春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

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春庭@アート散歩

ぽかぽか春庭「2017年10月目次」

2017-10-31 00:00:01 | エッセイ、コラム



20171031
ぽかぽか春庭>2017年10月目次

1001 ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記音楽の秋(1)パイプオルガンミニコンサート
1003 2017十七音日記音楽の秋(2)クララとロベルトとヨハネスと、ピアノプチコンサート
1005 2017十七音日記音楽の秋(3)中国琵琶の調べby唐華タンファ ~中国琵琶の伝統と現代音楽
1007 2017十七音日記音楽の秋(4)ソプラノとメゾソプラノin 旧岩崎邸

1009 ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記10月(1)フィギュアスケート・ジャパンオープン3地域対抗戦in埼玉アリーナ
1010 2017十七音日記10月(2)東京よさこいin池袋
1012 2017十七音日記10月(3)体育の日の非体育的日常
1014 2017十七音日記10月(4)高尾山
1015 2017十七音日記10月(5)ディズニーオンクラシックコンサートin 有楽町国際フォーラム
1017 2017十七音日記10月(6)残念花火

1019 ぽかぽか春庭アート散歩>2017秋のアート(1)ボストン美術館展in東京都美術館
1021 2017秋のアート(2)東山魁夷展in東京国立近代美術館
1023 2017秋のアート(3)フローラヤポニカ展 in 科学博物館
1024 2017秋のアート(4)ロダン素描展 in 西洋美術館
1026 2017秋のアート(5)運慶展 in 東京国立博物館
1028 2017秋のアート(6)運慶展その2 in 東京国立博物館
1029 2017秋のアート(7)ゴッホ展 in 東京都美術館
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ぽかぽか春庭「ゴッホ巡りゆく日本の夢」in 都美

2017-10-29 00:00:01 | エッセイ、コラム

ゴッホ展チラシ

20171029
ぽかぽか春庭@アート散歩>2017秋のアート(7)ゴッホ展 in 東京都美術館

 東京都美術館でゴッホを見るのは、今年3回目になります。ゴッホとゴーギャン展、ボストン美術館展(メイン展示がゴッホの「ルーラン夫妻」)そして、今回の「ゴッホ 巡りゆく日本の夢」(会期2017.10.24-2018.1.8)です。

「画家としての自画像」を用いた案内板(絵がちょっと斜めになってしまいました)


10月27日、なんとかフライデーで午後の人出はおおかったですが、夜7時半に入場締め切りとなってからは、絵を一人で独占して見ていられる時間もできました。金曜日は夜8時まで開館。

「サント・マリーの道」


 2017年5月にゴッホとゴーギャン展で見た絵にまた会えました。自画像、アルルの女(ジヌー夫人像)、ある男の肖像など。クレラーミューラー財団など、貸元が何度も同じ絵を貸してくれたのか、前に借りたのをそのまま都美が押さえておいたのか知らんが。

 東京都美術館の3つのゴッホ展、それぞれの担当学芸員が長い準備期間を経て、所蔵元と交渉し、展示や図録などへのさまざまな準備を続けて展覧会が実現するのだろうと思います。けれど、1年にゴッホ3回というのは、東京都美術館の学芸員、ゴッホ好きが集まったのかしら。
 今回の「ゴッホ巡りゆく日本の夢」を担当したのは、岡本純子学芸員。
 5月に見た「ゴッホとゴーギャン展」の担当は大橋菜都子学芸員。3年ほどまえに大橋学芸員が担当したルーブル美術館展もよかった。大橋さんは岡本純子学芸員と大学院のゼミ同窓だそうです。

 こちらは楽しく絵を見るだけで、ときに「会場の周り方の動線が悪い」なんぞと不平こぼしたりする気楽なものですが、担当者は会期が終わるまで並々ならぬ努力をしているのだと感じた展覧会でした。
 若くて知性豊かな学芸員の努力の結晶の展示の数々、会場を3周してゆっくり拝見。

 都美のHPなどで、大橋学芸員や岡本学芸員のインタビュー記事を読んだり、各地で行った講演会の記録などを読んだりして、学芸員の苦労もよくわかり、またそれぞれが担当する展覧会に寄せる情熱も伝わりました

 ゴッホが日本の浮世絵その他にどれほど大きな関心を寄せていたか、ゴッホが写した元の浮世絵と対照させて展示されていました。

 アルルの雪景色を見たゴッホは、テオあての手紙に「日本の雪景色のようだ」と、書いたそうです。
「遠景にアルルの町を望む雪景色」


絵はがき「オレンジ・レモン・黒い手袋のある生物」


絵はがき「タネ撒く人」


 絵はがき「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」


 今回の展示、1階の第2部展示の大部分を占めたのは、ガシエ博士の家に残された日本人芳名録を中心に研究された成果でした。
 ゴッホが描いた「医師ガシエの肖像」でその姿を残したゴッホの主治医。ゴッホの絵に自分で筆を加えてしまったのではないか、という疑惑ものこされた人物ですが、その子孫はゴッホを慕って自宅にやってくる日本人たちをあたたかくもてなしたようです。

 白樺派をはじめ日本の文学者や画家たちが、ゴッホにどれほど魅了されていたかが、ゴッホの作品を所有していたガシエ家の芳名録によって、明らかにされています。
 
 日本と他の地域の交流に関心を持つ春庭にとっても有益な展示だったので、自分でチケットを買って入ったときは、音声ガイドや図録にお金を使わない、という自分ルールを破って図録を買ってきました。
 
展示場入り口


 2017年に見た3度のゴッホ。ゴーギャンとの友情をテーマにした回、コレクターに焦点を当てたボストン美術館に収集されたゴッホ、今回の日本との影響関係をテーマにした展示、それぞれに面白かったです。
 そして、キュレーターの努力に感服した展示でもありました。どの展覧会でもキュレーターはそれぞれにがんばっているのですが、いつもは絵だけ見ていて、縁の下の力持ちには意識がいかない。けれど、たまにはキュレーターに感謝しながらの鑑賞もいいのかも。

上野公園の案内板 


<おわり>
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ぽかぽか春庭「運慶展その2 in 東京国立博物館」

2017-10-28 00:00:01 | エッセイ、コラム
20171028
ぽかぽか春庭@アート散歩>2017秋のアート(6)運慶展その2 in 東京国立博物館

 運慶と慶派の仏像の間を歩きながら、祈る。祈りながら歩き続ける。
 何を祈るか、もちろん世界平和。あ、じぶんちの家内安全とか、一家眷属の健康長寿なんかもほんの少し。それから、商売繁盛学業成就なんかもちょっぴり。ちょっぴりです。商売繁盛、夫の会社が倒産しませんように。学業成就、最近博論の仕上げを放り出している息子がもいちどやる気になりますように。

 祈りながら我が宗教心について考える。私は特定の宗教を信仰していない、不信心者ではありますが、倫理行動規定の基本は仏教だろうと思います。
 とは言っても、建築めあてで教会に入ったとしても、イエス様マリア様、諸聖人様に向かいて、ぬかりなくお祈りしておきます。健康長寿、商売繁盛、学業成就、、、、もろもろ。御利益あるかどうか定かではないが。
 カトリックには歯痛をやわらげ守ってくれる専門の聖人、なんてのもおわしますと聞くが、今のところ、歯は痛くない。

 基本仏教だけれど、来世や輪廻ということを信じていない。死ぬときは一休さんのように「死にとうない」と言いながら死んでいくだろう。
 死ぬまで生きている間の倫理行動規範は、たぶん仏教が下敷きになっているのだろうと思います。

