グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

生き残る為には・・・4

2010年12月08日 | 海の生物
今回もまた海の生物達の生態を載せてみようと思います。

魚は勿論手がありません、当たり前ですが・・・。
なので身体に何か(ゴミ・寄生虫・その他生物など)が付いたとしても、それを自分で取り除くことはかなり大変です。
中には砂や岩に身体を擦り付けて取る種もいますが、多くの魚達はクリーナーと呼ばれる生物達に食べてもらう事が多いのです。
そんなに都合よくそれだけを食べてもらえるなんてあるのかな?なんて思われる方もいらっしゃるとは思いますが、それが以外に簡単に沢山観察されています。
クリーナーと呼ばれる生物の代表格がエビと魚です、魚の方はクリーナーフィッシュと呼ばれ何処の海にでもいます。
こんな都合の良いクリーナー達はボランチティアで取ってあげているのか?いやいや実はお互い持ちつ持たれつなんですね。
魚達はクリーナーたちに寄生虫などを食べてもらう代わりに、クリーナーを食べることはありません。
つまりどんなに近づいても何処にいても、時には口の中に入っても食べられることは無いのです。
そういった信頼関係があるからクリーナーの近くは色々な生物が集まり、時にクリーニング待ちなんてのもざらにあります。

さて今回の主役ですがニセクロスジギンポといいます、10cm程度の小さな魚ですが独特な生き残り方で有名なんです。

次にこの写真を見てください上の魚と似てませんか?この魚はホンソメワケベラといってクリーナーフィッシュとして一番有名かも?なんてくらいの魚なんです。

なぜこんなに似ているのでしょうか?実はニセクロスジギンポは肉食なのにホンソメワケベラになりすまし、クリーニングしてあげるよ~なんて見せかけながら魚に近づいて皮膚を食いちぎるのです。
皮膚を食べられた魚はビックリですよね~、おいおい約束が違うじゃない!なんて怒ってるかも???

生き残っていく為に食べられることのない種に似ていったのでしょうか?こういったずる賢さも時には必要なのかも?
なんか今流行の振込み詐欺みたいで、好きになれないのは私だけでしょうか?
今の世の中そんな事も言ってられないかも?せちがらい世の中になってしまいましたね~。

担当 石田

 

 

 

コメント
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