自由人

 己を『”親も無し、妻無し、子無し”職も無し、ローンもなければストレスもなし』と詠んで、六無斎清々を僭称。

中東の悲劇はいつまで、、、その②

2009年01月16日 19時53分07秒 | コラム
 5000年に及ぶユダヤの民の歴史は苦難に満ちていた。地中海沿岸に定着し、海を見続けて生きる民は先取性を持っていたようだ。それ故に優れた奴隷労働として古代エジプトに囚われていた。旧約聖書によると、エクソダスを敢行し、紀元前10世紀には、約束の地に古代イスラエル王国を建国した。周辺の強国、アッシリア、バビロニアに滅ぼされ、バビロン幽囚の悲劇を迎える。民俗宗教としてのユダヤ教は、『このような苦しみは、神が我々に与えた試練である。この試練に耐えれば、救世主が現れ、やがて我々が世界を支配できる。』というものであった。

 そして1000年後、かってユダヤの民を苦しめた周りの強国は全て滅び、当時の世界、オリエントから地中海一帯を支配するローマ帝国が出現する。誇り高きユダヤの民は、そのローマにも反乱を起こし、亡国の民となり、世界各地に離散した。そのローマも崩壊したのちの中世ヨーロッパはキリスト教世界であり、その中で共同体を作り生き延びたユダヤの民は、様々な差別を受け続けた。タルムード(迫害の歴史の中で学んだ教え)を信じるユダヤの民は、“逆境が人材を育てる”のだろう、数多くの多士多才の人物を生み出した。経済界ではロスチャイルド家、K、マルクス、アインシュタイン、スピルバーグ(映画監督)、そして、ユダヤロビーは現在アメリカで最大の影響力を持っているし、アメリカの大学院生の約3割はユダヤ系アメリカ人と言われている。

 タルムードの教えには、“右の頬を打たれたら、左の頬を”とか“己の欲せざるところ他に施すなかれ”はなくて、“目には目を、歯には歯を”、とか“やられたら、倍返し”、“やらせておいて、痛みつけ”、“やられたことにして、皆殺し”とでも引き継がれてるのであろうか、、、。イスラエル建国以来、現在に至るまでのイスラエルの動きは、たとえ周辺のアラブ諸国の建国に対する異議申し立て、武力行使があったとしても、かって、ユダヤ人6000人をホロコーストから救ったと言われている杉原外交官、その奥さんが、生前に、「主人の行為は間違っていたのでしょうか、、」とまで言わしめたことに象徴されてると思う。

 中東の悲劇をなくすには、この地に水を供給することである。第1次から4次に渉る中東戦争の戦費を、海水から真水を作る装置(その技術力では日本は優れてる)、給水装置等に向けたとしたら、不毛の乾燥地帯を緑の大地に戻すことが出来たのだが、、、。イスラエルとアラブの対立を煽り、さらにパレスチナの人々の中にも、ファタファとハマスの対立をも煽る、何か秘密の悪の司令部があるのではないだろうか、、、。謀略史観には与したくないのだが、、、。 

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