自由人

 己を『”親も無し、妻無し、子無し”職も無し、ローンもなければストレスもなし』と詠んで、六無斎清々を僭称。

M.エンデの遺言

2007年09月28日 07時20分37秒 | コラム
 「第三次世界大戦は始まっている。我々が気がつかないだけで、、。、この戦争は、従来のように領土や資源を対象とする戦争ではなくて、時間との戦争だ。私たちの子どもや子孫を破滅させる戦争です、、、。」とのM・エンデの警鐘をどう受け止めたらいいのであろうか、、、。『改革なくして成長なし』とのワンフレーズに5年間も何かやってくれそうだとの期待を込めて見守っていたこの国の有権者は、失われた10年のコピーを再現させられるのに気がつかないのだろうか、気づかぬふりをしているのだろうか。富国強兵の実現のために、『欲しがりません勝つまでは、、、』を強いられ、清貧が国民性となっていた我が国が、アメリカの物質文明の豊かさに憧れ、アメリカの生活様式の実現が戦後の最優先課題となったのもやむを得ないことだったのかもしれない。そのための経済成長路線が全面的に肯定され続け、財政特例法というモルヒネを使用し始め、その結果が年々膨大する国債、そして今後も増え続けることが確実であり、もはや将来の我々の子孫の支払い限度を超えるまでになったきているのではあるのだが、、、。今もって、経済が成長すれば税収も増え、国債依存の体質が是正できるとでも思っているのだろうか。まさに、M・エンデの警鐘にある、子どもや子孫を破滅させる未来が確実に訪れようとしているのであるのだが、、、。

 経済とは、もともと生産し、消費する人間の営みなのだが、生産に携わる人間の労働が富を生み出すという労働価値説は、ペティに始まり、アダム・スミス、リカドーに引き継がれ、マルクスによって大成されたものであり疑問の余地はないであろう。しかし、その労働生産物の配分の仕方には、歴史的に違いがある。人間不平等の原因をどこに求めるかでは、議論があるところだが、経済的不平等は、人間の労働の生産性向上とともに生まれてきたのも事実であろう。人が全て自由・平等で、互いに助け合って生きていく世を、架空の死後の神の国に求めるのでなく、現実のこの地上に実現を、という啓蒙思想家たちの夢は未だに実現していないのではあるが、その夢の実現の可能性よりも肝心の人類がこの地上から消え去る可能性が高いということをM・エンデは述べていると思う。そして人類が、この地上でその人類の夢の実現を目指して生存を続けられるためには、金融の仕組みを変えること、本来のお金の持つ、等価(労働・サービス)交換の意味を体現している地域通貨にその可能性を見いだしている。

 『働けど、働けど、我が暮らし楽にならず。』との人生を送ることを余儀なくされている人の数が未だこの地上では大多数であろう。60億を超える地上の人間の一年間での生産量は、ドル建てで30兆ドルとか、人間の経済活動に欠かせない、友愛、つまり助け合いが実現していれば、6人家族で円建てでは約330万円、慎ましく生活していけば、それまでの蓄積もあるし、十分に安定した生活を営めるはずだ。ところが、利を得ることが合法化されている資本主義国では(メディァは自由主義・民主主義の国と報道するが、、、)合法的に利が利を生むシステムを利用して、一部の者に富が集中することになり、富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる二極分化が日々進行している。

