車輪とビール

次の人生を模索する日々

Super GT ROUND3 SUZUKA 観戦記

2018-05-21 21:31:17 | 
 すっかりレーシングファンのレポートと化してしまった本ブログですが、昨日も観戦に行って参りました。SGT鈴鹿です。
 昨年まで鈴鹿のSGTの位置づけと言えばやはりポッカ1000kmに統合されて以来数々のドラマを生んだ真夏の耐久。バイクとツーリングカーの真夏の2大耐久的な位置づけだったのですが、今年はさわやかな時期である5月に変更。そしてレースディスタンスは300kmに変更。
 風物詩となっていた耐久からスプリントへ変更です。そしてクッソ暑い、普通に走っていてもタイヤがだれる時期からピリッとした季節へ変更。そして何よりドライバーなら走りこんでいるであろう鈴鹿。レースファンなら「これはタイムでるでしょう」と思っていたであろう通りの展開になりました。
 緊張感ただよう耐久から、緊張感しかないスプリントへ変更となった鈴鹿、本当に楽しかったです。

 前置きは長くなりましたが、自分は土日のどちらかお酒が飲みたくてしょうがなかったので土曜日早朝に入って車中泊作戦を慣行。通常のサーキットならば「汗臭い肉体の無交換作戦(どこでも応急処置はするけどw)」となるのですが、鈴鹿サーキットは神。サーキット敷地内に温泉施設があるのです。
 そうです、肉体のリフレッシュ可能なサーキットなのです。徒歩圏内にマックスバリューや大きいホームセンター、蔦屋、コンビニ、なか卯まで、何も困らない。サーキット車中泊デビューするなら鈴鹿は本当におすすめです。ここで車中泊こなれてから全国の過酷なサーキットで様々な経験を積むと車中泊の辛さと楽しさの醍醐味が味わえることでしょう。
 逆に他のサーキットで車中泊デビューしてから鈴鹿で車中泊すると「ここ神だ」ってなります。どうでも良い話ですね、すみません。
 言いたいことは「車中泊したければ6時半にサーキットにつけば良い」です。もう少し前につきましたが、まだこの時間なら正面駐車場は余裕でした。7時過ぎはギャンブル要素が入るかなと。ご参考になれば幸いです。
 車中泊を確定させた瞬間にワインを開けまして、酔っぱらいながらの一日開幕。いつもの評価ボードをつけようと思いましたが、この日はスプーンから西ストレートに赴きデグナーで〆ましたのでつけることできず。こういうめんどくさがりなところが浮き出るから酔っぱらいはダメ!
 ただこの時点では、ここまでNSX無双になるとは思いもよりませんでした。そして自分の印象としまして「NSXフレッシュエアーの状況化ではマジで速い」ですね。

 レースに勝つためには近代レーシング理論では色々あれど、「後方をぶっちぎる」か「後方からぶちぬく」か、というシンプルな回答に行き着くわけですが、やはりプラットフォームとなる車両特性をはみ出すことはできないと思っております。
 もちろん、エンジン+エアロパッケージとタイヤの関係がとても大きな比重となるのですが、タイヤ戦争により「細分化された選択の中から合うものを選ばなければならない」という難しさ、結局「ストレートが速い車は抜かれにくい」というトレードオフ関係はどのカテゴリも一緒なのかなと。
 ただそれだけではなく、レースですと色々なシチュエーションがあり、特にSGTですとスペック上めっちゃ速い車と速い車の混走によって様々なシチュエーションで不正解を選ばないよう速くドライビングしなければ勝てない緊張感が魅力であります。もちろん順位を争う車両との接近もあります。
 結局自分の前が開けてるとは限らず、バトル以外でも回避するためにタイヤを使う必要があったり、前の車両の乱流を食らい自車の挙動が乱れたり、空気+前の車両の温度によって全然車両が冷えてくれないことなど、本当に幅広い要員とそれらに対応する能力も必要になりますね。
 今回感じたのは今年(も?)のNSXはフレッシュエアーではとても速いという事。HSV時代に感じたようなキレがトヨタ、日産より一味鋭い。しかも今年は直線も伸びるので本当に速い。低速のピックアップというより、コーナーリングスピード維持してからの伸びがスムースで軽やかな印象。