 仏教の倫理行動規定といっても、私の規律は私の規範によります。
 ミャンマーのヤンゴンで、「仏教徒は殺生戒があるから蚊に刺されても叩いてはいけないのだ」と聞かされたあとで、寺院に蚊取り線香がたかれているのを目撃。殺生戒について質問すると、熱心な仏教徒の友人が答えてくれました。「蚊を自分の手で叩いて殺せば殺生戒になるけれど、線香の煙は殺生戒ではない。その煙の中に入ってきて蚊が死んだとすれば、それはその蚊が持って生まれた運命なのだ。蚊がその空気の中に入るか入ってこないかは、線香たいた人が決めるのではなく、仏の定めだ」と。

 そんな都合のいい戒律なら、全部の戒律を小理屈つけて打破できると思い、まあ、戒律なんてものもその程度のものだと、納得しました。私はミャンマーの小乗仏教徒と違って、来世に今より上位の人間に生まれ変わりたいという願いを持っていないから、蚊を手で叩いても噴霧器シューシューでもやりたいようにやるだけだけれど。

 「鯨やイルカは知恵ある動物だから、殺して食べるな」という倫理行動規範にもクビをかしげる。では、牛や豚は賢くないから盛大に食べてよいのだ、とは思えない。ナマコだろうと芋虫だろうと、生物であるからには一寸の虫にも五分の魂という考えに与する。植物だって生物である。やがて命を育むタネである稲の実も小麦の実も、種を育てるための葉や花も、命のもと。
 他者の命を自己にとりいれなければ、自己を保つことができないことが、生ある者の定め。生き物はその定め負って生きて行く。それがいやなら、石になるしかない。貝にならず、石になるべし。

 てなことつらつら思いながら、祈りとは何かを思い巡らし、22体の運慶仏と、そのほかの慶派の仏像の間を巡る。

 借りてきた音声ガイド、阿吽の金剛力士像なども、鎌倉初期の力士たちを観察して描写したのであろう、と解説は言う。寺社にはお抱えの力士がいて、縁日なんぞに興業したのだろうなあと想像する。
 筋肉の描写が「解剖学を学んだ西洋の彫刻家以上に正確」という解説などを聞きながら、大腿四頭筋に力をいれて、大臀筋をちょっとゆるめてなんて考えもせずに歩く。

 見つけました。竜灯鬼のおしり画像(借り物)
  この借り物画像は、内覧会で撮影されたものだと思います。借用感謝。


 大臀筋、立派ですな。
 一般公開の前に、マスコミや美術コラムを書いている有力ブロガー向けに内覧会が開かれます。そういうおりに招かれた方々は、自由に撮影できます。一般公開では、写真禁止なので、カメラなんぞ構えると、係員がすっ飛んできて大犯罪者のように断罪される。

↓は、一般公開日10月21日に春庭撮影。春庭は、大犯罪を犯したツミビトです。たぶん。


「腕欠くも静思 秋野の石仏>静栄」
 母の句です。↑の仏像は木造ですけれど、母が腕を欠いた石仏を見たときの気持ちに寄り添えるような気がして、一枚撮影しました。たぶん、大犯罪です。

 罪を負うて生きて行きます。
 私の実家は曹洞宗だけれど、夫の両親は親鸞さんのお寺に納骨。悪人正機の仲間に入れてもらうから、罪人も阿弥陀如来に迎えてもらえる。たぶん。なんまいだぶ。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「運慶展」

2017-10-26 00:00:01 | エッセイ、コラム


20171026
ぽかぽか春庭@アート散歩>2017秋のアート(5)運慶展 in 東京国立博物館

 息子から招待券を奪い取って「運慶展」に行く。1枚しかもらわなかったというのを「君はいつ行くのかわからないけれど、母は確実に行くから、母にゆずっておきなされ。みたいと思ったとき、君がチケット買ってみればよし」と。

 運慶(生年不詳ー1224)は、平安末期鎌倉初期の仏師。確実な運慶作品として31体が知られており、そのうち22体が、東京国立博物館で展示中。正式には「興福寺中金堂再建 記念特別展」。運慶の父康慶、運慶の息子湛慶と康弁の仏像も合わせて「慶派」の仏像が平成館に並びます。
 仏教美術に詳しくないし、招待券で入ったのだからと、520円の解説ガイドを借りました。

 お寺にお参りに行って、手を合わせて拝むのが仏像の見方であると承知はしているけれど、運慶の造形の力強さ繊細さを堪能し、お寺では決して出来ない「仏像の裏のウラまで見てとれる」と、背中側から見ることができるのも博物館のありがたさ。
 解説を聞き見所を教えてもらいながらの仏像見物。ありがたさも倍増でした。

 ひとつひとつの仏像に対する細かい解説については、見巧者たちの説明がいくらでもあるので、私はただ造形の美しさ力強さに見惚れながら会場3周しました。
 最後の1周は、8時半に入場を締め切ってから最後の9時まで見たので、雨の土曜日わんさかといた観客もほとんどいなくなった静けさの中、一体とじっくり対話しながら見て回れました。

 運慶の三男康弁(こうべん)の天灯鬼竜灯鬼は興福寺にあります。


HAL:竜灯鬼ちゃん、あんたのお尻、キュートだねぇ。仏の明かりを1200年も灯してくれてご苦労さんだね。
竜灯鬼:なんせ運慶の息子の作品で残っているのってオレサマくらいだからね。よく拝んでいきな。ご利益あるかも。
HAL:ありがとうごぜえますだ。一病息災健康長寿学業上成就に家内安全良縁獲得商売繁盛」
竜灯鬼:あ、オレサマ頭よくないから、そんなに一度にお願いされても覚えられないから。
HAL:つかえねーなあ。いいよ、阿弥陀様に頼むから、オマエはこれから千年くらい、あかりかついでいなされ。

なんてお話をして。キュートなお尻側から写した画像は見つかりませんでした。私はウラからじっくり見たからいいけれど。やはり画像もほしいです。

ありがたき三尊像もウラから見られる



 次回も運慶展

<つづく> 
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ぽかぽか春庭「ロダン素描展アルバム・フナイユ in 西洋美術館」

2017-10-24 00:00:01 | エッセイ、コラム


ロダン「アルバム・フナイユ」より

20171024
ぽかぽか春庭@アート散歩>2017秋のアート(4)ロダン素描展 in 西洋美術館

 西洋美術館は地階で開催される特別展のほか、常設展の一室でさまざまな企画展があり、土曜日はだれでも無料の常設展だけでも、十分に楽しめます。(65歳以上は常設展いつでも無料)

 10月21日土曜日、西洋美術館版画素描展示室での「《地獄の門》への道―ロダン素描集『アルバム・フナイユ』」も、なかなか見応えのある展示でした。
 (会期:2017年10月21日(土)~2018年1月28日)

 ロダン(1840-1917)の作品、西洋美術館の前庭に「地獄の門」「考える人」「カレーの市民」が展示されているので、東京都美術館や東京国立博物館に行く途中、前庭を通過するだけでも、ロダンの彫刻に親しむことができます。(ブールデル「弓を引くヘラクレス」も前庭に展示されています)

西洋美術館前庭東側にある「地獄の門」


 ロダンは、1880年にパリの装飾芸術美術館の門扉を飾る大型彫刻の注文を受けました。ロダンはダンテの『神曲』「地獄篇」を題材として、《地獄の門》の制作に取り組み始め、デッサンを続けました。しかし、ダンテの詩をもとにしたデッサンは1年間後に破棄され、新たな構想による「ロダンの地獄」が展開されました。
 
 今回の企画展は、ロダンが構想した地獄図をまとめたデッサン集です。ロダン自身が140点のデッサンを選び出し、タイトルを付けた「地獄篇」で、ロダンを支援した美術愛好家モーリス・フナイユの名から『アルバム・フナイユ』として知られています。
 「アルバム・フナイユ」は、1897年にグーピル商会の後継会社ブソ&マンツィ&ジョワイヤン社から125部限定で出版されました。オリジナルの125部、さぞかしお高いんでしょうねぇ、と、お値段気になる俗的鑑賞法。

