車輪とビール

次の人生を模索する日々

久々にSF観戦してきたよって話

2021-10-18 20:08:14 | 
 このFuckingウィルス騒動で自粛していたレース観戦、今回久々に現地観戦に行って参りました。
 くそったれウィルス騒動ですが、左腕の鈍痛と発熱に耐え、モデルナワクチンを2回ぶち込み、ようやく居住区も訪問先も非常事態宣言が解除されたのでそろそろええやろ、という判断。
 もちろん旅先でその土地のおいしいものでぼろくそに酔いどれる醍醐味は味わいたかったですが、そこは耐えてでもレース観戦したかったんや、自分。
 また昨今自称アルバイトが忙しく悩ましい状況でしたが、奇跡的に出口が見えたので観戦を強行した次第でございます。
 ここまで愚痴愚痴と綴っておいてなんですが、言いたいことは一言。「最高のレースを観戦できて大満足です。」

 出発は土曜日3時過ぎ。久々のレース観戦かつ遠征に胸を躍らせましたね。
 そうそうこの感じ。ゲートオープンやらタイムスケジュールに変更はないか、やら渋滞や交通規制はないか、やら。
 そして積み込み終えて「カギ閉めたのか?」
 色々懐かしい気持ち(といっても19年以来か)で自宅を後にしたあのちょっとした高揚と緊張。サーキットに向かう道中の全てが期待に代わっていく過程、と楽しかったねぇ。
 そして夜明けからちょっとしてツインリンクもてぎに到着。最初は北口に行ってしまいましたが誤りに気付き、南口にw

 本当に久々の気持ちで現地についても高揚したねぇ。ゲートオープン待ちも久々で楽しかったし、あの開園前のしっとりした雰囲気も楽しかったし。
 開園準備のスタッフさんの準備も懐かしかったり、となんか里帰りに通づる気持ちになってしまったのはここだけの話。
 すっごい正直申し上げると木曜日にアルバイトが収束したので金曜日から行きたかったのですが、ちょっとした打ち合わせがあり金曜日は断念。しかしその打ち合わせがしょーもない、くそみたいな打ち合わせでブチ切れていたのはここだけの話。
 ここだけの話しが多いのは弊社の仕様です。

 久々に拝見した最初のイベントはTCRJ。WTCCと同じレギュレーションでイン側リアホイールを浮かせながらフルブレーキングする姿がかっこいい以上に笑える、しかし箱車らしいバトルが生まれる楽しみなカテゴリーだったりします。いいバトルの後はレース後に手を振ると結構レスもくれるし、自分は好き。
 また、エキゾーストを聞いて「あぁ、落ち着く」と。一般的にはコーヒーやたばこでほっと一息つくような感覚なのでしょうか。自分は上質なエキゾーストや点火カットを耳から拝聴した時に安らぎを感じる人種のようです。

 そんな感傷に浸りながらねっとり楽しんだ後はサポートレースと言っていいのかわからないレベルに突っ込みつつあるフォーミュラ・ライツ。F3が終わり、このマシンのお披露目に千代選手が乗車されたのはうっすら記憶にあります。その時も「ダウンフォースが強く、レースも楽しくなる。また、勉強になる」といったコメントがあったような。
 生で拝見したのは今年の頭のSF公式の時だったでしょうか。今回はアレジ選手が完全にはまってたな。S字で観察していると名取選手も一貫性あったし、3コーナーは佐藤選手(めっちゃ期待している選手)もセンスを感じたけど、若干ホイールスピンさせながらいわゆるセクシーにコーナーリングしていくアレジ選手が今回のウェット気味のシチュエーションではかなり光っていた印象が強いです。てか、今回のもてぎの名取選手は終始ちょっと取っ散らかりすぎたかな。ナイスドライバーなので今後サッシャ選手や宮田選手のような、推進力だけでなく修正力もばちっと取り込めることを期待!
 時系列を無視しますが、アレジ選手は決勝後に祝福すると一人一人に目を合わせてくれる姿も大変好印象でして。わかっていたけどナイスガイだよ、本当に。今年センセーショナルを巻き起こしたし、今後どんどん伸びて盛り上げてくれる存在になっていくんだろうなぁ、と確信した週末であります。なんていうか、今年インディーのチャンピオンを勝ち取ったパロウ選手と重なった。チャンピオンシップは残念でしたが、どんどん活躍して欲しいな!

