「ぐうたら ・フォト日記」

「ぐうたら」を生活信条とする、ぐうたらなフォト日記です。時々『写真の無い・フォト日記』にもなります。

広島駅・8月6日・サイレン

2017年08月12日 | フォト日記
広島・長崎と鎮魂の夏が続き、今日は御巣鷹山の日航機墜落事故から32年目だそうです。坂本九の「一人ぼっちの二人」と言う曲を久しぶりに聞きました!

以前から夏が来ると気になっていた広島駅でのサイレンと黙祷ですが、今年はその宿題に片を付けようと原爆記念日の翌日に広島市平和記念資料館に行ってきました。
インフォメーションで聞けば何か分かると思ったのですが、その考えは甘かったようです。

この種の疑問をどう調べたらいいのか?、まったく手さぐりで行ったのですが、一応失礼の無いように旅装を解き、それなりに身なりを整えて行ったのですが…。

まずは館内を一回り(ここに来るのは、今回が3回目です)、リニューアルと聞いていたのに展示物が少ないので、原爆の絵の展示コーナーにいた係員らしき人に聞くと、本館はまだ工事中で来年までは東館だけの展示になっているそうです。

ついでなので、その男性(30代?)にも、53年前原爆投下時刻の8時15分に広島駅で黙祷のサイレンが鳴っていたけど、今は鳴ってない事の疑問を投げかけたのですが、「自分は分からないけど総合案内に聞けば、分からない事は問い合わせてくれる」との事、総合案内のカウンターに行くとご婦人が一人電話を受けていました。ひとしきり待って質問をすると「そう言うことは分かりませんね~、JRの事なので広島駅に聞いてみたらどうですか?」(それはそうかも知れないけど…?)

一応、この種の質問の難しさは認識していて、JRの広報や広島市への電話も考えたのですが、こんな話を電話で聞いても取り合ってもらえないだろうし、やはり本当にその事を知りたかったら、「社会科学的な調査の仕方を身に付けて、名刺を持って自分の立場を説明できる資料を揃えて、それなりに準備をしなければダメかな…!?」と、またもや弱気(写真集を持って行ったけど名刺を忘れた!)

宿題はまたもや保留となり、帰ってから1日がかりでネットを検索してみました。
いくつかヒントになるようなブログを辿って行くと、答え(らしきもの?)がツイッターに出ていました。

結局、現時点で知りえた結論から言うと、サイレンが、「うるさい」と苦情があり、消防署が鳴らす事を躊躇したとの事なのですが、情報の出典が書いてないし、本当なのかな…?

音響技術者である僕は、この回答は大体予想していたことなのですが、消防署へのクレームだけでこんな事が簡単に無くなる物なのでしょうか…?

2012年の事なので5年前ですね…!?
僕が思いついて行ったのが2015年、その時、原爆ドーム前をはじめ市内各所では黙祷が行われていたとニュースで聞いた気がするのですが、映像を確認するとサイレンは鳴っていないようです。

ツイッターの信憑性なのですが、複数の人が言っていて「広島市の市民活動推進課に問合せしたところ…」と言う記述もあるし、信じたくはないけど、公園や保育園での子供の声が騒音と言われている現状を考えると「さもありなん」と思うしかないのでしょうか?

しかしその反面、平和記念資料館の総合案内の最初の対応「JRの事だから広島駅で聞いたらどうですか?」から勘ぐると(一応僕も「この事を知りたくて、ここまで来たんです。総合案内と書いてあるではないですか!」と食い下がると館長に電話してはくれました。でもしばらくしてやって来たのは秘書らしき女性職員で答えは分からなかった)

何か他の表に出したくない理由があって「消防署へのクレーム」に落ち着いたのではないかと、最近はやりの「隠ぺい」と言う言葉が頭をよぎった事を付け加えておきます。
あと、この問題には地域差があってサイレンを鳴らしているところもあるようです。

9日の長崎の式典中継で、被爆者代表の深堀好敏さんは16歳の時に被爆し、2つ上の姉を亡くした。と言う話をしておられました。公募で原稿を募ったそうですが、89歳の深堀さんが言っていて印象的だったのは、「あの熱気と臭気が忘れられない」と言う事です。
僕には、百万の展示物より、1秒の臭気がすべてを語るような気がしてなりません。

騒音を専門とする技術者の視点と、売れ無い写真家としての自分、その両面からアプローチするとこの問題は、小さな問題に見えますが、そんなところに人間や現代社会の本質がありそうな気がするのです。(広島・長崎を撮ろうとして何十年か経ってしまった!)

そのうち大砲の音がうるさいからと自衛隊に電話すれば、撃つのをやめるような時代が来ることを祈ろう!
コメント
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