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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 838 週間リポート・中日ドラゴンズ

2024年04月03日 | 1977 年 



怖いぞ?のってきたマーチン
マーチン選手に待望の二世が誕生した。7月23日夜にパトリシア夫人が名古屋市立大学病院で3400g の男児を出産した。「ハッピーだ、ハッピーだ!」とマーチン選手は大喜び。「どうだ立派なベビーだろ。初めての子供だから男でも女でもよかったけど、本音は男の子が欲しかったんだ」と普段は物静かな男が珍しくアメリカ人らしい派手なジェスチャーで大はしゃぎ。「手も大きいし足だってほらこんなに特大でスポーツは何をやらせても上手くなりそうだ。鼻も高くてハンサムさ」といった具合。名前は " トーマス・ジェイコフ・マーチン " 君と決めているそうで、マーチン選手の喜び方は留まるところを知らない。

「可愛い息子の為に後半戦はポンポンとホームランを飛ばすぜ」とナゴヤ球場で始まった後半戦に向けたミニキャンプでは宣言通りポンポンと柵越えを連発させていた。そんなマーチン選手を見守る中日ナインの多くは「まぁ練習だけじゃなく本番で打てるかが肝心だよね」と半信半疑状態だ。今シーズンのマーチン選手の本塁打数は前半戦を終えた時点で10本。昨年はこの時期すでに24本塁打だったのだから今シーズンは大砲としては目を覆いたくなるほどの大減産。首脳陣は「息子も生まれてこれをキッカケに心機一転して大爆発してくれれば願ったり叶ったりなんだがなぁ」と淡い期待を寄せている。


髪をバッサリ、心機一転の堂上投手
悲運の男と呼ばれているのが堂上投手。何しろ前半戦で何度も目の前に勝利投手の据え膳を置かれながら、その都度取り逃がして未だに0勝4敗。「オレ、もう前のことは全部忘れて新しく出直すよ」と言うなり、長かった頭髪をオールスター戦が始まる頃にバッサリ切った。新しい気分で出直すには先ずは見た目からというわけ。何としても今季初の白星を掴みたい。堂上投手のいじらしい気持ちがこんなところにも表れている。

意味わかる?
「公式戦ならピッチャー交代の場面なのに…」とオールスター第3戦でマウンド上の鈴木孝政投手が燃えた。最終回に無死二三塁のピンチから二死一三塁となり、1点差で打席に福本選手(阪急)を迎えた場面だった。ベンチを飛び出した長嶋監督が「タカマサ、代えないぞ。代えないぞ」と大声で言いながら近寄って来たのに先ずビックリ。投手たるもの監督に代えないと言われたら「ようしやってやる」と意気に感じるのは当たり前だ。

「敬遠するか?」と長嶋監督に聞かれると「いいえ、勝負します。任せてください抑えてみせます」と宣言した。結果は宣言通り福本選手を快速球で三振に仕留めて見事に男をあげた。投手を生かすも殺すも監督のサジ加減ひとつだというのが周囲の実感だろう。中日球団関係者の皆さん、この意味わかりますか?

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