 そんなこともあってなのか、鈴鹿ではとんでもないスピードに観えました。鈴鹿では予選、レース共によく2コーナー出口からS字の入り口あたりで観戦するのですが、ここが本当にガンギマリしていたのがARTAでした。予選の最後は1コーナーが甘く、2コーナーのクリップ外しながらもコーナーリングスピードの次元が少し違った。
 個人的に2コーナーで衝撃を受けたのはいつぞやにみたF1のハミルトン以来。明らかにツーリングカーの挙動とは思えないくらい、ぶっ飛んでいた。当然S字のキレもすさまじく、ドライバーの精度も高くノッていたのを痛感できた。
 「すげぇコーナーリングだった」と衝撃を受けていた直後にはレイブリックも勝るとも劣らない、いわゆるどっこいどっこいのコーナーリング。レイブリックの方が上でS字までのアプローチはスムースでしたが、切り返しと何て言うか迫力がARTAの方があったように思いまして。中間タイムはレイブリックの方が上だったようですが、結果はARTAがポール。自分が応援しているチームル・マンやドライバーの記憶を全て吹き飛ばすぐらい本当に良いものを観た。
 ホンダが特別好きって訳では無いんだけど、何て言うかこの予選に関してはNSXが本当に鈴鹿に似合っていてかっこよかった印象が大変強いです。
 久々にしびれる予選だったな。

 本戦は完全にカオス。序盤はやはり速い車がどんどんキレイなドライビングをこなしていき、序盤は小競り合いはあれど粛々と。
 SCが悩ましいタイミングで入ったことにより、中盤あたりからタイヤ戦略やマネジメントのばらつきがすごいことになり、GT300ではどこでもバトルが発生。GT500は大きな流れは変わりませんでしたが、良い感じにバトルが発生していて本当に目が離せないレースで現地観戦の満足度としてはとても高いものになりました。
 レクサスはバトルに強く、GTRは立ち上がりと粘りが強く、NSXは速い、といったメーカーの特性がバラバラでそこにタイヤのキャラがアドオンされ、見た目以上の混走が今のSGTにはあります。そしてチーム戦略とそれをこなすレベルの高いドライバー。今年のSGTは拮抗しているし本当に面白い。
 色々理解や推理しようとすると情報量多くて大変だけど、現地のラジオを聴きながら迫力ある激走を観戦するだけでも価値があるかなと。
 次のタイはさすがにごめんなさいですが、富士は観戦行こうかと。
 てか、菅生と茂木も観戦予定です。オートポリスも行きたいんだけど、飛行機+レンタカーをソロでこなすのはさすがにお金が・・・
 来年は国内は全て観戦に行くことを視野に、少し計画していこうかな~。
 レースヲタク友達を増やしたいところ。


- 追記 -
  というより、放置するのも何なのでぱっと出し。色の編集は適当、FPのデグナーとスタートと興奮ポイントと表彰台という体たらく。
 そんなことより、今週は富士スピードウェイの24h耐久行ってきま!

コメント

Super GT ROUND2 FUJI 観戦記

2018-05-06 21:15:59 | 


 とりあえず自分へすみません。岡山の2週間後の鈴鹿SF+JSBも実は観戦に行ってまして、超楽しかったのですが観戦記綴れておりませぬ。
 SFは予想通りマッシブなレース展開、JSBはトップは横綱展開ではありましたがライダーのプライドを随所に感じることができたナイスレースで、予想よりはるかに楽しかったのであるところで綴りたいかなって。
 時系列は前後してしまいますが、表題の件について綴ろうかと。自宅から1hいらない程度の距離にある富士スピードウェイで開催されました、SGT第2戦目でございます。今回の戦いも中々見どころが多かったので忘れないうちに。

 画像、思ったより大きいな。
 予選の日は天気予報の気圧配置を踏まえて少なくともAMは無いだろう、と思っていた状況になりまして。
 予想としては「朝は暴風雨、昼までは爆風によるもの」と思っておりました。そこについては案外収まっていたのですが、霧がすごくてですね。
 裾野市と御殿場の境目あたりから濃霧がすごく、キャンセルとなりました。まぁ、結果的には家を出た時間は読み通りで良かったということで。
 その影響により、タイムテーブルが大幅に変更され、練習走行は昼の30min程度のみ。コカコーラコーナーに張り付き、ガン見した結果です。結局前半と後半でセットアップが大きく変わってしまった車両も複数台あり、予想になっておりませんでしたが、個人的に一貫して印象が良かったのが6号車と16号車と23号車と24号車。

 特に24号車なんかはコカコーラのぶっこみが鋭かったので「こりゃ上にいくでぇ」と思っていたのですが、大いに外しましたw
 タイヤと言ってしまえばそれで終わりなんだけど。練習走行とコンディションは大きく変動が無かったような気がしているので、それだけではないような気はしております。
 現に16号車と同じメーカーのタイヤ使っているのですし。

 他はそれなりに当たっていたので良しと。
 練習走行限られており、路面温度も想定より恐らく低い状況で6号車と23号車はウェイト積んでいたのに上位に食い込んだところを考えると本当に素晴らしい。
 16号車はNSXの中では最上位だったのでそれなりに予想は当たったということで。

