車輪とビール

次の人生を模索する日々

エモいとは

2024-05-17 21:27:57 | IDOL
 居住地静岡県の知事選が活発となっていまして。これからの15年をどうしのぐのか、という視点を考えるととても重要な選挙となりますが、それはそれで感じたことがあるので別としましょう。

 まぁ、、、あれです。中年独身アイドルオタク視点のブラウザログでございます。
 世間では「推し活」なんて言葉がありますが、結局人間何かにすがりたい、ということなのでしょうか。
 ネットが完全普及する以前であればそれは自分の中の信仰であったり、宗教などがすがる対象だったと思います。結局死ぬ生き物で先を考えた時の不安であったり、己の劣化に対してのある種の恐怖であったり。朽ち果てる瞬間に何か「悔いのないように」であったり、「朽ち果てた先も安らかに」であったりを願う気持ちが出るのは自分自身も思ったことはありますし、哲学と神経/脳関連の何かの学問のコラムで読んだことがある気もします。内容的には養老先生の本かインタビュー動画でそう感じただけかもしれませんが、勝手につじつまは合ってる気もしてるような気もしています。そんな気もしているのでそういう気なんでしょう、というゴミみたいな天丼はどうでもよいとしまして。
 宗教と聞くと色々ありますが、「何か徳のようなものをマイレージのように積んで幸せになろう」というものではなく、ある種の哲学的な「生きるや死の意味を通じて自己の存在の意味を突き詰める」といった真理の捉え方のような説法を聴くと「なるほどなぁ」となることが多かったりします。
 理論として興味深く耳を傾けると「今を頑張ろう」となる気になる。昔から続いているってそういうことなのかなぁ、とおぼろげに思うことがあります・・・なんの話だ?

 そうでした、宗教ではなくidle(偶像)の方でした。ネットが普及したことで人間の情報源が大分変り、AIの進化で触れ方が変わり、何にすがるのかのメカニズムが変わったんだろうなぁ、的なことを言いたかったんだそう言えば。
 今やインターネットは当たり前になり、AIはバンバン活用され、嘘か誠かは別に自分に合った同じような情報がひたすら流れ込んでくることで信じてしまうメカニズム(多様性の科学は良い本だったな)に当てられるのが当たり前の時代ですが、それによって人が信用するものと情報処理の許容量とけだるさのバランスで、結局現実で気が良くなるものが盛り上がっているよ、現実で身の回りで良い気にさせてくれるものを「推し」と呼び、大小表現の姿形は在れど「推しをある種の崇拝する」というものの一つの表現方法として「推し活」という言葉がはやっているのかなぁ、と勝手に思っております。「宗教に比べて「リスクが少ない」という印象を受けやすい、といった面もある」というような旨もどこかで読んだような。
 まぁ要するにカジュアルにすがれる点が今の時代にマッチしてる、というまとめになるのでしょうか。確かに世の中不安過ぎてお手軽じゃないとやっていられない、という気もしてますが。そういった背景を踏まえ、ビジネスライクに打ち出した造語なのかもですな。
 実際コンテンツもインフラも「推しなら消費は止む無し」であります。最近では自分のはまっているものまで「推し」という単語に含まれて使われてるところから、受動側だけではなく、能動側の意味合いも含まれているような。実際オタクは能動的でなければやっていられないですし。
 修行を「受動的と見るか能動的と見るか」の違いに通づるものがあるのでしょうか。含まれる意味合いのベクトルと深さは全く異なるものだと思いますが、目的に対する行動という面だけを考えた上で能動と呼べるのであれば通づるものはある?
 オタクの度を過ぎた能動はただの浪費でしかなく、時間とお金が吹っ飛ぶだけですが、、、まぁ何事も節度と敬意を踏んだ付き合い方を心掛ければ結果も良いものとなるものです。