 今回の展示はオリジナルではなく、フォトグラヴュール技法という写真製版による複製です。(説明読んだけど、よくわからなかったフォトグラヴュール)
 複製といっても、版画にオリジナルが複数あるのと同じく、十分に鑑賞にたえる画質だったし、第一、私のようなシロートには、オリジナルデッサンと複製の区別はつかない。

二人の女をさらうケンタウロス


異端者の圏谷のマホメット


 マホメットが異端者として地獄に落とされているというロダンの解釈、キリスト教世界だけが正しくて、あとは邪教と信じられていた時代だからしかたないとはいえ、あまりいい気分ではない。きっとロダンがお釈迦様を知っていたら、釈迦も地獄巡りしているんだろうな。

 「平安な極楽には行きとうない、刺激のありそうな地獄を見たい」と言った作家もいたみたいだけれど、私は現世の地獄だけで十分なり。地獄に行く気はさらさらないけれど、我が行いを振り返るに、、、、おお、こわっ!
 地獄も極楽も人の想像創作だと思っているからいいんだけどね。日本じゃ悪人正機だし。ナンマンダブナンマンダブ。

 次回は、ありがたい仏の世界を巡ります。「運慶展」

<つづく>
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ぽかぽか春庭「フローラヤポニカ展 in 科学博物館」

2017-10-23 00:00:01 | エッセイ、コラム


20171023
ぽかぽか春庭@アート散歩>2017秋のアート(3)フローラヤポニカ展 in 科学博物館

 青い鳥さん宛ての3日に1枚、1ヶ月10枚の絵はがき。美術館で求めた名画絵はがきに絵画の感想を書いたり、花の絵はがきに花にまつわる蘊蓄を語ったり。書いてある文面は季節の挨拶などのたわいもないことばかりですが、11月末で800枚目になります。
 白金の植物園(国立科学博物館附属自然教育園)で買ったボタニカルアートの絵はがきも、季節のたよりに重宝しています。

 細密な植物の描写、日本では、江戸期には本草学(薬草採集を中心にした植物学)の出版が盛んだった伝統に加え、西洋流の博物学が江戸後期に知られるようになると、植物画がますます盛んに描かれるようになりました。
 長崎出島に医師として赴任し、博物学研究に打ち込んだシーボルト(1796-1866)の求めに応じて、日本人絵師川原慶賀は、数々の植物画を残しました。
 今年2017年5月には、埼玉県立美術館で川原慶賀の植物画を見て楽しみました。

今回の科博フローラヤポニカ展(9月12日~12月3日)は、イギリス・ロンドンにあるキュー王立植物園で、昨年2016年9月から今年2017年3月まで開催された「FLORA JAPONICA(フローラ ヤポニカ)」展の里帰り展です。

キュー王立植物園の紹介パネル


 キュー美術館の展覧会は、現在国内外で活躍する日本のボタニカルアートティスト35名による、日本に自生する植物を描いた作品が展示され、日本の植物画の質の高さが知られました。

 今回の科博企画展「フローラ ヤポニカ展」では、「日本人画家が描いた日本の植物」という副題で、ボタニカルアーティストの作品が展示されています。
 また、キュー植物園が所蔵する江戸時代以降出版された植物図鑑で現在も刊行が続いているカーティスボタニカルマガジン掲載のボタニカルアート原画も展示されていました。

科学博物館地階、フローラヤポニカ展の入り口


展示ブースでキュー植物園の紹介ビデオが放映されており、その中で「植物図鑑編集にあたって、写真では描写できなくて、植物画でなくてはならない理由」をキュレーターが語っていました。たとえば、植物の黒い種を写真に撮ると、ただ丸く黒く写るけれど、植物画なら、微妙な凹凸やタネの表面の微細な線もきちんと記録できる、のだそうです。

 キュー植物園に展示された中から選ばれた50点、どれも見事な仕上がりでした。植物画の完成には長い時間がかかるそうで、植物の採集、植物学者のチェックを受けながらの描写、彩色。綿密な作業に時間がかかり、完成までに数年かかった絵もあるのだとか。
 完成した絵は、生物学植物学の発展に寄与するだけでなく、立派なアート作品になっていると思います。

ホソカエデ


ギボウシ


ミシマシキミ属の一種


宮澤香代子「ウンシュウミカン」



 根気よく植物画を描き続けているボタニカルアーティスト、すばらしい方々と思います。
 私も科博ミュージアムショップで、気に入ったボタニカルアートの絵はがきを数点求めました。青い鳥さんに送りたいと思います。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「東山魁夷展in東京国立近代美術館」

2017-10-21 00:00:01 | エッセイ、コラム

東山魁夷「秋翳」1958

20171021
ぽかぽか春庭アート散歩>2017秋のアート(2)東山魁夷展in東京国立近代美術館

 竹橋の近代美術館、近代絵画のコレクションの中で、ときどきひとりの画家に焦点を当てて特集を組みます。これまでも、藤田嗣治、松本竣介の特集など、とても見応えがありました。コレクション展なので、常設展料金で見ることができます。そして、常設展65歳以上は無料!

 東京近代美術館が所蔵している17点の東山作品を一挙に展示するという企画、11月5日までやっています。

 10月5日、常設展示の中、東山魁夷特集展を見てきました。
 これまでも季節ごとに展示替えがされる中、冬には東山魁夷の「冬華」、秋には「秋翳」など、季節のモチーフの魁夷作品を見てきました。今回は、所蔵17点が全部が一度に見られるのですから、「お得感」いっぱいの観覧になりました。

 おまけに音声ガイドは、東山魁夷自身が自作解説をしている声が入っているというので、借りました。いつもは極力音声ガイドなしに絵を見たい私ですが、東山魁夷自作解説となれば、300円の貸し出し料金も惜しくはないと思うミーハー。
 この自作解説の音源も、NHKの日曜美術館からの借用、というようなものではなく、近代美術館が所蔵していた音声記録です。
 17点のうち9点に自作解説がついていました。東山魁夷の声を聞きながらの絵画鑑賞、楽しかったです。

 17点ものコレクションがある理由。1968年、京橋にあった国立近代美術館が竹橋に移転した際、東山が手元においていた自作をまとめて寄付したからだそうです。自作解説は、この1968年の新館オープンイベントとして「私と風景画」という記念講演をしたときのもの。

 たいていの美術教科書に載っている「道」
道1950


 東山魁夷著『私の風景』の解説(近代美術館での講演記録をまとめた著作と思います)
 「 1950年改めて種差海岸を訪れた。風景が変わったことに驚きながらも、一本の道に焦点を定め、現実の道ではない象徴の道を描いた。遍歴の果てでもあり、新しく始まる道でもあった。未来への憧憬の道、また過去への郷愁を誘う道にもなった」。
 「絶望と希望を織りまぜてはるかに続く一筋の道であった――遠くの丘の上の空をすこし明るくして、遠くの道がやや右上りに画面の外に消えていくようにすることによって、これから歩もうとする道という感じが強くなった


 戦前にスケッチした青森県八戸市の種差海岸の風景。戦後、そのスケッチから灯台や放牧馬などをすべて省き、道ひとつに構図を絞って描いたのが「道」。1950年の作品です。実際の風景スケッチをもとにしたといっても、描かれたのは、心の中の「絶望と希望をおりまぜてはるかに続く道」だったのです。