 ここで体験的な私的経済原論とでもいえるものをまとめてみよう。私のお金との出会いは、お正月のお年玉が最初である。学校に入る前だから、オレンジ色の紙幣、額面は5銭、すぐ上の兄は小学校に入っていたので、青みを帯びた10銭紙幣,、早くより魅力的な青みの紙幣をもらえるようになりたいと思っていた。使うことはないし、すぐに預金に回すのだから、金額が問題ではなくて、絵柄がより魅力的だったからだ。『お金は卑しいもの』という考えが当時の日本では一般的だったのではないだろうか。子どもにはお金は使わせない、お金の魔力に影響されない子育てが普通のことだったと思う。落語でもお金を知らないふりをして、「五月人形の刀の鍔、、、?」なんて喋って、ご隠居さんに、「いい育ち方をしている」と褒められる話もあるが、、、。
 5銭、10銭というお小遣いは、個人名義の預金通帳に積み立てられる。無駄遣いをしない、貯金することが国のためだが常識の時代だった。小学一年の時、敗戦を迎えたのだが、それまでの私の預金残高は、今でも覚えているけど、8円35銭になっていた。戦後のインフレで、それまでの蓄積はどこかへ吹っ飛んでしまった。買いたいものがあったわけではないが、5銭、10銭と積んだのに、一度も下ろすことなく、古ぼけた通帳が探せば出てくるかもしれないが、、、。ずっと後になって、『インフレは姿なき怪盗である。』という言葉に即同意したのも、この幼少時の体験があったからだろう。アメリカとの経済力の差に気づかされたのは、高校生の頃で、朝鮮戦争の特需により戦後復興がなった頃である。やっと中古の自転車を買って貰え通学に使ったのだが、通学途上アメリカ軍のキャンプがあり、広い駐車場にはびっしり自動車が止まっている。当時、G.I.と呼ばれたアメリカ軍人の、日本でいえば一兵卒に当たる兵士が全員車で通勤している訳だ。「こんな国とよくも戦争をして勝てるとでも思ったのだろうか、勝てっこないはずだ、、、。」と妙に納得させられたものだ。そしてそんなアメリカにに憧憬の念はもっても、そのアメリカを訪問するには、一番安上がりの船便で、しかも貨物船に便乗しても、片道料金は500ドル、当時は360円が1ドルだし、円建てで18万円、高等学校を卒業して就職して貰える給料が、月7、000円の時代である。アメリカに行くなんて、夢のまた夢の時代であったといえるだろう。同じ地球上の人間で、住む国の違いによってなぜこのような差が出てくるのであろうか。戦争中、零戦とほぼ同じ性能のグラマン、日本が零戦一機を作る間に、アメリカでは50機のグラマンを作れたとのこと、正規戦では勝ち目はないのは当然だろう。戦闘機の支援もなく沖縄に向かった、当時日本の工業水準の粋を集めた戦艦大和が、アメリカの戦闘機の餌食となり鹿児島の沖合に沈んでいるのだが、、。それから60年、日本とアメリカの一人あたりの所得も、賃金も大した差がなくなってきているが、そこまでなれたのは、第一に日本人が、働くことが好きだという民族性を発揮して働いたことと、アメリカが最高の無駄遣い(朝鮮戦争・ベトナム戦争、それと世界中に張り巡らせた軍事基地)をし、そのおこぼれを沢山頂いたからといえるだろう。スタート時点では、日本とアメリカの賃金は、1対8(1ドル360円換算で)。メイドインジャパンの製品がアメリカに多く輸出されるようになったのは、アメリカの国民は、安い賃金で生産される日本製品を割安で購入できたからだろう。生産物が売れると景気がよくなるし、賃金も上がっていく。初めは繊維製品が、やがて機械、鉄鋼、自動車など重工業製品もアメリカの製より安く性能もいいということで売り上げを伸ばし、日米貿易摩擦を生むこととなる。その間、アメリカとの間の貿易黒字はドル(金との交換は可能で世界通貨の役割を果たしていた)建てで日本は貯め込んだ。無駄遣いにより大量のドルを世界中にばらまいたため、ドルへの信頼が薄まり、アメリカの金の保有高は著しく減少した。その結果が、ニクソン・・ショックといわれるドルと金との交換の停止である。金(稀少な労働生産物)の裏付け、保証のないドルは紙切れにすぎない。為替相場は大混乱をきたし、固定相場制から変動相場制に切り替えられるが、瞬く間に、1ドル360円が、200円台にさらに100円台に変動する。つまり円高が進行し、円の値打ちも上がり、外国製品が割安で手にはいるようにもなったし、海外旅行も夢ではなくなった。日本経済、日本にとっては、万々歳のごとく思われるが、それまでのドルによる日本全体の蓄積が半減し、その分がアメリカに持って行かれるという、為替変動によるマジックも忘れてはならない。そういえば、昨今のアメリカの中国元の切り上げ要求に対して、決定権は中国にあるとして抵抗しているのも理解できる。

