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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ハランの花

2013年03月08日 | 植物
伊豆大島は暖かい気候を上手く生かして花卉園芸が盛んです。
作られているのは、ガーベラやブバリアやスイトピーなどの花だけではなく、
シダの葉やノシランの葉などのように葉物もあります。
華道、フラワーアレンジメントでは脇役になるのかも知れませんが、
今日は、その葉物のハランについてです。



大島では、ハランを一般の家の庭木の下草として植えていることも多いです。
つばき並木の道を歩いていて見掛けることもあるはず。
薄暗い木陰に植えられているので目立たないかも。
でも、よく見るとツヤツヤしてキレイです!


まとめて生やしておいて、水遣りや手入れをしなくても、
こんな具合に元気に育ってくれる有難い常緑多年草です。
このように白斑が葉先に入っているものや、濃い緑一色のものなど。

地下茎が横にはって、直立する長い葉柄と大きな葉が特徴です。
どれくらい大きいかというと・・・

間にあるのは比較のために、
クマザサの仲間のハチジョウスズタケの葉と、エンピツが1本。
上の小さい葉で、長さが42センチ。下の大きな葉は、50センチあります。
幅は約11センチ。

我が家では、おむすびを包んだりもしますが、
昔から華材としてだけでなく和食の飾り付けに使われて来たそうです。
そのなごりが、折り詰めや刺身、
寿司桶の中に仕切りとして使われるビニールやプラシートの「人造バラン」として残っています。

今も、高級な料亭などでは、板前さんがハランを包丁で細工して飾りつけするそうです。
そういう所で食事をする機会がないもので…(笑)

つい先日、食事の飾りに使おうと、葉を引き抜こうとして、

根っこまで抜けてしまいました(汗)

こんな花が咲くの!? 知らなかったなあ~!!

古い辞典や辞書では、ユリ科となっていますが、
ネット検索したら、
クサスギカズラ科、スズラン亜科ハラン属、と。

根元に付いている花の形は、
確かにスズランのような釣鐘形です。

花期は4月頃で、その後、緑色球形の液果(汁果)になるそうです。
二十数年すぐ近くに暮らしていながら、
花も実も落ち葉に隠されていて、見たことがありませんでした(汗)

花の中は、な、な、何と!!

紫色で、フタのようになっているじゃあーりませんか!

大きな花だからゴミや雨が入らないように?

カタツムリ、ナメクジ・・・
ニホンオカトビムシが花粉を媒介するとの説も・・・。
ハランも奥が深そうです(笑)。

とにかく、薬用になるという果実が、大島でもなるのか?
忘れずに見てみます。

(なるせ)
コメント
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