 このほか、北欧を旅したときの「白夜光」など、どの風景画も、現実に取材していたとしても、どこか夢の中の光景のような不思議な非現実感があります。「道」と同じように、現実の風景をいったん東山の心象風景として再構築したものだからだと思います。再構築リストラクチュア。リストラの風景です。(カタカナ語としてのリストラは、「馘首、クビ」の言い換え語になっていますけれど)。

たにま1953


山かげ1957


青響2960


冬華1964


白夜行1965



白い朝1980


 若い頃は、この東山魁夷リストラクチュア風景がなんとなく人工的な作り絵に思えて、余り好きではなかったのでしたが、今回17点をまとめてゆっくりと鑑賞でき、特に冬の絵が好きになりました。
 1999年に90歳で亡くなるまでに文化勲章をはじめ数々の栄誉もうけることができた「功成り名を遂げ」た画家であったことも、これまで東山魁夷を余り好きでは無かった原因かも知れません。私はゴッホとか松本竣介とか長谷川利行とか、「生前に売れた絵は2枚だけ」というような画家に思いを寄せるところがありました。
 文化勲章組の日本画家は、横山大観はじめちょっと敬遠するところがあったのです。

 「悲運の画家が好き」という鑑賞法も、それぞれの好みでいいのでしょうが、「功成り名遂げた人の絵は敬遠」というのも大人げない。
 ま、これからも好きに勝手に見て楽しみますけれど。無料だし。

<つづく> 
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ぽかぽか春庭「ボストン美術館展in東京都美術館」

2017-10-19 00:00:01 | エッセイ、コラム

ボストン美術館展

20171019
ぽかぽか春庭アート散歩>2017秋のアート(1)ボストン美術館展in東京都美術館

 ボストン美術館展に2度行きました。1度目はひとりで。来年からの仕事の打ち合わせがあいにくと第3水曜日になってしまい、「私のお楽しみの第3水曜日に打ち合わせ日に設定して欲しくないなあ」と文句をいいながら東京都美術館に向かい、閉館までの1時間くらい見ることができました。
 2度目はミサイルママが行くという日に「じゃ、私ももう一度行く。水曜日は1時間くらいしか見られなかったから」とおつきあいすることにしました。
 9月の第3水曜日20日は、65歳以上は無料の日。そしてミサイルママといっしょの9月30日土曜日は、夫が「僕は行かないから招待券あげる」というのをもらって行ったのです。
 タダじゃなければ2度も見ない。

1度目のとき撮ったルーラン夫妻のパネルと私


 ボストン美術館は、アメリカのさまざまなコレクターからの寄付によって収集作品を充実させてきました。今回の展示は、その「コレクター」に焦点を当てた展示になっています。ボストン美術館は、国や政府機関の経済的援助を受けず、ボストン市民、個人コレクターや企業の寄付によって運営されている、という市民の美術館なのです。

 コレクターの収集意志というのは大事だなあ、と私も思っています。例えば、伊藤若冲が注目されるずっと前から収集を続けていたプライス夫妻とか、現代美術の収集をしてきたヴォーゲル夫妻とか。
 夫ハーブは郵便局員、妻ドロシーは図書館員というヴォーゲル夫妻。30年間に渡ってつましい暮らしの中、アパートの部屋に納まる大きさの手頃な値段の現代美術を買い集め、5000点をナショナルギャラリーに寄付しました。ヴォーゲル夫妻を追ったドキュメンタリー「ハーブ&ドロシー」を見ました。
 収集も、創作と同じほどの情熱を込められる創造的な行為なのだと感じました。

 しかし、一般的には展覧会で画家や彫刻家にスポットがあたることはあっても、収集家に焦点があることはめったにありません。王室コレクションや大富豪コレクションを中心に美術館が設立されてきた西欧の美術館が多い中、アメリカ市民のアートへの心意気を示している展示なのだと思います。
 私も、へぇ、こういう人が作品収集をしてきたのか、と、初めて知るコレクダーの名前が多かったです。知っていたのは、日本美術収集のモース、フェノロサ、岡倉天心くらい。コレクターの紹介を読みながら展示を見ていったのですが、名前覚えられませんでした。ほんとにコレクターは縁の下の力持ちです。

 今回の目玉作品のひとつ。英一蝶の「涅槃図」。 


 「涅槃図」は、170年前に日本からアメリカに渡って以来、今回が初めての里帰り展示なのです。大規模修復が2016年に済んで、ようようの里帰り。

 英一蝶(1652-1724)は、江戸時代元禄期の画家です。伊勢亀山藩の侍医の子として生まれ、父の江戸詰に従って江戸で成長し、画家として名を上げていきます。吉原通いのあげく、幇間としてお座敷も務めたなど、奔放な逸話が多いのですが、奔放が過ぎてお上風刺の咎を受け、島流しの刑に処せられました。将軍綱吉が出した「生類憐れみのおふれ」を風刺した絵のために、10年間綱吉が亡くなるまで三宅島に流されていたのです。一蝶は、さまざまに名前を変えてきたのですが、将軍代替わり恩赦によって江戸に戻ってからは英一蝶と名乗りました。

 「涅槃図」は、高さ約2.9m、幅約1.7mの大作。フェノロサが1886(明治19)年以前に購入し、アメリカへ持ち帰ったものの、劣化が進み、公開ができなくなっていました。1年間の公開修復作業を終えての里帰り。今後はボストン美術館の日本美術展示室で公開されていくことでしょうが、ボストンまで行けない私にとっては、今回見ることができて、良かったです。

 日本美術の傑作、ほかにも、酒井抱一「花魁図」など。

喜多川歌麿「三味線を弾く美人図」。


 第二の目玉作品は、ゴッホの「郵便配達人ジョゼフ・ルーラン」と「子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人」が、ふたつ並べて展示がされていること。

 郵便配達人ルーランは、アルル在住時代のゴッホにとって、数少ない友人でした。友人といっても、ゴッホが一方的にルーラン夫妻の世話になった、という関係ですけれど。
 ルーラン夫妻も、このように自分たち夫婦の絵が世界中の人に知られる名画になったとは、天国でびっくりでしょう。

ルーラン夫妻と私、2度目


 古代エジプトの発掘品やアメリカ絵画草創期の作品など、見所はたくさんあったのですが、私は、やはり西欧近代絵画の部屋が一番なじみの感じで、2度目の観覧でもこの部屋を中心に見ていました。

ミレー「編み物の稽古」


 ボストン美術館は、ほとんどすべての収蔵作品をアーカイブ公開していて、インターネットで画像を見ることができ、非商業利用なら、引用自由です。日本の私立美術館も見習ってほしいです。
 
 5時半の閉館まで見ていて、ルーラン夫妻パネルといっしょの写真撮影コーナーでミサイルママといっしょに仲良しポーズで撮りました。


  6時過ぎからアメ横の店で晩ご飯。肉が安くておいしいという触れ込みの大衆食堂。ミサイルママはこの店が気に入り、新ボーイフレンドとのデートに使いたいそうです。草食系の彼らしいけれど。
 いい絵を見て、友達の恋バナ聞いて、生ビール大ジョッキ飲み干して、よい秋の一日になりました。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「残念花火」

2017-10-17 00:00:01 | エッセイ、コラム
20171017
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記10月(7)残念花火

 一家で楽しみにしていた花火会でしたが。10月14日は、あいにくの雨降り。雨中決行の花火会だったので、我が家は「前売り券を購入していたのなら無理して雨の中でも傘差して見に行ったからもしれないけど、娘息子が風邪気味で、今年は当日券狙いにしておいて、お出かけを当日判断でよかったのかも」ということにして、出かけませんでした。