 そしてSF。今年全てのラウンドで超強いレース展開を魅せた野尻選手が一足早くチャンピオンをとるのか、そこに注目が集まりましたね。
 正直「決めるでしょ」という空気感だったのはありますが、それ故観戦側としては「ちょっと待った」を期待したり。でも苦労人だから「決めて欲しいよね」といった感情が入り乱れた、その場で応援を決めるしかない緊張感。あの気持ちは今となっては不思議だったな。
 SFのセッション自体は選手には悪いですがめちゃめちゃ面白いシチュエーションになりました。
 予選直前の「さぁここから予選のシミュレーションでマシンの良し悪し観ますよ」のFP終盤のタイミングでハーフウェットになるという。予報も「予選時はドライかウェットかわからない」というギャンブルありのミックスコンディションという。機材/身体的には面倒ですが観戦視点ではめちゃめちゃ面白い状況に高揚しましたね。
 予選Q1は結論としてはドライバー自信もチームも「自信を持って走り切った順」になったかと思います。この時点で「ナニコレ、超オモシロい」!
 Q2は強いて言うならチーム力の差だったのでしょうか。コンサバでは乗り切れない、しかしその場をやわらかくいなす必要があったように感じます。
 そしてQ3にドラマが。Q1~Q2終盤は実は霧雨が降ったりやんだりだったのですが、Q3の頃には天気予報的にも湿度的にも降らない(山間部住人の端くれなんで)、と思った中で路面は若干濡れているという状況。
 現地にいたレースファンの共通見解として「普通ならウェットだけどドライワンチャン」がもろに出たシチュエーション。その中で攻めたのが3月の公式テストで好きになった大津選手。公式テスト時はリアを振り回しながらも推進していく車両のふるまいに可能性を感じていたのですが、まさかツキが来たタイミングでここまできれいにまとめるとは。Q3残り3min程度あたりでしょうか、現地の雰囲気の潮目が変わったなぁ。
 そのほか車両全員ウェットタイヤの中、一人でドライで攻め抜いた大津選手が見事チャンスをものにしてポール!個人的にはセルモを応援してますが、大津選手も超注目している選手。
 うれしそうな姿や声が聴けてめっちゃうれしかったですねぇ。決勝も実は超オモシロいレースになりまして。
 当日の朝はヘビーウェットな路面でしたが、午後晴れの予報で、昼前にはやむ予報というこれまためっちゃ期待するシチュエーションでして。その日の朝には「全車ひやひやドライでしばらくレースか?」と予想していたのですが、想像以上の雨量で結局全車ウェットスタート。ですが、スタートする頃にはモテギの北側は晴れ間が差し込み「もう降らないな」と確信できる状況に「このレース、確実に面白い」とレースファンの勘が朝以上に胸を躍らせまして。
 そして決勝がスタートするといきなり見どころ満載。随所にバトルがあり、どこを見ても見どころのあるバトルがしばらく続く、情報を取り込めば取り込むほど面白いレース。序盤はやはり野尻選手がバンバンぶち抜かれる姿のインパクトが強かったでしょうか。
 解説の土屋武士さんもご指摘されておられましたが、内圧(セッティング)の差がレースを長く見た際のポイントでしたね。また、土屋さんの指摘はドライバー心理も的確でリリースされたチャンピオンのインタビューでも本当にご指摘の通りで「さすが自他ともに認める日本一のレースオタク」って思いました。わかりやすいし聞き取りやすいし、素敵な解説でした。

