイチからデジカメ、スマホまで幅はあるものの、熱心に撮影されておられました。



鶏足寺から石道寺へ行く道の途中にも茶畑があり、この辺りのカエデが一番見頃だったと思います。
このカエデはこんもりとした樹冠に葉が茂っていて、ちょうどいい感じに色づいた紅葉でした。



石道寺には素朴ながら気品のある「木造十一面観音立像 (平安時代中期・重要文化財)」や藤原時代の「十一面観音立像」(旧高尾寺)が祀らています。
寺の池の横にあったカエデも紅葉の状態が良く、時間帯が良ければリフレクションが綺麗なのではないでしょうか。



現在ある鶏足寺は、己高山の山の上にあった寺院を山麓の旧飯福寺跡へ移したものですが、同じ領域内には鶏足寺の鎮守社だったとされる「与志漏神社」があります。
与志漏神社の二之鳥居への参道のカエデも見頃に色づいていて、こちらにはあまり人は流れてきませんのでゆっくり紅葉見物が出来る場所です。



「観音堂」のある場所への石段を登って行くと「己高山」がよく見える場所がありました。
写真中央からやや左奥の山が己高山(標高923m)です。
熊に遭遇する危険があるので一人での登山は控えて下さいと注意事項のある山なので怖ろしくて登ったことはありませんが、いつか登ってみたい山です。



鶏足寺は紅葉スポットとしてあまりにも有名になってしまい、4年ぶりの受入とあって、オーバーツーリズム対策がされて極端な人の集中はありませんでした。
ゆったりめに紅葉見物が出来ましたので、帰りに五平餅を食べて、お土産に「丁稚ようかん」2種を購入。



古橋の集落はや山麓に近く、普段は静まり返っているような集落ですが、紅葉の期間はお店を出して地元の物産を売られたりしてにぎわいます。
甘酒や五平餅の販売、お茶や柚子や里芋に薩摩芋や唐辛子など、地元の方の声高く売られており、紅葉期間は古橋の集落にお祭りがやってきたようです。



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