俳句の鑑賞で一番多く行われる方法は、点盛りを中心とする句会である。
誰に何点入るかを競う点盛り句会は、ゲーム的な要素があり、子どもたちの関心を高めるのに大変よい方法である。
ただ、この時に、点数をどこまで明らかにするか、難しい要素もある。
高点句を中心に俳句の読みを互いに披瀝しあい、高点句だけでなく、様々な句に触れるやり方は、俳句結社で試され済みの方法であり、俳人を育てる基本的な方法と考えてよいと思う。更に教室にあった具体的な方法を探っていけば洗練されていくと思う。
しかし、俳句の鑑賞はそれだけには留まらない。
一人一人の鑑賞力を育てるには、いくつかの句を選び、どう鑑賞したらよいか、その方法を教えていく授業があってよい。
八名川小学校の六年生の授業(卒業俳句)の授業では、一人二句ずつ黒板に書き、そのどちらの句の方がよりよいかをみんなで検討した。
今日は、俳人の堀本裕樹さん(日本学校俳句研究会顧問)に俳句の全句講評をお願いし、検討した。
この方法は、全員の句に触れることができ、他人の句と比べるのではなく、自分の作った句の中で良い句を探すので、一人一人が自信を持つことができる。
また、この方法はゲーム性は希薄だが、句の読み方を学ぶよいチャンスにもすることもできると思う。試して、その結果をまた教えていただければ幸いである。
句の読み方も順次指導したい内容です。