 話はレースに戻りますが、上記の通りレース中は結局雨は降らず路面コンディションはどんどんドライに向かっていきまして。チーム、ドライバー毎の戦略の差が明るみになってきた頃にSCが入るという、これまたドラマティックな展開に。まぁここから荒れたわけですが、攻めてる人が損をしない荒れ方は個人的には有り。結果論だけど。
 ただ、大湯選手が上位勢を突っつくシーンは個人的には完全に?です。自分は上記の通りセルモファン。大津選手が強かったのはうれしかったし応援してましたが、別のベクトルとしてセルモファンとしては坂口選手の勝負も観たくてですね。
 その坂口選手がトップを狙って勝負するチャンスを奪った大湯選手には大変不愉快を感じざるを得ない。大湯選手が今や国内でも超速いのは認める。何ならスリッパリーなシチュエーションでは現時点国内最高のドライバーなのでは、と個人的には思ってる。
 だけどそれを証明するのはあのシーンではなかったはずで。坂口選手のチャンスを奪った事実は間違いなくあり、何ならSC前に大津選手を突っついていたのも大変不愉快。「1Lap遅れが何しとんじゃ」という気持ちしかなかった。速いのは知っている。ましてやレース中に前の車両より速けりゃTryするでしょって心情ももちろんわかる。
 しかし、自分今回のTop2は応援している選手同士でして。ただただ個人的な気持ちで申し訳ないけど気に入らなかったです。色々踏まえて大湯選手には申し訳ないのは感じていても、だ。

 そしてそれ以上にその状況を容認したオフィシャルが一番気に入らなかったです。なぜ青旗を振らない?なぜSC中に整列させない?
 SC直後のやりあう瞬間にスローダウンさせたらリスクあるよねって。今回は無事だったってだけで、余計なリスクでしかなかったし、勝負所のチャンス奪うし、、、従って今回のひやりとしたアクシデントはオフィシャルにある、というのが自分の印象です。
 個人的に大湯選手はあるタイミングで「同一周回の」最後尾に整列し、バンバンぶち抜いて気が付いたら入賞していた、って結果だったら手放し賞賛だった。それをやるためのアタックだったのかもしれませんが、レースを乱すのは?
 もちろん、たられば結果論だけど、それを実現できる異様なオーラがあった。めっちゃ手ごたえがあったのだろうな、と推察しますがレースはレース。うまくいかなかった週末でも存在感の出し方はまだ他に表現の仕方があったのでは、と思うのです。
 最近やっと理解し始めましたが、モータースポーツは紳士のスポーツ。あのシチュエーションを認めたらなんでもありになってしまう。その何でもがエスカレートしてくだらなくなってしまうレースってファンなら思い当たる節があると思うのですよ。SFでそんなくそつまらないシーンは観たくない。それを成立させるぐらいSFが盛り上がって欲しい、という気持ちもありますが。このあたりの気持ちを言葉で綴るのは難しい。

 そんな思いもあり、「そういったショーを魅せて大津選手を勝たせたホンダの陰謀では」みたいな超いやらしい疑惑を一瞬感じてしまいましたが、大津選手の週末攻め抜いた姿はそれを吹き飛ばすほどカッコよく、賞賛しかない。チーム無限、強くて素晴らしいチームですね。
 +で後方では関口選手の闘志あふれる走行に胸を撃たれつつも前のめりに倒れ、野尻選手がチャンピオンを決めるドラマも。
 ウィニングラップの両者はかっこよく、美しく。良いもの見れました。

 コロナ禍で遠のいていたレース観戦ですが、久々の現地観戦はチーム戦略とドライバーのスキルと勇気が全面に出て、さらにバトル多めの素晴らしいレースを観戦でき、大満足でした。
 次戦は再来週のSF鈴鹿に行けたらいいな、と思ってます。それまで第6波が来ませんように。
 そして鈴鹿は皆が幸せに終わりますように。
 ・・・久々に語ってしまった/(^o^)\
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