 区内の花火会なので、規模は「花火大会」に比べて小さいし、観覧数も十分の一くらい。ゆったり見ていられるのがいいところなのですが、どうやらネットで「東京の花火ランキング」で上位を占めるようになっていきたらしく、今年は前売り観覧券が手に入りませんでした。事前申し込みしたのに、抽選に当たらなかったのです。当日券の売り出し時間に出かけていき、「4人掛けシート席」を狙うつもりでしたが、お出かけ中止。

 この秋は、ディズニーオンアイス、フィギュアスケートジャパンオープン、ディズニーオンクラシックと、お高いチケットのお出かけが続いたので、きっと金融引き締めの神様が「節約のために花火会には雨」と、お出かけ抑制をかけたのでしょう。

 私は、北側の玄関前から北東方面に小さく見える花火をしばらく眺めていましたが、まもなく、雨の下にたまった煙のために打ち上がった花火もまったく見えなくなってしまいました。一面の煙が光るので、花火が光ったことはわかるのですが、どんな光なのか、姿はわかりません。

雨のなか遠い花火の音を聞く(見えなくなったあとも、音だけはドカンドカンと派手に聞こえていました)


 娘のお出かけテンションが最低ラインになっていたことも、お出かけ中止の原因のひとつ。14日土曜日、箱根駅伝予選会を見ていて、娘の母校は10位までに入れなかったのです。来年正月の箱根駅伝応援の楽しみがなくなってしまったと、がっかりしていたところでした。

 「母は、私がどれくらい気落ちしているかわからないでしょう。オトート君は、ソチオリンピックのとき、浅田真央ちゃんがショートで失敗したときの悲しかった気持ちを思いだしてみて。私が今どれだけ残念な気持ちかわかるでしょう」と言うと、オトート君は「わかる。残念だった」と答える。私は「でもソチのときは、真央ちゃんはフリーでいい演技ができて気持ちが恢復したけれど、箱根駅伝は予選会突破しなかったら、もうおしまいだから、挽回することもできないね」と、意地悪を言う。

 オトート君は「こうなったら、大学に電話をして、野球やラグビーにばかりスポーツ予算をつぎ込んで、駅伝選手の養成強化をしなかったせいだから、今後いっさい大学への寄付をしないぞ、と、抗議したら」と、ちゃかす。娘は「はあ、でもこれまでも一度も大学に寄付したことないし」「ほら、寄付してこなかったから予算が少なくて、高校長距離のいい選手を他校にひきぬかれちゃったんじゃないの」と、意地悪を言う母。「母のところはいいよね。駅伝、くさっても鯛。負けても瀬古さんのえこひいき解説」と娘。

 アハハ、来年正月の駅伝も楽しもうっと。私には卒業した大学が3つあるので、幅広くどこかしらを応援できます。幅広い分、出身校への思い入れも薄いけれど。6年間在籍した最初の大学、8年間在籍した2度目の大学を比べるとやはり長いほうに思い入れがありますが、3年間在籍した博士課程の大学にはあまりなじまないうちに出てきてしまった。

 もう娘の気分は、来週末から始まるフィギュアスケートグランプリシリーズに向かっていて、応援計画を立てています。楽しみがいろいろあるのはいいと思うけれど、ご贔屓の成績が悪いと超不機嫌になるのは何とかならんもんか。

 スポーツ選手の皆様、娘を機嫌良く過ごさせるために、頑張ってくださいませ。あ、我が家が応援するのは、個人競技が中心です。9人とか11人とかの団体スポーツはパス。団体競技選手の皆様、我が家に関係なく頑張ってくださいませ。

 とりあえず、ビョンチャン目指してウィンタースポーツの皆様、がんばれがんばれ。

<おわり> 
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ぽかぽか春庭「」ディズニーオンクラシックコンサートin 有楽町国際フォーラム」

2017-10-15 00:00:01 | エッセイ、コラム


20171015
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記10月(6)ディズニーオンクラシックコンサートin 有楽町国際フォーラム

 ディズニー大好きの娘の希望で、ディズニーオンクラシックというコンサートに行ってきました。
 ディズニーアニメなどのディズニー社制作の映画音楽、ディズニーランドやディズニーシーのテーマ曲やアトラクションの音楽などの曲の中からオーケストラ用に編曲された曲、歌唱曲が演奏されます。
 
ディズニー大好きの娘ですが、これまでコンサートとは縁がありませんでした。
 娘はディズニーの音楽を集めたCDもたくさん自分のiPodなどに入れてあり、カラオケでディズニーアニメの中の曲を歌うのも好きなのですが、映画館で映画を見ると家族としゃべりながら見ることができないのでイヤだというのと同じように、コンサート会場ではしゃべりながら聞くこともできないから、と言っていたのです。
 が、「生のオーケストラでディズニー曲を聴いてみるのもいいかな」という気になったらしく、3人で行くことになったのです。

 ディズニーファンでもない私は、アナ雪の「ありのままで」とか、アラジンの「A Whole New World」くらいは歌えますけれど、娘のように「○○年に行われたスペシャルパレートのマーチ曲」などというマニアックな曲は知りません。私は、開催場所の「有楽町国際フォーラムホール」というところに入ったことがないので、どんなホールなのかなあという興味で娘息子について行きました。

 国際フォーラムホールは、キャパシティが5千人。私が今まで入ったホールでは最大です。奮発してS席8300円というのを買ったのですが、2階席の真ん中あたりでした。
 2階席というから、エスカレーターひとつ上がって2階かと思ったら、6階まで上がってようよう2階席の入り口に着きました。

 会場は6時。開演7時。
 娘と息子が「コンサートオリジナルグッズ」というのを買い込んでいる間、私は開演前なら写真を撮ってもいいらしいので、2階席の一番前まで降りていって会場の写真を撮りました。



 娘の「グッズ購入意欲」は、ますます盛んになっていて、でかけるごとに、タオルだのバッグだの記念バッジだのと買い込みます。これも、子供時代にディズニーランドへ連れて行っても、食べ物以外はいっさい買ってやらなかったことへの代償なのだろうなあと思って、今回も「グッズ代が1万円かかった」と言うのに目をつぶりました。化粧品も買わずアクセサリーは手作りという娘なので、 自分のお小遣いで買える範囲ならいいかなと。(チケット代3人分は、私の口座から引き落とされる!)

 コンサートは、2002年にディズニーオンクラシックが始まったときの曲目メドレーから始まりました。ディズニー・ファンティリュージョン!フェアリー・ガーデン、白雪姫、シンデレラ、メリーポピンズなど、私も知っている曲が続けて演奏されました。
 アンケートに寄せられたリクエスト曲からミステリアスマスカレード、美女と野獣。など。「ミステリアスマスカレード」は、2009年のハロウィーンイベントに娘息子が行ったときに使われた音楽なんだそうで、娘は繰り返しCDで聞いてきた好きな曲のひとつだというのですが、私はもちろん初めて聞きました。

ディズニー音楽の作曲も多いブラッド・ケリー指揮のオーケストラと、歌手達


 20分休憩のあとは「塔の上のラプンツェル」をミュージカル風に。オーケストラの上のスクリーンにラプンツェルのアニメが映写され、ニューヨークでオーディションをして選んだという歌手が歌いました。



 私はストーリーも忘れていたところがあったので、コンサートの次の日、録画アニメストックからラプンツェルを取り出して見ました。ランタンが空に上がっていくシーン、きれいでした。

 9時半にコンサートが終わったあとも、娘は名残惜しそうに舞台をケータイで撮影しています。「また来年も来られるから」と、ようよう外に出たら、ジョアの会社が「ジョアといっしょにグループ写真を撮ろう」というイベントをやっていたので並んで、家族3人を撮影してもらいました。

 レストランで遅い晩ご飯を食べて家に着いたら0時を回っていました。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「高尾山」

2017-10-14 00:00:01 | エッセイ、コラム
20174014
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記10月(5)高尾山

