太陽暦を採用している地域では、本日が2011年の終わり、明日が元旦となる。年末年頭の年中行事はそれぞれの地域で独特なものがあるのだろうけど、この国では除夜の鐘を聞いての初詣、初日の出を拝むのが、{終わりよければすべてよし、始めよければすべてよし}を言い伝えてきた風習である。私はこのところ、自由人となって以来、高台に上って日没を眺めるのを年末の行事にしている。冬晴れのここ関東では、今日も日没を鑑賞できるだろう。
さて去りゆく2011年はどんな年だったのだろうか、アラブの春という名のエジプト、リビアでの独裁者の退陣、これまたメディアが定着させた(同時多発テロ)の容疑者ビンラディンの暗殺、先進国欧米の経済危機、この国では、3-11三陸大地震である。ネット上では、単純な自然災害ではないとの意見も出されているが、真実を知る立場にある人たちが口をつぐんでいては、既成事実がまかり通り真実は闇に葬られてしまう。
闇に葬られた真実を明らかにする仕事は容易なことではないが、戦後の松川、三鷹、下山事件の夜と霧の解明に尽力した松本清張氏、9-11の疑問解明に当たっている成澤氏などの努力には頭が下がる。満州の夜と霧をテーマのノンフィクション作家の佐野氏などもその中に入れてよいであろう。当方のやれることは、ハチドリの一滴のごとく、彼らの本を購入して精読し、周りの知人にそれとなく知らせるだけなのであるが、、、。
昨年は雲間に沈んだ太陽だったが、今年は仰角0度での日没を眺めることができた。かって視界360度の高原で日の出を眺めたこともあるが、人間の精神活動として、世界各地で太陽信仰が生まれたのも納得がいく神々しさであった。この世を穢土と見なし、西方に極楽浄土の存在を夢見、信仰により往生できると説いた宗教家、証明はできないけど現世で苦しむ民の慰めになったのは事実であろう。啓蒙思想家は、神の国をこの地上にと主張したし、その夢は未だ実現していないが、極楽浄土をこの地上に!を説く思想家も出ていい頃だ、、、。