 その国の経済の状況によって為替相場を変動させる、というのは一見正しそうだが、M・エンデのいう二種類のお金、我々の財布の中にあるお金と利を求めてどこにでも手を伸ばすお金、その後者に活躍の場を与えることとなる。毎日ニュースで、円相場が報道されているが、莫大な資金が、ニューヨーク、ロンドン、東京などに分けられ、コンピューターを駆使し、時差も利用し、日々円安、円高を演出し、莫大な利を得ている現実を見落としてはならない。そうして得た利をさらに拡大すべく、原油市場に回されているのが、世界的な原油高の原因である。各国の経済状況は、日々変動するものではないし、ほぼ半年ごとに見直して為替を変動させ、次の半年間は固定相場にすべきだと思う。そうすれば、相場を操っての投機的な資金の流れは止まり、健全な産業資本への投資がなされることになるだろう。
 他の人より多くの汗を流して働き、また多くの知恵を絞って人類に貢献する発明発見等で多くの収入を得て、それで他の人よりいい生活をしたとしても誰も文句はないであろう。もっともそういう人は、『社会は豊かに、個は慎ましく』という、経済生活における大切な要素を体現している場合が多いと思う。今の市場主義経済万能の時代、アメリカにおける勝ち組の代表【要塞の街】に象徴されるように、『個の贅沢追求、社会は貧困層の増加』となっていくのではないだろうか。

 産業資本や商業資本の場合、その利は社会から受け取る故に、社会貢献が必然というモラルが存在し、より良い製品商品を、より安く消費者に提供することによって存続が可能という、自由主義経済の長所が生きていた。アメリカの鉄鋼王といわれた、A.カーネギーは、巨万の富を手にするまでは、競争・買収を繰り返したが、金の亡者になりかねない自分に気付き、「お金とは、社会公共のものであって、個人の所有物ではない。」として全国の大学に図書館を寄贈するなど全財産を公共のために提供し、自分の子孫には財産を残さなかった。日本でも、『節約は金次郎、使い方は銀治郎』との新聞記事に載った、藤原銀治郎は、A.カーネギーを尊敬した渋沢栄一の流れを引き継いだ実業家といえるだろう。ここまでは(産業資本・商業資本の段階)まだ人間が金をコントロールできた。金融資本となると逆に金が人間を支配することになる。M・エンデが金融の仕組みを変えないと、人類の未来はないと指摘しているのは的を得ているといえるだろう。

既得権は維持された

2007年09月27日 12時17分24秒 | ニュ-ス
 何時の時代でも、良い思いが出来てる人とつらい思いをしている人たちがいる。良い思いが出来てる人は、今の世が永遠に続いて欲しいと願うし、『平氏にあらずんば人にあらず。』とか『この世をば、我が世とぞ思う望月の、、、』と豪語したものだ。『自民党じゃないとこの国が立ちゆかぬ、、、』との刷り込みに成功し、万年与党を維持してきたのだが、短期間の野党経験が、与党復帰、その継続のためには何でもあり、従来の根回しを無視した小泉時代の五年間、良い思いが出来る人が減ってつらい思いの人が急速に増えたといえるだろう。ところが、憲法違反の疑いがある郵政選挙で目くらましを受けた主権者は、自民党永久政権の基礎を衆議院に与えた。しかし、自民圧勝の内実は、小選挙区制、公明の全面協力であり、民意と議席数の一致という民主政治の建前で、投票率67%、比例代表の得票から議席を確定すると、空席158,自民党122,民主党100,公明党43,共産党22,社民党18,その他17、となる。