 10月12日、高尾山に登ってきました。高尾山は、東京都八王子市にある標高599mの山。ミシェランガイドブックの中、日本の山では富士山と高尾山が☆3つを認定されていて、近年外国人観光客急増の山です。

 ジャズダンス仲間、ミサイルママは登山が趣味。ウォーキング好きのCozさんも旅行会社ツァーの山登りに参加したり山好きなので、いっしょに行こうということになりました。
 働いているMiyaちゃんとミサイルママが木曜日に休みがとれた、というので、年金生活のCozさんと、木曜日には仕事は入れていないe-Naちゃんも参加。

 東京都内で近いというだけでなく、それぞれの足に合わせたコースが選べるという点でも、高尾山はさすがミシェラン星つき観光地。私は行きも帰りもケーブルカー利用を希望。健脚自慢のCozさんは、往復徒歩を主張。ケーブルカーに乗るなら、行かないと言い張る。ミサイルママは「グループ登山の場合、一番足が弱い人を第一にして、他の人は合わせるのが原則」と登山熟練者らしい意見を言ったのだけれど、万事にマイペースのCozさんは、「ケーブルカーなら行かない」というので、ミサイルママは、妥協案として「私がイーナちゃんにつきそってケーブルカーで行くから、コズさんとみやちゃんは徒歩で」と別々コースを提案しました。

 私は、「それじゃ悪いから、登りは3人は徒歩、私だけケーブルカー。帰りはミサイルママと私でケーブルカーにしよう」と提案。私とCozさんみやちゃんがいっしょになるのは、ランチタイムだけですが、ま、それでも「いっしょに高尾山に行った」という気分は味わうことができます。

 いっしょに行ったジャズダンスサークルのメンバ4人、共通点があります。3人はシングルマザー。一人は準シングルマザー(私)。そして4人とも子供が自立に至らず、同居していること。
 他の2人のメンバーは、子供は結婚したり就職したりして自立して家を出て、夫婦ふたり暮らしになっています。

 ミヤちゃんは、はじめての高尾山。私は息子の保育園卒園遠足で行って以来。山好きのミサイルママとコズさんにはなじみの山で、去年もミサイルママとコズさんはいっしょに高尾山に登っています。

 高尾山のルートは山歩き苦手組から健脚組用まで、さまざまに整備されています。私は一番足が弱い組のルートを選び、リフトで登ってリフト終点から山頂まで歩き、帰りはケーブルカー。コズさんとミヤちゃんは、往復徒歩。高尾山に何度も登っているミサイルママは、「これまで一度もケーブルカーに乗ったことないから、e-Naちゃんがケーブル乗るなら、私もいっしょに乗ってみたい」と、私を気遣って同行してくれることになりました。

 8時54分新宿発高尾山口行き。駅前で写真をとってから、登山組とリフト組に分かれました。
 

 リフトを降りてから団子屋さん前の広場で一号路を歩いてくるコズさんミヤちゃんを待ちました。1時間くらいミサイルママとベンチに座っておしゃべり。

リフト


 コズさんは、寝不足がたたって、上り途中で気分が悪くなったそうで、いつもは健脚自慢なのに、リュックサックはミヤちゃんがもってくれた、と、しおれています。しかし、甘いジュースと団子屋で売っていた高尾山名物ジェラートというのを食べたら元気復活。寝不足というより、低血糖になっていたのを補えて元気がでたみたい。日ごろ、血糖値が高いけれど、薬などの治療は受けていないというので、血糖値が安定していなかったのが悪かったのでしょう。

 薬王院を通って、頂上まで1時間ほどの山道歩き。
 日ごろ、駅でもどこでもエレベーターやエスカレーターを利用する私には、薬王院の階段はきつくて、ミサイルママが貸してくれた登山用の杖をたよりによろよろと進みました。

 平日なので、周囲には日本語会話よりも中国語や韓国語の会話が多くとびかっています。スカートにサンダル履き、という人もいるし、登山靴に登山杖を持った本格的登山スタイルの人もいて、さすがにさまざまなルートが整備されている高尾山です。幼稚園や小学校の遠足組も多かったです。

 頂上でランチ。おにぎりのほか、それぞれの持ち寄りの食べ物を分け合いました。ミヤちゃんからはバナナをもらい、コズさんからドーナツと卵焼き。ミサイルママからは、つくねや枝豆をもらいました。e-Naちゃんは、朝早起きして作ったチキンのマヨネーズ焼きとミニトマト。柿、長崎みやげにもらったザボン砂糖漬け、カカオ74%チョコを配りました。コズさんが「イナちゃん、こんなにいっぱい食べ物をリュックにつめてくるから登りがたいへんだったんだよ。リュック重かったでしょう」と言うので、「うん、重かった。バテた」と正直に。

 ランチのハイライトは、食後のコーヒーです。本格登山派のミサイルママは、登山用のコンロと固形燃料を持ってきてくれて、お湯を沸かし、ドリップコーヒーを入れてくれました。私も普段使っているカップ用ドリップコーヒーフィルターですけれど、山で飲むホットコーヒーは格別においしかったです。

ランチでにこにこ


 帰りは、4号路を下りました。前回ミサイルママとコズさんは、行きに4号路を登り、つり橋があるコースがとてもよかった、と言います。「ゆるい坂だから、イナちゃんでもだいじょうぶ」と言われて頑張って歩きました。ゆるくなかったです。

 4号路の山道、本格的な山の雰囲気が楽しめ、つり橋も面白かったです。コースの最後には、高速道路が複雑に絡み合っている高尾山インターが見えました。前回登ってくるときは、背中側になるのでこのインターが目に入らなかったというミサイルママ「こうして道路が目に入れば、高尾山も都会に近い山なんだって意識するねぇ。やっぱり同じ4号路でも登りと下りではぜんぜん雰囲気がちがう」と、言う。

4号路のつり橋 ようようたどり着いたe-Naと、余裕でY字バランス披露のみやちゃん


 4号路の終わりは、行きに休憩した団子屋の前です。私とミサイルママは、ケーブル駅へ向かい、コズさんとミヤちゃんは、2号路を下ることになりました。
 1時間くらい早く高尾山口駅に着く予定なので、私とミサイルママは駅の横に一昨年オープンした高尾山温泉に入りながら、2号路下山組を待つことになりました。タオルバスタオル持参。

ケーブルカーは初めてのミサイルママ


 高尾山温泉極楽湯。オープン2周年記念とかで、誕生日割引だのいろいろな割引イベントをやっていたのですが、私とミサイルママには該当がなくて、ひとり千円の入場料。
 リュックをしょって温泉に来る客がほとんどですから、お風呂場のロッカーも大き目で、リュックが入ります。

 温泉。女湯は、よもぎ湯、マイクロバブルの檜風呂、露天風呂などがあります。「座り湯」では寝ていられるので、私は後着組のミヤちゃんコズさんが温泉に到着するまで眠っていました。いねむり湯、ここちよかったです。

 たっぷりお湯を楽しんだあと、食堂へ。私とミサイルママはここで夕食を取ることにしました。コズさんとミヤちゃんは、飲み物だけで、早帰り。ミヤちゃんは、帰宅したあと、土曜日の試合に備えてバレーボールの練習に出るので、ご飯を食べずに早くかえるのですって。「ひえー、高尾山登山のあと、バレーボールの練習、なんてパワフルな」と、びっくり。ジャズダンスの練習でも一番元気に踊っていたミヤちゃんは、さすがに一番若い60代なりたてです。そろそろアラコキ、アラウンド古希の私とはスタミナが違います。

