グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

歯は命?

2010年12月22日 | 海の生物

今回は魚の歯について投稿してみたいと思います。

陸上生物同様に水中生物たちもそれぞれの食性があります、それに合わせて歯の形はいろいろですね。

例えば写真のブダイは岩などに付いている藻や海藻、時に甲殻類も食べます。
前歯が前に出て幾つもかさなりあった歯は、岩から藻を効率よく剥ぎ取るためにできているのでしょう。
歯の隙間に海藻らしき茶色い物が挟まっています、デンタルクロスしてあげたくなりますね?

次はウツボです、鋭く尖りなおかつ内側に向いて伸びています。
一度咥えたら絶対離さないぞってのが良く分るし、典型的な肉食性ですね。
咬まれたらかなり痛そう~、実は私もウツボに噛まれたことがあります。
まだ子供のウツボだったのでそれほど血は出ませんでしたが、以前お客様が咬まれた時は大変。
その方何故だかウツボの口に指を向け、突付こうとしたようです。
結果は見事に咬まれ大量出血、すぐに病院に行って縫ってもらったそうです。
皆さんもウツボには気をつけてくださいね、間違ってもいじめないように!

さて次は何だか分ります?変な形をしてますよね~。
ネコザメというサメの仲間で、サザエなどの固い物を食べます。
固い物を砕く為に歯と言うよりは、万力の如く平らで丈夫にできています。
以前ネコザメが水中でサザエをバリバリ噛み砕いている映像を見たことがありますが、まぁ見事に割っていきますね。
ある程度噛み砕いた後に殻だけ吐き出し、サザエの中身だけを食べていました。
私達からするとなんて贅沢な魚!って思いますよね、町でサザエを買えばいくらになると思ってるのでしょう。

最後はヒラメです、それも1m近くはありそうな大物でした。
ヒラメも肉食性で、上を通り過ぎようとする魚などを襲います。
ただこのヒラメよ~く見てください、歯がボロボロ・・・。
ここまで大きくなるのはかなりの老成魚です、敵から実を守りながら数多くの魚を捕食してきたのでしょうね。
なんだか哀愁を感じてしまいます・・・、歳をとると歯にきますからね~。
これ以上歯がなくなると食べるのも困ります、やっぱり歯は命ですかね~?

コメント
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