「風の時代」を生きる

人生に必要なのは、勇気と想像力、そしてsome moneyだ。

チャールズ・チャップリン

本屋

2013-02-17 12:55:12 | 株トレード
アメリカ大統領のジョン・F・ケネディーの父親ジョセフ・ケネディーは相場師だったことで有名だ。

彼は1929年の世界大恐慌の数か月前に、当時のハイテク企業RCA(Radio Corporation of America)(アメリカ・ラジオ会社)を売り抜け、莫大な利益を手にした。(その資金で政界入りし、2人の息子を政治家にした。)

彼が相場から撤収するきっかけとなったのは、靴磨きの少年が株の話をするのを聞いたからだと言う。大衆が相場の話をし始めたら、それは売りのサインだということを彼は知っていたのだ。しかも靴磨きの少年でさえ株の話をするようでは、相場はかなり煮詰まっていると理解したのだろう。

ご記憶にあると思うが、06年から07年にかけて日本では小さなバブルだった。テレビのバラエティーでも、雑誌でも株が話題になっていた。本屋でも特設売り場ができていたほどだ。しかしこうなったら上昇は終わりだ。

実際07年7月ころまで株価は上昇を続けたが、その後はみなさんのご記憶の通りだ。

数年前の話になるが、2009年に私の町で一番でかい本屋に行って気付いたことがある。それはあれほどあった株トレードの本がほとんどなかったことだ。「デイトレードでらくらく・・・」、「株で月数十万円儲ける・・・」いろいろな本があったものだったが、経済の本が並んでいる本棚には、株関連の本が数冊しかなかった。代わりにFX(為替トレード)の本が幅をきかせていた。

07年には株トレード関連の特設売り場を設けて並べてあったものだが、09年にはほんの数冊の株関連の本が、申し訳なさそうに陳列されているだけだった。

この本屋の株の本の増減は、一種の指標と言える。ジョセフ・ケネディーが靴磨きの少年の言葉を聞いて大衆心理を理解したように。

今はまだ本屋に行っても株トレード関連の特設売り場はない。しかし「会社四季報」が品切れになり、オンライントレード会社の口座数が激増している現在の状況を考えると、これから株関連の本が徐々に増えていくものと思われる。

本屋にある株関連の本を注意深く観察しようと思う。
コメント
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