 私は麦とろ刺身定食と大ジョッキ生。とろろは高尾山の名物なんだそうです。、ミサイルママは唐揚げ定食。ミヤちゃんは中ジョッキ。お酒飲めないコズさんはコーヒーで乾杯しました。ビールのつまみには、持ち込み大丈夫かなと言いながら、イナちゃんがこっそりテーブルに出した「甘栗」をつまむ。うん、とろろも甘栗もおいしい。

 4人での高尾山登山、私は助けてもらう一方でしたが、みな満足の山歩きとなりました。


 山道は秋の気配


<つづく>  
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ぽかぽか春庭「体育の日の非体育的日常」

2017-10-12 00:00:01 | エッセイ、コラム
20171012
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記10月(3)体育の日の非体育的日常

 10月9日、体育の日。
 東京オリンピック見てた年代組にとっては、やっぱり体育の日は10月10日であってほしい気がするけれど、まあ連休はうれしい。

 我が家、一家ソロって体育会系ではないので、体育の日も一日テレビ三昧でした。
 午後1時から出雲駅伝。午後2時からはNコン中学生の部とザッピングしながら出雲のゴールを10位まで見届けて、その後はNコンをじっくりと。

  出雲駅伝、今年は娘の母校は出場すらできず、私の母校も夫の母校も最近の低迷ぶりで、上位入賞もできそうもなく、ちょっと低調なテレビ観戦です。
 それでも、東海大学と連覇がかかる青山学院とが好勝負だったので、応援しながら見ていました。東海大学優勝。

 Nコン中学生の部は、娘息子の興味は、毎年の課題曲。最近は人気アーティストの作曲によるので、その曲を中学生がどう歌いこなすのか、と聞き比べています。今年の課題曲は秋元康プロデュースの「願い事の持ち腐れ」

 出場11校は、県大会を勝ち抜きブロック大会を勝ち上がった学校で、それぞれレベルが高い。最後にAKB48が「願い事の持ち腐れ」をダンスパフォーマンスを見せながらうたいましたが、合唱部分だけにかぎれば、AKB48よりも中学生のほうが上手。
 娘の課題曲評価。「暗い。これじゃ夢を持てない」
 私の感想。そもそも「夢」というテーマの歌に対して「持ち腐れ」というネガティブンな語を取り出した秋元の意はなんなのか、わからぬ。

 近年、課題曲をポップス系の若いアーティストに作曲依頼することについて、若い世代の関心を引くためには仕方ないかと思っていたけれど、秋元は若い世代じゃないし。もちろん秋元作詞というのは「秋元プロジェクト」であって、大勢の若い人たちが参加して作詞したのを最終的に秋元がOKを出すという形で作詞がなされているのだろうと思うのだけれど。

 来年のシード校となる金賞銀賞だけ並べると、
小学校金賞:日野市立七生緑小学校 銀賞:港区立白金小学校
中学校金賞:町田市立鶴川第二中学校  銀賞:豊島岡女子学園(東京)
高校金賞:大妻中野高等学校(東京) 銀賞:山形県立鶴岡北高等学校

 高校銀賞がかろうじて山形であったけれど、結果的に金賞銀賞は東京在校にしゅうちゅうしてしまいました。地方の人は、「日帰りで参加できる東京勢に対して、上京することだけで体力的精神的に負担の多い地方校には不利」という不満もあるやに側聞す。

 Nコン見終わって、娘息子はゲームタイムに入ったので、私ひとりで録画しておいたNコン高校生の部を見て、運慶なんたらの番組とブラタモリ黒部ダムを1.5倍速で見ました。(音楽番組以外、旅番組などは1.5倍速で見ています)

 夜は、晩ご飯食べながら、録画のフィギュアスケートカーニバルオンアイスを見ました。土曜日に見たジャパンオープンのエキシビジョンにあたります。
 ジャパンオープンに出場した選手のほか、ゲストスケータ町田樹、高橋大輔、村上佳菜子、鈴木明子らが登場しました。

 最近アイスショウではなく、舞台のダンス公演の姿しかみることがなかった高橋のスケーティング、現役時代と変わりなく「オラオラしている系」で、リンクサイドのファンはキャーキャー騒いでいました。
 村上佳菜子や鈴木明子もよかったです。

 体育の日、少しも身体を動かすこともなく、健康的とは言えないテレビ漬けの一日になりました。火曜日水曜日の仕事に備えて、体力温存、養生の日ということで。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「東京よさこいin池袋」

2017-10-10 00:00:01 | エッセイ、コラム

東京よさこいコンテスト2017

20171010
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記10月(2)東京よさこいin池袋

 10月8日日曜日、ミサイルママと誘い合わせて池袋の東京よさこいコンテストを見てきました。
 池袋はミサイルママが23年間通勤してきた町ですが、勤務している間は、仕事を早仕舞にしてもらってもよさこいは最後の1時間くらいしか見ることができませんでした。
 仕事が変わって、土日は休めるようになったので、よさこいもたっぷり楽しむことができます。

 2時に待ち合わせて、アゼリア通りで5時半までたっぷり見続けました。ベンチ席に空きがなく、最初は私だけベンチ席。ミサイルママはシート席で離れて見ていましたが、後半はベンチ席があいたので、「この衣装いいね」とか、「この振り付けなら、私たちすぐに参加して踊れるよね」と論評したり、勝手な感想を言いながら見ていました。

 大学生チームは若さあふれる振り付け、やたらに元気のいいチームも。50代60代中心のオバハンチームのゆったりした振り付けもあり、3歳から70代までという年齢層の幅広いチームも、それぞれのチームカラーを生かして踊っていました。
 北海道から四国まで、全国のチームが参加する大規模なよさこいコンテスト。少ないチームは10人。大学生チームや宗教チームなどは大人数で何十人もが出演します。
 全部で111チーム。何千人もの人たちが、自分たちの楽しみのために1年間準備をして練習を続けて、コンテストに参加しているのです。

 昨年大賞5連覇を果たし、殿堂入りをした「しん」のチーム。衣装は白から赤へと一瞬で変わります。


 私とミサイルママは、「南中ソーランひろめ隊」という10人ほどの人数でソーラン節だけを踊ったチームが気に入りました。私たちのジャズダンスサークルも踊ったソーランですが、先生に「足をもっと深く曲げて」と言われ「もっと身体をねじって後ろまで身体を回す」と言われてもできなかった動きを、きっちり全員ができているので、やはり鍛え方が違うと反省。先生が言うとおりに動けばカッコよく見えるのだと実感しました。





 来年の発表会の振り付けや衣装のヒントになった」とミサイルママと「意見を交わし会いながら、池袋ルミネのつばめグリルで晩ご飯食べながら話し合いました。

 2017の主な入賞チームは。
大賞: 燦-SUN-(東京都)
準大賞:ダンスパフォーマンス集団 迫-HAKU-(小平市・東村山市)・kagura(名古屋市)・疾風乱舞(神奈川県平塚市)・dance company REIKA組(北区)
豊島未来賞・毎日新聞社賞:躍動(相模原市)

<つづく>
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ぽかぽか春庭「フィギュアスケート・ジャパンオープン3地域対抗戦in埼玉アリーナ」

2017-10-09 00:00:01 | エッセイ、コラム

フィギュアスケート・ジャパンオープン2017

20171009
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記10月(1)フィギュアスケート・ジャパンオープン3地域対抗戦in埼玉アリーナ

 秋になるとフィギュアスケートシーズンの開幕です。娘と息子、グランプリシリーズやピョンチャン冬季五輪の前哨戦ともいえるロンバルディア杯やカナダオープンクラシックあたりから、ジュニアも含めてくまなくチェックしています。ジュニアは、これから育っていくであろう選手をみつけるのが楽しいのだそうです。
 私も、羽生結弦は11歳から宇野昌磨は10歳から見続けていて、ジュニア選手が育っていくのはうれしいですが、ジュニアの大会を全員みるほどじゃありません。

