十分間俳句

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金子嵩句集

2011-12-02 | ジュニア俳句

 

この写真、ちょっと曲がっているし、ライティングがうまくいかなくて、画面ではこんな色だが、本物は、金子崇さんのように真っ直ぐで、上品な句集である。
12月1日の学校交流会の毎月定例の勉強句会の折に、金子さんから直接頂いた。

金子嵩さんは、現在現代俳句協会ジュニア研修部の副部長をされている。横浜の小学校を中心に出張俳句教室を行っている。以前は、地域の野球部の監督をしたり、現在でも、小学校の子ども達のお世話をなさっている。
光村図書の四年生の教科書に載っている

 ぼくだけがはみだしている盆踊り

は、金子さんの句である。
表紙、また各章の扉には素敵な絵が添えてある。奥様の手によるものだという。
前田弘さんが序文を書いている。
いくつか句を紹介する。

卓上に四十五度の冬の冨士

一枝の内緒話や沈丁花

六月の古代がきしむ砂時計

電子レンジを抜け出してゆく鰯雲

涅槃西風ジグソーパズル解けた日の

ほどほどに起きていなさいひつじぐさ

年齢を四捨五入して秋彼岸

病歴は無しとうそぶく玉子酒

ローマ字の順番通りに鳥帰る

発想がじつにおもしろい。謹厳実直そうな風貌の金子さんがこういう愉快な句をつくる、それがまた「俳句」になっているように思えて、思わず笑いがこみ出してくる。





 


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