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ぽかぽか春庭「東京ガイド日本のフツーの家」

2014-03-19 00:00:01 | エッセイ、コラム
014/3/19
ぽかぽか春庭にっぽにあにっぽん語教師日誌>ありがとうさよなら(2)東京ガイド・日本のフツーの家編

 昨年4月から8月まで半年だけの留学生活で、「もっと日本にいたい、日本で勉強続けたい」と、後ろ髪ひかれながら帰国したチェコの学生。「先生。私は半年後に、両親を連れて日本にまた来ます」と言うので、「ご両親が、観光地だけでなく、日本の普通の家庭をみたいなら、私の姑の家に来てください」と言いました。

 2月14日に、ルカ君一家が来日。大雪の日だったので、当初の予定を変え、大雪の東京を避けて直接関西へ向かいました。関西も雪だったと思うのですが、雪で交通が乱れがちな東京を避けたのは賢明だったのかもしれません。メールでのやりとりを経て、18日にルカ一家を迎えに、都心のホテルまで行きました。

 私は、ドブリーデン=こんにちは、イメヌイセ~=私の名前は~、デクイー=ありがとう、 ネニーザチュ=どういたしまして、などの「チェコ語あいさつ簡単会話集」というのをネットからコピーして、紙を見ながらあいさつ。 
 ご両親は、父のヨハンさんが英語カタコトを話せるけれど、ヨハンさんの妻インカさんはまったく英語を離せない。ホテルロビーに雛人形が飾られていたので、しばし、ひな祭りの説明。私が英語日本語ちゃんぽんでルカ君に話し、それをチェコ語に翻訳。 

 地下鉄1時間弱で、姑の家へ。姑はいろいろ準備をしてくれようとするのですが、ものを取り出そうとして一度座ると立つのが容易ではなく、介護が必要。私が料理を始めると、自分の部屋でお昼寝タイムということになりました。

 雑煮、カレー、など、ホテルやレストランのとはちがう、家庭料理を振る舞いました。「和食のつくり方教室」として、おにぎりを自分でに握る体験もしてもらいました。

「日本の家庭食」の次は、「日本の住まい」見学。トイレ、風呂、押入れ、なども残らず見てもらいます。姑は料理は昔から好きでなかったけれど、綺麗好きで掃除は大好きでした。しかし、このところ掃除はヘルパーさんに週に1度頼むようになり、思うように掃除できていないので「汚いのを見てもらうのは恥ずかしい」と言っていましたが、「特別なことではなく、普段の家を見てもらうのだから」と説得して、階段にゴミが落ちているのなんかも気にせずに。

 たいへん狭く小さい姑の家ですが、日本の土地値を知ってもらうために、このあたりだと1平方メートルあたり、60万円だけれど、隣町だともっと高いという話をしておきました。ついでに、東京銀座のいちばん高い土地は、1平方メートルあたり2千万円。世界で土地値がいちばん高いのは香港で、東京は2位だということを話しました。「こんな狭い家にしか住めずに、日本人はかわいそう」と思ったかもしれません。

 「姑は23区内で一戸建ての家に住んでいるけれど、私は団地という名のアパートに住んでおり、私には一戸建てを買うことはとうてい出来ない」と話すと、チェコの田舎なら家が買えるから、チェコに来て住んだらどうかと勧められました。仕事があって、暮らしていけるなら、私は世界中どこにでも行くのですが。

 次は「日本の着物」着付け体験。息子の浴衣と娘の浴衣を着てもらい、「これは日本の夏の衣装です。冬はこちら」と、見せるだけ。お太鼓帯の結び方が出来るかどうか不安だったので、文庫帯を結うだけの浴衣にしました。
 季節はずれでしたが、夫妻はとても喜んで写真を撮りました。

 恰幅のよいヨハンさんには息子の浴衣は小さくて、裄が足りませんでしたが、ヨハンさんは昔『七人の侍』を見たことがあると言って、「私は侍のようだ」と喜んでいました。



 最後の「日本体験」は、「折り紙」と「書道」のどちらをやってみたいか尋ねたら、書道で文字を書くのが難しそうに思えたのか、ご夫妻で「折り紙」と言います。チェコにも独自の折り紙文化があり、ヨハンさんは、子供の頃折り紙をやったことがあるのだそうです。日本の折り紙として「ツル」の折り方を教えたところ、経験のない外国人にはちょっと難しい部分があるツルでしたが、上手に折っていました。出来上がったツルと折り紙の束は、おみやげです。

 来日前にルカ君から「チェコのおみやげ何がいいですか」というメールが来たので「プラハの町の絵葉書をおねがいします」と返信しました。ルカ君一家は、絵葉書と絵本を姑と私両方にプレゼント。それにボヘミアン切子グラスのピッチャーグラスセットを運んで来てくれました。

 私は、絵葉書のお礼に差し上げようと思ったので、折り紙を用意したのですが、もうひとつ浴衣式の寝巻きを用意し、インカさんにあげました。ご主人には着物のプレゼントがなかったので、申し訳ないと思っていましたが、ホテルへ戻る途中に寄りたいという秋葉原で、「たくさん写真を撮ったので、メモリーカードがなくなってしまった」というので、メモリーカードをプレゼント。まあ、これも日本のテクノロジーのひとつを国に持って帰って「これは、日本製のメモリーカードだ」と話のタネになるかと思って。

<つづく>
コメント (2)
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