 ポールの38号車は・・・30minじゃ忙しすぎて見切れませんでした。先に述べたよう、前半と後半でセットアップが変わってみるところがあまりに多すぎた。
 また、時間が経つにつれ、何を基準にするかも変わってしまうのが反省点でして。前半にぺぺっと見た車両と後半にガン見した車両の評価は点数以上に乖離が出てしまうのは何とかしなければなりませぬ。
 ASや事前情報は仕入れて踏まえることはあっても、なるべくその場の印象を大事にしないと生観戦の意味ないしな。まぁ何らかを考えて今後に生かしていければ、とは思っております。

 この日に感動したところと言えば・・・富士スピードウェイの出し物って豪華な部類なのですが、その中にノンアルコールビールが売っていたところですね。
 昼間に一杯頂きまして。車でしたので、バカスカは飲めませんが、中々センスあるなぁと。基本一杯につき20[min]程度間隔を空ければまぁセーフティーなのかもしれませんが、怖いので1杯1[h]以上は空けた方が良いのかな、等飲む前は非常に考えましたw
 あの場で売るなら1本につき何分程度の推奨時間が欲しいところです。アルコール0[%]は四捨五入したものだし。
 と、言いつつ雰囲気作りには十二分で個人的には良い印象っす。サーキットって基本車でしか行けない場所が多いし。


 上記を踏まえ、自宅ブーストを最大限に使うため決勝日は行きは近所のレースファン(マジ感謝)に便乗させて頂き、帰りは電車で。そうです、酒飲みながら観戦です。
 今話題の「アル中の診断は受けておりません」が、そうと決まれば最大限に飲めばいい。AM6時から酒を飲み、現地ではワインを一本空けビールを嗜み、クッソ酔っぱらいながら幸せな観戦。だって500[km]は最初の1[h]と最後の1[h]観れば良いのですもの。

 朝一に行った目的はVitzレース。スピートは無くてもコーナーのギリギリ感はビシビシ感じるものがあり、腕もばらけていますので機会があるときは必ず観戦するレース。
 ドライバーが楽しんでいる中でガチのレースしている雰囲気がものすごい好き。また、チェッカー受けた後に手を振ると結構ノリが良く笑顔で振り返してくれたり(※ドルオタ業界ではこれを「爆レス」と言います)とほのぼのする。このために観ているようなものです。

 PMから行われましたSGTレースの印象としては昨年と基本同様でして、空力に支配されすぎていないが故のちょっとした小競り合いあり、タイヤガチ戦争とチーム戦略のクロスする瞬間の楽しさあり、GT300との重なりあいあり、とSGTらしいどこかしろ楽しい点が連続的に発生している見どころあるレースでありました。
 タイヤ戦争が過熱しているためか、同じメーカーでも細分化されておりうまくスイートスポットと戦略がかみ合わないと上手に展開が進まない印象がはっきりとしたレースだったように思います。
 ミシュラン+23号車のタッグが強い理由はここにあるような気がします。取りこぼしが少なく、レースのエンジニアさんも素晴らしい読みだった。正直序盤の5周目あたりにペースがたれた瞬間があり、またそのタイミングでBS勢がググッと来たものですから「あら?沈む?」と思ったのですが、持ち直してからはものすごく力強いレース展開でした。
 ドライバーの引き出しも多く、本当に強いチームですね。つけ込む隙がほとんどなく、素晴らしかった。
 MI+GT-Rという同じパッケージングの3号車との差は総合力の差なのかな、とふと。

 逆にLEXUS勢は点を取りあう状況になっておりまして、チャンピオンシップでも「かなり不利」な状況に陥っていますねw
 個人的には同じメーカーであれ、「ガチの殴り合い」感が出ており見ていて面白い。気になる点と言えば「戦略の違い」と「同じメーカーの同士討ちNG」によるパッシングの時がすごいあっさり終わってしまうところです。団子になっているが故必然的に交錯することもあるのですが、すんごいあっさりしすぎている。イコールコンディションに近いであろう序盤はちょっとした接触はありのバトルはあれど、レース中盤以降は強引なブロックや執念を感じない。
 車両をショー寄りに改悪したところで結局3メーカーがガチのレースしてるのだからバトルは増えないと思っております。そんなことを今回の長いレースでは感じました。

 上記もあってか、今回のレースはSC出動なしによる、500[km]あれどスプリント寄りの見ごたえのあるレースだった印象です。
 また、観客も老若男女たくさんの方がおられまして、中でもお子さんが目立ちました。素晴らしい。
 冒頭に述べたSF+JSBも思ったより観客もおられましたし、どんどん盛り上がって欲しいなって願っております。渋滞対策だけはしっかりして欲しいですけどね。

 - 今回の写真(まだ現像中なので気が向いたら追加で載せたいです) -
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