 自民党永久政権を確実なものにすべく迫り来る参議院選挙に勝てる党の顔として、若き安倍氏に雪崩現象的支持を与えたのだが、三日天下に等しい凋落ぶり、国会内の絶対多数を背景に、祖父のなし得なかった悲願を自らの手でとの身の程知らずの幼児的願望を17回もの強行採決で果たそうとしたが、若き貴公子の精神的、肉体的限界を超えた営みだったのだろう。7/29の歴史的敗北、一時身を引いての再チャレンジの線もあったのだろうに、これも自民党内の事情か、最終的には野たれ死にさせてしまった、、、。

 自民党政権で良い思いが出来ているのは、先ずは財界(かっては企業の社会的責任を自覚し、資本の暴走を否定する財界人もいたのだが、、、)、官僚(公僕たらんとする公務員は栄達できず、、、)、それとアメリカ(国債を購入してくれるし、基地は望み通りだし、アメリカの戦争の経費も再編の費用も負担してくれるし、、)であろう。それに本来、権力監視の立場に立つジャーナリズム精神をなくし、経営者に徹する大手メディア、2週間の一政党の党首選びを、この国の宰相選びとの線で報道し続けた。総裁選の得票数、公表された数が真実なのかの検証も必要だろう。

 予定通り、既得権勢力安堵内閣が成立したが、メディアは早速、まだ何もやっていない福田内閣の支持率が高いと報道しているが、自民党支持率の回復ぶりと合わせて、既得権勢力は一安心と言うことだろう。福田氏は支持率が高い事実に、『分かりませんね、、。』などと親譲りのおとぼけぶりを発揮しているが、父赳夫氏が大蔵大臣のころ、『消費税導入は頭の隅っこにもない。』と国会で答弁し、のちに導入問題が起き、以前のことを問われ、『頭の隅っこにではなくど真ん中にあった、、。』などと国会答弁をするおとぼけというか強弁は引き継がないで欲しいものだ。

この国は安泰

2007年09月20日 12時02分57秒 | ニュ-ス
 闘う政治家と自称した指揮官が突然の離脱、『敵前逃亡』との週刊誌の見出し、政治空白を作らないための、参議院選挙の民意に反しての政権継続のはずが、『身体検査』とやらで一ヶ月の政治空白、リスタートしたと思ったら再びの空白、最終的にはその責任は次の選挙で主権者が決着を付けなければならないのだろうが、この政治空白で一つだけはっきりしたことがある。『この国を半ば占領してる国はあっても、攻めてくる国はない。』を確認できた昨今である。

 秀吉の朝鮮出兵のあとの鎖国政策、江華島事件・日清、日露戦争・第一次世界大戦・日中15年戦争・対米英戦争のあとの戦争放棄(日本国憲法前文+第九条)こそ、この国を長期間、安泰たらしめたものはないであろう。例え一国平和主義の謗りはあっても、戦後一度は目指した『東洋のスイス』を再度見直す中で、『平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと務めている国際社会において名誉ある地位を占めたいと思う。』との初心を取り戻す必要がある。この困難な道を避け安易な道として、仮想敵国をさだめ、もしその国が攻めてきたら、アメリカがが日本を守ってくれる。だからそのアメリカの言い分は聞く、そして聞き続けたのが戦後一貫してこの国の政治をリードした自由民主党である。憲法違反の疑いのある『日米安全保障条約』を国会内の多数決で強行採決し、既成事実を積み上げて定着させたし(村山内閣でそれまで一貫して反対してきた日本社会党が容認)、それ以前、明らかな憲法違反のマッカーサーの指令による警察予備隊設置、それが、保安隊、自衛隊へと姿を変え世界有数の軍隊へと変貌した。その自衛隊をアメリカの要請によって、インド洋、イラクにも派遣したのも、特別法によってであるし、常に国会内の多数決で強行採決を続けてきた。参議院選挙で、多数を獲得した民主党がこれまでの自由民主党の対米追従路線に歯止めを掛けるとしたら、『東洋のスイス』を前面に押し出すべきであろう、、、。

まともな天の声か、、、?

