車輪とビール

次の人生を模索する日々

おじさん、ガチ旅行したよ

2022-11-13 23:36:05 | 旅行記
 こんなご時世でさらに独り身であるが故、大して年休を取得する意味も無かったため人生で初めて年休消化しなければ何故か怒られるというシチュエーションに。色々言いたい事もある訳ですが、業務調整も落ち着いており、何より今後の予定を考えると今しかない、ということで先週中旬から連休を。
 まぁこのタイミングも色々ひと悶着があった訳ですが。業務的なものは特になく、主に自分の身体的な理由でw
 当初の予定では先月のどこか問答無用で1[w]程度ガバっと取得して九州にカブでいったろ、と思っていたのですがすさまじい歯の痛みが発生しまして。そう、いわゆる「虫歯」でございますw
 虫歯の治療も必要で激萎えして延期したよ、という哀れなおじさん,,,ダサッ。。というね。
 まぁGo Toという国の「はい、旅行でも行って経済回しましょ」という政策も相まって少し様子見していてまごついていたら11月になっちゃいました、というだけではありますが。

 そんなリアル独り相撲を経て、先週は歯の調子も天気もよさそうだ、ということで決行。
 当初は九州を予定しており、結構準備していたのですが1[w]までは準備しておらず。そして色々調べると電車の旅も案外コスパが良く。
 何よりやっぱ「こうなりゃ酒飲みてぇ」が勝り結局新幹線の旅に決定。
 じゃぁどこ行こうですが、北は6月のSF SUGOで行ったので今回は西や、と。また、新幹線を主軸に調べると実は京都が安い、ということが判明。
 京都は酒どころでもあることも弊社ニーズと完全一致。また、このご時世がソフトランディングしつつある背景を踏まえると秋をバランスよく楽しめるチャンスは限られるはず、とにらんで確定。平日2泊3日で3万以内なのにそれなりの宿+酒どころで利き酒セット付、、、今振り返ってもやっぱ安い。
 新幹線の駅徒歩圏内に住んでいてよかった、と久々に感じた瞬間であります。マジ楽。
 久々の筆だからか、前置きが超長くなりましたが始発で京都へあてもなくぶらり旅(当たり前のように一人)。
 
 まず始発の新幹線ですが、指定席満席だったようで。ナイスマダムとおねぇさんに挟まれる7時前から酒をかっ食らう酔いどれ、あなかしこ。
 そんな状況下で移動し、京都駅で7割ぐらい降りるという。いきなり想定以上の状況に「あれ?ひょっとしてめちゃ混んでる?」と面をくらう。
 どうやら皆様考えることは似たようなもののようで「京都行くかぁ」観たいだったのかなぁ。ソロおじさんはほとんど見かけませんでしたが。

[ 初日 ]
 9時半には京都に着き、宿に荷物をぶち込んで観光開始。今回は本当に何のあてもなかったのでその場で決めるバトルスタイル。
 京都と言えば個人的には「まずは王将1号店だろ」から始める。「王将の天津チャーハンのおいしさをベンチマークする」という趣味がありまして、結構津々浦々の王将天津チャーハンを食べてきた中でも昔食べた王将1号店の天津チャーハンは最高だった記憶があり、さらに10時開店であったことから時間の都合も大変よく再来店。お客さんはさすがにそこまでいらっしゃいませんでしたが、地元住人と思われるおじいさんの中に紛れてアルコールをたしなみ、天津チャーハンを旅先の朝一に書き込むロケットスタート。お味は「オーソドックス」だった印象。前回は卵がめちゃふわとろで極上だった記憶でしたが、職人さんと日ごとのばらつきを把握するのは通わなければ困難というもの。
 過去の記憶とは別に目の前の王将天津チャーハンを向き合い味わう、これは何事にも通づる、物事の楽しむためには必要でかつ重要な要素だと思います。期待は行くまででよいのである。オーソドックスはある種のベストであります。

