糖尿病は、脳血管性認知症、全身の痛み、息苦しさ、かゆみ、爪の変化、足のたこなどいろんな合併症をもたらします。特に、その合併症の一つの糖尿病性末梢神経障害の症状は、末梢神経の損傷により、手足の先に痛みを感じたり、手足に痛みやしびれを感じたりします。今回は、α-リポ酸(栄養素)が糖尿病性末梢神経障害に効果があるとの外国での研究が報告されているので、この課題について考えて行きたい、と思います。
Nikolaos Papanas博士によると、動物での実験的糖尿病性神経障害(末梢神経障害)に対するα-リポ酸の作用メカニズムでは、末梢神経での血流、神経伝達速度、それに神経機能のいろんな測定においての改善に加えて、酸化ストレスの減少が含まれます。無作為の二重盲検テスト、メタ分析から、α-リポ酸は糖尿病性神経障害に対し、有効で、安全であり、臨床的に有意義な改善が見られるという十分な証拠があります。
博士によると、α-リポ酸は、取り扱いやすいし、即効性があり、そして、神経痛に加えて、皮膚感覚の異常、しびれ、感覚の欠如、それに筋肉の強さなどを改善します。臨床では、α-リポ酸は、初期の神経障害とその症状に選ばれ、糖尿病患者では、臨床上の改善の可能性があります。
Refferences
Nikolaos Papanas. Efficacy of α-lipoic acid in diabetic neuropathy. Expert Opin Pharmacother. 2014 Dec 15
saleh A Abubaker. Effect of alpha-lipoic acid in the treatment of diabetic neuropathy. Cureus, 2022 Jun 8