 通常以上に紆余曲折つづら折りを経た上記は前提としまして、表題の件。
 今一番応援しているアイドルカレッジ 兼 おむすびコロコロの高橋媛さんソロステージが開催される、ということでまたまたまたまた年休消化を盾に5/15 PM-16は会社を合法的に休み拝観して参りました。
 ソロステージはアイカレさんの事務所であるブルーローズさんが主催する定期公演という、客側は基本理解者のいわばホームグラウンド。失敗しようが受けがよかろうが、勝手に良いところを見つけて楽しむ気立てが全体的にある、という特徴がある気がしています。
 それ故か、普段見れない組み合わせやチャレンジングなセトリといった、ちょっとしたプレミアム感を感じるイベントですね。地方民にとっては参加するハードルは高いですが、、、まぁその内地方民救済ライブみたいなものがあると良いねぇ。現実としてはもうふた盛り上がりは必要でしょうか。
 高橋さんのソロステは昨年7月に予定されてはいましたが、延期されて8月に開催された記憶は大変新しい。個人的にはとても素敵なステージでしたが、ミスを大変悔やんでおられた様子は伺えた。ファン側ができることは応援しかないのだけど、気になっていました。

 じゃぁ今回はどうだったのか?完全にパワーアップされておられた。開催の少し前に体調を崩されておられたようでお休みされておりまして、体調は完璧ではないようでしたが、、、何よりですね。表情が大変明るく衣装映えも超よろしく、曲調にもバチっと合わさり、会場もノっており。ポジティブな面が全面にでた、大変素敵ステージでございました。
 前回のリベンジ、という訳でも無く、ただただ前回からさらにパワーアップした魅力を会場に魅せつけた、良いステージでしたねぇ。

 さらにぶっ刺さった要素はセトリでございます。2曲披露された訳ですが、その内の一曲がまさかのエビ中さんのラブリースマイリーベイビー。
 曲の前振りで全てがつながった瞬間、頭抱えた。

 ラブリースマイリーベイビー。この曲は本ブログでも感情先行の思いを何度か綴った思い出があるエビ中唯一無二の永遠の推し、りななんが一番お気に入りだった曲であります。ソロバースデーで会心の笑顔で披露された記憶は今でも頭の中に残っております。そして、それ以外にもファミえんやら何やらかんやら、、、
 そんなただでさえ思い入れが大変強い曲を今一番応援している子が「好きな曲」と称してソロで披露して頂ける・・・久々に脳みそが多方面からぶん殴られた感覚でしたねぇ。
 曲がまず好き、数々の素敵シーンのフラッシュバック、りななんの上記会心の笑顔と歌声、そして今目の前で起こっているいっちゃん好きな子の最高過ぎる現実・・・全ての良い思い出が6次元で脳を揺さぶりまくる感覚。
 ここまでは経験したことが無かった、、、最近老化が激しく「過去のシーンを思い出してニヤニヤするのは年取ったからや」と決めつけて居たのですがそれだけではなかった。良い思い出は残しておけばいいし残しておくことで今がブーストされる時もあるなんて知らない世界だった。
 実はおぼろげに「エビ中はやっぱ曲好きだしライブ行こうかなぁ」とぼんやり思っていたぐらい、今も曲を聴いている程度には好きなGrp。

 ルーツは薄いかなぁ、なんて思っていたのだけど。そして披露されたら披露されたで狂喜乱舞するのだろうか、何て思っていたのですが、まさかこんなにポジティブな感情がバチボコに揺さぶられて「感謝、うれしさ、尊さ」の全てが入り乱れる、表現できない胸の高まりをこの年で味わえるとは。

 曲が終わったとき、心で理解した。「あぁ、これがエモいなのかぁ」と。ラップ好きなのが原因なのか、感動が混じった上で昂ったときに「エモいやん」なんて表現したりつぶやくことはこれまでもあったものの、それはそれでエモいのだろうけど。そのワンランク上の、とんでもない量のポジティブな思い出と目の前に広がる5感が躍動する体験、それらを処理しきれない頭と心。そして時定数遅れてとてつもない余韻の重圧。
 こんな黄金体験ができるとは思ってもみなかった、、、

 最近ある程度遊んできたが故か「アイドルオタクはこういうもんだ」と思っていた節がありましたが、ダメだね。まだ知らん世界は無限にあるわ。
 結論として「楽しむならちゃんと体で楽しんだ方が良い」と〆。
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