 その後は「二条城→北野天満宮→金閣寺→仁和寺→立ち飲み屋」という、気の向くままの京都ウォーカー。
 この中で一番印象的だったのは仁和寺の曼陀羅。運よく静かなシチュエーションでじっくりと拝観させて頂けまして。人生であまり考えたことは無かったのですが、色々考えさせられましたね。観音様を中心に輪ができているのですが、その輪の意味とそもそも観音様をどう解釈するか、と言いましょうか。
 人を中心とするのか、何なら人の前の有機物を中心とするのか、はたまた人間の自我の始まりとでも言いましょうか、電気信号を中心とするのか、何なら自然を中心とするのか、などなど。その思考の廻りとも解釈できますし、「正解は無いんじゃないか」と言いましょうか。
 それを無機物で表現する、これはある種のアートの神髄なのかもしれない、という考えも出てきたり、色々湧き出るものがありました。
 何なら今思い出しても「あ~でもない、こ~でもない」と。この自問自答するきっかけを頂けたと感じました。それこそが理路整然と生きる一つの道、ということなのでしょうか。それが仏の道に通づる一つのきっかけを頂けたのでしょうか、とお恥ずかしながらこの年になって初めて「これは重要なテーマなのかもしれない」と。日々の業務の問題解決とは異なるベクトルで頭を使うのも良い事です。
 少し酔っぱらっていても何か印象的なシーンでした。

[ 2日目 ]
 「そうだ、奈良に行こう」ということでホテルを5時半に飛び出し、京都の繁華街の日の出をたしなんだ後は奈良へ。
 モチベーションは簡単に行ってしまうと「鹿と戯れたい」というね。「平城宮→東大寺→春日大社→酒→鹿→酒」という、ウォーキングしながらコースを決めるというフリースタイルバトル。
 京都は様々なものが凝縮されてますが、奈良はスケールの違いが時代と権力の違いを感じることができ、楽しいですね。小学生かそこら以来の奈良でしたが、おじさんになるとこれまた思いのほか楽しく、はしゃいでましたわw
 「春日大社はビシッとすべき」という思いもあり、そこまでは素面。想像以上に清らかなお社様で姿勢が良くなった印象もあり、しかし煩悩の塊の私、初日は30km、この日もすでに20km程度歩いていたのでそこで大満足して酒道に堕ちる。。。
 奈良の地ビールを出しているお店で暴飲し、出来上がった状態でメインイベント鹿にせんべいをばらまく酔いどれ、という地獄の構図が出来上がった。カワイイ & カワイイ。そしてハートフル。鹿せんべい課金をしていたらいつの間にか良い時間になってしまっており、京都に帰って徘徊して酒をかっ食らう、というこれまた人間の業におぼれるナイスday。

[ 3日目 ]
 この日も5時半過ぎにチェックアウトし旅の〆 = 討ち死に場所みつけの旅に。
 「旅行者が集まりそうなスポットを朝一で回って適当に過ごし、天下一品1号店に行って帰ろう」ともくろむも、理系出身のくせに計算が狂う事象が発生。朝一は清水寺で「えぇ観光やん」できた後、そう「歩きすぎ(2日で60km) & 疲れている(酒) & ゆっくりする方法を忘れている(マグロ)」ことにより、適当に過ごすに対しての思考が回らない状況に陥る。体力が残っている前提で組まれた計画であったが、そのシステムが崩壊した瞬間が急にきた。

 大前提を失念していたようである。そう「私はもはやおじさん以外の何物でもない」のである。体力は無いのである。しかしおじさんであるが故、昔うまくできなかった「取捨選択」というアビリティを駆使することができるのは大きかった。
 「天下一品はまた今度」という計画をその場で変更し、「電車で体力回復させつつ伏見で酒」という新たなスローガンが爆誕した。これは人生経験が成せる技、と言えましょう。伏見と言えば坂本龍馬と酒。京都の層は厚い。
 人生で初めて訪れましたが、観光客はいなくはないけど、市街地よりはかなり少ない。しかし、めちゃめちゃ良いところ、と知りましたね、伏見。
 日本有数の酒どころでかつ、月桂冠と黄桜の本拠地であるため、ミュージアムも大変趣きと知的に酔いどれることができ、大変有意義な観光とあいなりまして。近年は手早く、安く、そして太りにくいウィスキーが主でしたが、やっぱ日本酒もめちゃおいしい、と再認識。
 合計3,4合飲んで良い感じに帰路に。

 帰りの新幹線も指定席満席でしたが、何故かひょんなことから隣の席のこれから一仕事ある、というビジネスマンとずっと駄弁って帰路についたとさ、おじさんの一人旅はこれにておしマイケル。


 ちなみに、紅葉はどうやら来週あたりから本格的にきそうでした。自分は真っ赤も良いけど緑と黄と赤のグラデーションも好きなので結果オーライ。ナイストラベル!
コメント