
こんばんは。
最近各地で地震が頻発。新型コロナウィルスと合わせて心配です。
さて、本日は2015年に見つけた黒いカタツムリのその後のお話。
ずっと謎のまま、この季節、三ツ池公園に行くたびに気にしてはいたのですが見つからず…
そんなある日、カタツムリの専門家に会うことができました。

かたつむりミュージアム「ラセン館」の館長、河野甲さんです。
→公式HP
昨年秋に京都を訪れたとき、縁あって立ち寄らせていただいた町屋での個展。

河野さんの本職は皮革造形作家さん。


町屋の中には、見たこともない、革でつくる生き物たちが飾られていて、なんとも不思議な空間。
入り口付近の小部屋にはカタツムリのリアルフィギュアが所狭しと並んでいました。

圧巻〜

これらのカタツムリ、殻は本物、軟体部は樹脂で作られているそうです。上のカラフルなカタツムリはキューバに生息する種類とのこと。キューバは石灰岩質の土地が多く、カタツムリの種類が豊富なんだとか…。

こちらはカタツムリの交接。左巻きと右巻きでは、首のつながりの向きも変わるんだそうです∑(゚Д゚)
そんなお話を伺いながら図々しくも、件のカタツムリの写真を見ていただいたところ…。
やはり、記録の撮り方が不十分で断定はできないけれど、殻の雰囲気からおそらく「オオケマイマイ」だろうとのご助言をいただきました。
本来は渓流沿いの壁面や岩陰に生息するカタツムリのようですが、植樹する樹木などにくっついて、公園などに住み着くこともあるんだそうです。

その後ネットで検索してみたところ。オオケマイマイは必ずしも軟体部が黒いわけではなく、これは稀なタイプのようです。
発見時のブログを見ると、自分でも「オオケマイマイ」の可能性を考えていたようですが、体の色で除外していました。
どうやらカタツムリの同定は殻の形が大切なようです。いつか「ラセン館」を訪れてさらなる深みをのぞいてみたい!!
なお、京都ではすっかり河野さんのお話に引き込まれ、その夜行われた講演会にも参加しちゃいました。

暮れ行く町屋の庭に面した畳の間で、かたつむりとアートのお話。とてもゆったりとした濃い時間でした。
ちなみに、この日京都を訪れていたのは、兵庫県立人と自然の博物館・館外企画展「Where Culture Meets Nature〜日本文化を育んだ自然〜」を見るため。

京都の町屋やお寺を会場に行われるこの企画展。4回目にしてついに見に行くことができました。4回目のテーマはJAPAN COLOR




圧巻でした!
友人学芸員が詳しく解説してくれたこともあり、十二分に楽しみ、興味を刺激されました。その時の話はいずれ改めて紹介したいと思っています。
謎はいつか解ける!!
そして、一つのことが分かるとまた次のことが知りたくなる。自然の不思議は尽きることがありません。
黒いカタツムリの正体はおそらくオオケマイマイ。次に出会えることがあれば、今度はより注意深く、殻の様子を観察してみたいと思います。
★★★★★★★★★★★★★★★★★
季節の話題がギュッと詰まったホームページを新設しました→横浜歳時記七十二候
日々の自然情報をインスタでアップしています→ynwc_photos
★★★★★★★★★★★★★★★★"