中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

自殺者、15年ぶり3万人下回る

2013年01月25日 | 情報
行政や各民間機関の努力により、15年ぶりに3万人を下回りました。
しかし、依然として2万7千人以上の国民が自殺により、亡くなっているのが事実です。
しかも、自然死・病死・事故死等以外の原因不明の死亡者が毎年1万人くらいにのぼっている事実もあります。

1月25日の読売朝刊2面に掲載された「顔・レネ・ダイグナンさん」を以下に転載します。

いじめを受けた会社員や、精神医療の専門家ら96人へのインタビューをもとに構成した記録映画
「自殺者1万人を救う戦い」を昨年秋、完成させた。来日して15年。本業は駐日欧州連合(EU)代表部の
経済担当官で、青山学院大学などの講師も務める。映画製作は初めてだ。
日本人の自殺を扱った授業で学生の声に驚いた。個人の判断、不況、文化だから―。自殺への「寛容さ」を感じた。
一緒に死ぬ人をネットで募るなど聞いたこともなかった。
「日本は世界一住みやすい大好きな国なのに、なぜ」。週末、撮影役の学生と2人でインタビューを重ねた。
制作には3年を要した。今、約70分の日本語字幕版の上映場所を探している。
映画では「保険金目当ての自殺をさせるな」「死ぬ権利なんて間違った考えだ」などの声を紹介、
自殺サイトや消費者金融、いじめや過労にも触れ、「助けを求める声に耳を傾けて」と訴える。
日本の自殺者数は昨年、15年ぶりに3万人を下回ったものの、なお2万7766人もいる。
タイトルには「せめて1万人は救いたい」という思いをこめた。

1月17日  NHK
去年1年間に自殺した人は2万7766人と前の年より2800人以上減り、
15年ぶりに3万人を下回ったことが警察庁のまとめで分かりました。
警察庁によりますと、去年1年間に自殺した人は全国で2万7766人で、前の年よりも2885人、率にして9.4%減りました。
年間の自殺者は平成10年以降3万人を超え続け、ピーク時の平成15年には3万4000人余りに上りましたが、
今回、平成9年以来、15年ぶりに3万人を下回りました。内訳は、男性が1万9216人、女性が8550人で、
都道府県別では、自殺者が最も多いのが▽東京都で2760人で、前の年より360人(-11.5%)減りました。
次いで多いのが▽大阪府の1720人で204人の減少、▽神奈川県が1624人で228人の減少、
▽埼玉県が1549人で118人の減少などとなっています。一方、最も少なかったのは▽鳥取県で130人、
次いで▽徳島県が164人▽島根県が168人などとなっています。
年齢や原因・動機の内訳を去年11月までの統計で見ると、▽60代が全体の18%と最も多く、
次いで▽40代と50代がそれぞれ17%、▽30代が14%となっています。
また、原因・動機別では▽健康問題が最も多く、次いで▽経済・生活問題▽家庭問題などとなっています。
15年ぶりに3万人を下回ったことについて、自殺対策に取り組むNPO法人「ライフリンク」の代表、
清水康之さんは「特に大きかったのは、市区町村のレベルで実践的な取り組みが進むようになったことだと思う。
しかし、1日70人を超える人が自殺で亡くなっているという現状は変わらないので、楽観するのではなく、
より一層スピード感を持って対策を進めていくことが大事だ」と話しています。
森大臣“今後もきめ細かい対策を推進”
自殺防止対策を担当している森少子化担当大臣は、記者団に対し「平成21年に自殺対策の基金を設け、
地域の実情に応じた息の長い対策を行ってきたことが理由の1つではないか。今後も1人でも多くの命を救えるよう、
関係省庁や地方公共団体と連携し、きめ細かい対策を推進していきたい」と述べました。

2013/1/17日経新聞
自殺者15年ぶり3万人下回る 「経済・生活を苦に」減る  警察庁まとめ

2012年の全国の自殺者数は、前年より2885人(9.4%)少ない2万7766人(速報値)となり、
1997年以来、15年ぶりに3万人を下回ったことが17日、警察庁のまとめで分かった。3年連続の減少。
11月分までの内閣府のまとめによると、動機別では「経済・生活問題」が前年同期比で20%以上減少しており、全体を引き下げたとみられる。
 内閣府は「経済環境が底打ちした影響もあるのではないか」(自殺対策推進室)とみている。
 11月分までの内閣府のまとめでは、動機(複数計上)は「健康問題」が延べ1万2090人で最も多く
、年代別では60代の割合が17.8%で最も多かった。男女別では、男性が同8.3%減の1万9216人、女性が同11.8%減の8550人。
発見場所の都道府県別では、東京2760人、大阪1720人の順に多かった。最も少なかったのは鳥取の130人。 
一方、東日本大震災に関連した自殺者は11月までに21人。統計のある前年6~12月の55人に比べ半分以下の水準。
 年間の自殺者は97年まで2万~2万5千人の範囲で推移したが、不況が深刻化した98年に急増。
前年比約8千人増で約3万3千人に達し、03年には3万4427人と過去最悪を記録した。
 人口10万人当たりの自殺死亡率では日本の24.4(09年)は主要8カ国(G8)ではロシアの30.1(06年)に次いで高い。
G8では以下、フランス16.3(07年)、ドイツ11.9(06年)、カナダ11.3(04年)、米国11.0(05年)、英国6.9(09年)、
イタリア6.3(07年)の順。00年以降のデータがある中では、リトアニアの34.1(09年)が世界最高で、韓国の31.0(09年)が2番目に高い。

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