 そんなフィギュアスケート好きの一家が、3人いっしょに大きな大会を見に行くのは初めて。10月7日に開催されたジャパンオープンを見てきました。
 娘はこれまで「点数を争う大会だと、こちらまで緊張してドキドキしながら見ることになるので、テレビ観戦がちょうどいい」と言っていたのですが、「ジャパンオープン戦くらいなら、点数を争うと言っても、選手生命かかっている試合じゃないし、気楽に見られるかも」と言って、見ることにしたのです。

 どうせ見るなら、少しでも良い席をと、ひとり1万5千円のS席を奮発したのですが、それでも、リンクサイドから見るようなわけにはいかず、肉眼では、かろうじて選手の顔の識別ができる程度。これでも我が家にとっては大散財で、こんな贅沢は今回1度だけかも。私が数年前に妹と全日本選手権を見たときは、A席で7000円でした。
 オペラグラスと双眼鏡とふたつ持参しましたが、練習時間はグラスで選手の顔を追い、本番は肉眼でスケーティングを追いました。

私の席からリンクを見る。これでS席。


 埼玉アリーナの客席は、9割が女性。正面席と正面反対の席は、最上階までぎっしり。斜めの移置や縦方向移置の4階席5階席は空席でしたが、たぶん、羽生結弦が登場する大会なら、客席全部が埋まるはず。
 日本のフィギュアスケート観客動員数はすごいです。海外のスケート大会、グランプリシリーズでも、客席まばらな動員数であることがテレビカメラに映ったりすると、テレビ見ながら、娘息子は「ああ、あの空いている席に座りたい」と言っていました。

 試合後のインタビューで、フェルナンデス選手が「日本の観客はすばらしい」と感想を述べていました。よい演技には割れるような拍手、リズムをとれる音楽のときはすかさず手拍子。選手もとても気持ちよく滑れると思います。フェルナンデスの故国スペインではサッカー選手がスポーツの花形でフィギュア選手はオリンピックでメダルをとったところでスター選手とはならないようです。
 日本でこれほどフィギュア観戦客数が伸びたのは、やはり浅田真央登場以後かと思います。

 私は子供の頃、赤城大沼や榛名湖に毎週のようにスケートしに通ったので、元々スケート大好き。オリンピックなどのフィギュアスケート中継をテレビ観戦していたので、娘息子も自然とスケート好きになったようで、今では私よりもよほどスケートに詳しくなりました。私は、前向きから入るアクセルジャンプだけはわかるけれど、ほかは区別できません。しかし、娘息子は、ジャンプの種類も、トウループ、サルコウ、ループ、フリップ、ルッツなど区別できます。でも、4回転が回転不足であったどうかなどは、テレビのスローモーションで見てわかる程度。私など、生のスピードで見ると、3回転だか4回転だかの区別もつきません。

 ジャパンオープンは、ヨーロッパ、北米、日本の3地域対抗戦。
 日本チームは、16歳本田真凛の演技もなかなかよかったですが、18歳三原選手はフリー演技歴代日本最高点の147.83点となり、浅田真央引退後も日本女子の活躍は続くと思われました。

 女子と男子のフリー演技の間には、ゲストスケーター町田樹とアイスダンスのウィーバー&ポジェの演技を見ることができました。町田樹、大学院でのスポーツ科学研究とアイスショウスケーター生活を両立させているそうで、今回の演技もとてもよかったです。

 男子は、宇野昌磨と織田信成。織田は、昨年のジャパンオープンで、引退後に自己最高得点を得て話題になりましたが、今回150点代で、まあ、こんなもんかな、というところ。期待の宇野は後半転倒があったりしてジャンプミスが続き、175.45点。たぶん、ピョンチャンでは羽生とともに頑張ってくれるんじゃないでしょうか。

日本の選手4人


 表彰式まで全部見て、娘は「ああ、楽しかった」息子は「ジャパンオープン程度でもハラハラどきどきしちゃうんだから、オリンピックなんか生で見ていられないなあ、テレビがいいとこ」という感想でした。

表彰式。優勝は欧州チーム。

 
 私は観戦後の晩ご飯をさいたま新都心のレストランで食べて、ビール飲んだら眠くなったので、帰宅後早々と寝てしまいました。けれど、娘息子は、7日土曜日夜に録画中継があったテレビ放送のジャパンオープンを「テレビでは顔と足をよく見る」と、もう一度見る熱心さ。

 ジャパンオープンが16時半に終わって、18時半からはそのエキジビションバージョンのカーニバルオンアイスがあり、そのテレビ放映もあるので、私はこれは録画を見ようと思っています。引退してプロになった髙橋大輔や鈴木明子、村上佳菜子なども出演するので楽しみです。
 今年のシリーズのハイライトは、なんといっても韓国ピョンチャン冬期オリンピック。世界各国の選手達の活躍を期待しています。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「ソプラノとメゾソプラノin 旧岩崎邸」

2017-10-07 00:00:01 | エッセイ、コラム
20171007
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記音楽の秋(4)ソプラノとメゾソプラノin 旧岩崎邸

 東京都内の無料コンサート。今回は、東京文化会館の事業「まちなかコンサート」です。東京の秋、無料で楽しめる音楽がいっぱい。


 旧岩崎邸でのコンサートは、コンドルが設計し1896(明治29)年に竣工した重要文化財のお屋敷の客間での演奏ですから、音楽を味わうおもむきもまた一段と古風に優雅に。といっても、集まっていた聴衆は、ジジババがほとんどです。

 10月4日木曜日午後。大食堂・客室・婦人客室を開放して響く音楽は。
 ・ソプラノ:清水理恵 ・メゾソプラノ:髙橋華子 ・ピアノ:篠宮久徳

 客間におかれたピアノ。小さいけれど、近くで聞いたから音はよかったです。
 

 曲目は。
・ヴィヴァルディ「グロリアより我らは主をたたえ」ソプラノメゾソプラノ二重唱
・本居長世「七つの子」
・小林秀雄「落葉松」 (「まっかな秋」などで知られる作曲家小林秀雄は、今年8月86歳で亡くなりました)。
・アルディーティ「口づけ」
・シュトラウス「万聖節」
・プッチーニ「ジャンニスキッキより私のお父さん」
・サンサーンス「サムソンとデリダよりあなたの声にわが心は開く」
・オッフェンバック「ホフマン物語より生垣に小鳥たちが」
・ドリーブ「ラクメより花の二重唱ジャスミンが咲くドームへ」

 ソプラノの清水さんは、ジャズダンス仲間Cozさんが所属している合唱団の歌の先生です。
14時から旧岩崎邸の建物ガイドツアーがはじまったので、参加して建物のお話を聞いていたら、ぽんと肩をたたかれました。Cozさんでした。
 Cozさんが自分の先生の歌を聞きにくるとは知らなかったのですが、偶然いっしょに岩崎邸に居合わせたのです。広い東京、といっても、趣味がいっしょだとこういう偶然もある。

 客室、夫人客室、大食堂の三つの部屋を開放してのコンサート。私は歌手のすぐ前、前から2番目のベンチに座りました。こんなに歌手の近くで歌を聴くのは初めてです。とてもすばらしい歌声。第7回と8回の東京音楽コンクール1位の歌手です。
 コンサートが終わってから、清水さんは「こんなにお客さんのすぐ近くで歌うのは初めてなので緊張した」と、合唱団で指導しているCozさんたちに話していました。私もこんなに近くで歌を聞いたのは初めてですが、お二人とも表現力あふれる歌唱でした。
 15時から16時15分までのミニコンサート、無料でたっぷり美しい歌声を楽しみました。
 
 Cozさんと


<つづく> 
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