中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

「睡眠指針」の改訂原案

2023年10月11日 | 情報
〇小職の持論です。メンタルヘルスの課題は、「コミュニケーション」と「睡眠」にあると。


心身の健康づくりのための「睡眠指針」の改訂原案 23.10.2
厚労省 健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会

〇睡眠に係る推奨事項(案)について
⊡成人版
・毎日の睡眠時間を6時間以上確保することを推奨。
・「睡眠休養感」の確保のため、適正な生活習慣や睡眠環境を整備すること等を推奨。
(例:食習慣の見直し(朝食をとる、就寝間際の夜食を控える)、寝室の環境整備、嗜好品の見直し)
・交替制勤務の場合、夜間勤務中の仮眠や昼間に睡眠をとる場合の遮光等の睡眠環境を整備することを推奨。
・睡眠の不調や睡眠休養感の低下の背後に疾患が潜んでいる場合があることについての注意を喚起。(例:閉塞性睡眠時無呼吸、更年期障害等)

〇睡眠に係る参考情報(案)について①
①からだと健康のための睡眠について
・睡眠時間が7時間前後の場合に、生活習慣病やうつ病の発症及び死亡リスクが、最も低いとの報告あり。
・適正な睡眠時間に加え、睡眠休養感を得ることも、健康増進と健康寿命の延伸に効果的との報告あり。

②良質な睡眠のための環境づくりについて
・日中にできるだけ日光を浴びることで夜間のメラトニン分泌量が増加し、入眠が促進されるとの報告あり。
・寝室にはスマートフォンやタブレット端末を持ち込まず、できるだけ暗くして寝ることが効果的との報告あり。
・寝室の温度設定や就寝1~2時間前の入浴の睡眠に対する効果を紹介。
・静かな睡眠環境の確保の重要性を紹介。

③運動、食事等の生活習慣と睡眠について
・適度な運動習慣は、入眠の促進、中途覚醒の減少、睡眠時間の増加により、睡眠の質を高めるとの報告あり。
・ライフステージに合わせた運動のタイプ、強度、タイミングや頻度を紹介。
・体内時計の調整における朝食の重要性や、就寝前の夜食や間食が体内時計の調整に及ぼす悪影響について紹介。
・就寝前にはリラックスし、無理に寝ようとするのを避けることが効果的との報告あり。

④睡眠と嗜好品について
・カフェインの摂取量は、1日400㎎を超えないようにとの報告あり。
・カフェイン含有飲料(コーヒー、紅茶、エナジードリンク等)中のカフェイン量について紹介。
・アルコールは一時的には寝つきを促進するが、睡眠後半の眠りの質を顕著に悪化させるとの報告あり。
・たばこに含まれるニコチンは覚醒作用を有しており、睡眠の質を悪化させるとの報告あり。

⑤睡眠障害について
・睡眠に関連する症状は「睡眠環境、生活習慣、嗜好品」に起因するものと「睡眠障害」に起因するものがある。
・睡眠障害には、不眠症、閉塞性睡眠時無呼吸、むずむず脚症候群、過眠症等がある。
・睡眠障害が疑われる場合は、早期の医療機関への受診を推奨。

⑥妊娠・子育てと睡眠健康について
・女性の睡眠は、ホルモンバランスによる影響を受ける。
・妊娠中の睡眠不足や睡眠障害による睡眠の質の低下は、胎児の健康リスクとなる可能性があるとの報告あり。
・養育者にとって、子育て期の睡眠の確保は健康維持・増進のために重要であることを紹介。

⑦就業形態と睡眠の課題について
・交替制勤務は体内時計の機能に逆らって生活せざるを得ないため、身体に負担の掛かる業務形態であることから、
不眠や睡眠休養感の低下等により、生活に支障を来たしている場合は医療機関の受診を推奨。
・勤務中の眠気、仕事の効率低下、事故防止に対する対応策を紹介。
(例:夜勤勤務中に適切に仮眠ができる環境整備、カフェイン含有飲料の活用、サングラスの活用等

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