
このお寺へ最初に訪れたのは随分前で、旅行で浜松市(静岡県)の龍潭寺に立ち寄った際にお庭が素晴らしく、その分寺が彦根にあると聞いて立ち寄って以来のことになります。
龍潭寺は“庭の寺”“だるま寺”とも呼ばれる臨済宗妙心寺派の名刹とされています。
彦根にある寺院ですから井伊家とのゆかりが深く、井伊直政の時代(1600年)に開山した井伊家の菩提寺だそうです。

立地は佐和山の山麓、佐和山城がかつてあったとされる場所の麓にあります。
佐和山城といえば、石田三成の名を思い起こしますが境内には石田三成公像の銅像もありましたよ。
井伊家の菩提寺に三成像があるのは不思議といえば不思議ですけどね。

さて表門を通って苔むした参道を歩いていくと石段の上に山門が見えてきます。
参道の苔に傷んだ様子が少ないので常時人が多数行き来している感じではなく、地域一体がとても静かなのには驚きます。

ところで、この山門は少し変わっていますね。
山門の屋根の上の部分と瓦の間に隙間が空いています。よく見ると波しぶきを上げて横たわる龍の姿がありましたよ。

寺の中へ入ると何となく寒くって薄暗く重たい感じのあるお寺です。
“だるま寺”と呼ばれるだけあって大きなダルマが置いてありますが、実際は結構暗い場所でした。

その横には祈願されたダルマが並んでいます。
マリオみたいな顔のダルマもありますが、4月にある“だるままつり”では大小3000体のダルマが並ぶそうですから、さぞや壮観だろうと思いますよ。

このお寺は森川許六という絵師の書いた襖絵が有名なんですが、ちょっと怖い感じの杉板絵もありました。


龍潭寺は浜名湖の近くと琵琶湖の近くに兄弟寺のようにしてありますが、湖継がりとなっているところに親近感を感じます。
戦国時代の日本で浜松や彦根は戦略的に要所で徳川幕府の譜代大名になった井伊家が配置されていたのかもしれませんね。
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