超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

クリスマスって

2009-12-25 22:08:35 | 出来事
「今日は気の滅入る日なんですよ・・・」

午前中の会議でプレゼンを行った20代の女性はいきなり苦笑いした。
こういうときに下手なことを言うと、「セクハラ」と言われかねないので黙ってニコニコしてるしかなかった。。。
しかし、パワーポイントの最後のページはサンタの絵があり、下には小さい字で「今日は早く帰りましょうね」・・・どっちやねん!

昨晩は日本中で色々なモノがライトアップした夜だった。
私達がちょうど学生から青年あたりだった頃から、クリスマス・イブは何故か「恋人たちの夜」と化し、俄かもんも含めて街じゅうにカップルが闊歩するようになった。
クリスマスを一人で過ごすというのはものすごく罪悪感があり、世間から取り残されていく気がしたらしい。

パーティなどで何とか男女で過ごすことはできても、12月24日だけは「二人のための」特別な日らしく、そのようなイベントも避けられたものだ。
バブル絶頂期のトレンディードラマ(死語?)「君が嘘をついた」を学生部屋で先輩と見ていた記憶がある。
最終回でクリスマス・イブに三上博と麻生祐未がすれ違いにすれ違って最後に出会うシーン。麻生祐未が自分の指にリボンを結んで差し出すと三上博が一言「これが手に入らなくてね・・・」
うーむ。。。恐ろしくベタなドラマを鍋をつつきながら見ていたこともあったな。

あの「緊張感」を忘れ去ってもう何年になるだろうか。。。

年々とグレードアップしてくるイルミネーションだが、ついに東京タワーまでハート型にライトアップされ、あらゆるところに光の渦が見られた。
必ずやると思っていたが、新江の島灯台も見事に光彩を放っていた。
妻子持ちになるとあういうのにはあまり縁がなくなり、ひたすら家路を目指すことにある。

我が家もスパークリングワインと妻の手料理で乾杯だ。
これまでと変わったのは、息子甘辛がサンタからのプレゼントはどのようにして贈られるか知ってしまったこと。だから今年は隠しておくべきサンタプレゼントがない。。。
一昨年あたりから、微妙に推理を働かせるようになった。学校で友達に吹き込まれることもあろう。

「父ちゃんがあらかじめ、サンタからプレゼントを預かっておいて、イブの夜まで隠してるんじゃないか?」

戸締まりを全部してあるのに、家に入って来れるのはおかしい、というものだった。その時は「防犯のため内緒にしているが、実は1か所だけ開けてある」とかわした。
昨年はもはや完全に知っているのだが、無くなることを懸念し「気がつかないフリをしている」フシがあった。
そして今年はとうとう「サンタのプレゼントは父ちゃんたちが用意していたんだな」と公式に表明した。

それでも、スッとぼけたもので、風呂で明日何をするのか聞くと「まず、サンタのプレゼントを開けて~・・・」

「んっ?そんなのねえぞ。今年はサンタからのコンタクトが無かった。」

「えーっ!小学生のあいだはもらえると思ってたんだけどなー」

少し寂しそうな顔をした甘辛に「しまったっ!」と思った。真相は知っていても「サプライズは欲しいものなのか・・・」
親からのクリスマスプレゼントは相談することにして、1日遅れることになるが、今晩東急ハンズで何かおもしろそうなヤツを買ってってやるか。。。
昨日は閉店間際の夜10時頃までプレゼントを買うためにレジに並ぶお父さんが多かったとニュースでやっていた。仕事帰りか・・・

数少ないクリスマスの濃い話(もとい!恋話)は別の機会として、どういうわけか必ず思い出すのが中学生のときに体育館で見た「クリスマス・ツリー」という映画だ。
確か父親と海で遊んでいたときに、子供が核爆弾が炸裂し放射線によって白血病になってしまう話だった。
余命が少ないと言われ、父親は子供のためにトラクターを買ってやったり、狼を盗んできたり。。。

普段の我々の生活とはすこしかけ離れた妙なアイテムが多かったが、クリスマス・イブの夜、最後のプレゼントを買ってきた父親はクリスマス・ツリーの下で息絶えている息子を見つける。
そしてクリスマス・ツリーには息子からの最後のメッセージがかかっている。。。何回か見た同じ映画でそのメッセージは訳する人によって微妙に違っていたが、今でも思いだすだけでぐーっと詰まるものがある。

話を戻すが昨日のgooホームには「クリスマスを何故恋人と過ごさなければいけないの?」という特集があった。
キリスト教国ではクリスマスは家族で過ごすのが普通らしい。家族のない人は敬虔にも教会に行ってミサに出席したり、家で大人しくしてるんだって。
恋人と過ごす人は多いものの、しゃかりきになってパートナーを探したり、一人でみじめな思いをする人はあまりおらず、淡々と過ごす人も多いようだ。

クリスマス商戦とイルミネーションにはもう「やられなく」なったのかな。
普段から神社仏閣など興味を示さないくせに、正月だけは初詣でに行くお国柄だ。外来の文化を自らの特性にアレンジして発展させることこそ辺境人である日本人の得意技じゃないか。。。
日本ではクリスマス・イブは恋人たちのモノ、ということで全然OKだと思う。半分やけっぱちだが・・・



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2 コメント

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Unknown (小夏)
2009-12-27 14:09:47
甘辛くんとサンタさん。。
子供と同じくらい親御さんも一緒にどきどきしながら成長していくものなんですねぇ。
いいお話ですー

プレゼンを行った20代の女性、結構香ばしいですね プフフ
三上博さま、懐かしい~!!
「これが手に入らなくてね・・・」だんだん思い出してきました!!
磯辺さんなんでそんなに詳しく覚えていらっしゃるのでしょー
いつか使ってみようとか思っていた??キャ~

クックック、「緊張感」、、そうでしたー!!
ほんとにすっかり忘れ去っております!
あの頃はレストランなんてう~んと早くから予約しないととれなかったですね~
今はどうなのかな~

初めてクリスマスに新幹線に乗りました
一昔前ならシンデレラエキスプレス気分だったでしょうに、
今ではおばちゃんお買い出し号ー(爆)
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Unknown (磯辺太郎)
2009-12-28 06:23:10
小夏さま おはようございます。

「いつ、どうやって知ってしまうのか・・・」どうも落ち着かないこの頃でしたが、そろそろということなんですね。
でも我が家ではこういうことにしました。
「たしかにサンタを見た事はないが、テレパシーで『今年はこれをプレゼントせよ』と念じられているようだ」

プレゼントは話し合って決めるわけではなく、私のインスピレーションで決めることが多かったからです。
そしてこれからもこの「思念」を信じてサプライズプレゼントは「あり」にしました。

イブのプレゼンを行った女性・・・最初の一言があまりに迫真に迫りすぎて、中身はあまり覚えていないんです。。。
三上博はたまたま学生部屋で鍋をつつきながら淋しくむさいイブの夜にやっていたので、印象深く覚えていました。
総じてこの手のしょうもない話ばかり記憶に残るんですよ。

あの緊張感。。。何か元気があって悪くなかったと思いませんか?
今でも当日のレストランはとれないそうですよ。1週間前に「今からのお薦めは『モーニングデート』とニュースでやっていました」

シンデレラエクスプレス!山下達朗やってましたねー。考え出したのは当時のJR新入社員だったと聞いたことがあります。
それでもクリスマスに新幹線でお買い出しとは一味違います。
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