2007年09月14日 13時34分59秒 | ニュ-ス
 わがまま坊ちゃんの政権投げだし、そんな人物をほんの一年前雪崩を打って総裁の地位につけた自民党なのだが、責任を感じる政党なら、野党第一党の民主党に暫定政権を委ね、主権者たる国民の意思を問う総選挙を行うべきなのだが、万年与党の驕りか、主権者意識の欠如か、『自民党じゃないとこの国が立ちゆかない』がこの国の大勢か、メディアも後継総裁イコール次期総理に沿った報道に明け暮れしている。

 中学校の社会科では、政党とは同じ考え・政策を持つ集団、その考え・政策を公約として主権者に提示し、選挙によって主権者の多数の支持を得た政党が内閣を作りその政策を実行していくのが政党政治であると学んだのだが、自由民主党は結成当時から日本の社会主義化を懸念して、幅広い保守層を結集した団体で、本来の政党とはいえないと思う。共通の利益や人脈の寄せ集めと言って良いであろう、、。

 この国の社会主義化を目指している勢力も、社共合わせて10%満たないし、自民党は結党の目標がほぼ達成した状況なので、解党し、本来の政党に脱皮すべきだと思う。現在の民主党を含めた政界再編を実現し、近代政党に生まれ変わる必要がある。第四の権力であるメディアも、現権力に迎合することなく、真の政党政治の実現に向けた論陣をはる必要がある。

 最大派閥にはそれなりの人材が確保されてるものか、森・小泉・安倍と同じ派閥の総理なのに、今回、満を持して出馬を決めると、一年前と同じく、勝ち馬に乗ろうとする雪崩現象が生じたようだ、、、。奇しくも父、福田赳夫が総理になったのが齢71、高齢を気遣われても、明治三十八歳と惚けたのだが、高等文官試験で首席合格、若くして大蔵省主計局長。その父から見れば不肖の息子なのだろうが、民間から総理秘書、さらに秘書官となり父の薫陶を受け、父の引退後後継となった典型的な二世議員だが、父の総裁再選に失敗したときの言『天の声にもたまには変な声も、、、』を逆手に取った天の声を聞いて出馬を決心したのだろう。しかも同じ71歳、、、。父子宰相は歴代初となるし、対抗馬の麻生氏の場合は、3代目の祖父子宰相だし、何れにしても、この国は民主主義国と標榜していても、封建世襲の名残がまだまだ強く残っているものですね、、、。 

パス3回で投げ出し、トランプじゃないのに、、。

2007年09月13日 12時36分30秒 | ニュ-ス
 号外が発行されたのだから、確かに異常事態の発生だろう、、。突然の一国の宰相の辞任表明、12日の午後からは、いずれの局も特別番組、様々な報道がなされているが、大勢は、「所信表明をし、代表質問の直前になっての辞任は無責任」とあるが、無責任体制はこの国のお国柄、何も安倍総理だけの問題ではない。無責任極まりない『自衛隊が行ってるところが非戦闘地域』と国会で強弁した前総理の在任中に引き立てられ、若さと血筋の良さが選挙にも強いだろうとの、これまた万年与党の味にどっぷり浸った自民党の多数決によって選ばれたのが安倍総裁である。
 期待通り政権発足時は高支持率、本来は、政権交代後直ちに、自らの公約を掲げて衆議院を解散、自らの力量を示す国会内の議席に応じた政治を目指すべきであった。それをしなかったのが、1回目のパス。前総理の過大な遺産(郵政選挙での絶対多数)を、政治家3代目にふさわしく、相続税も払うことなく引き継ぎ、17回の強行採決で政治実績を誇示し、就任後初めての国政選挙となった参議院選挙で、「改革を止めるわけにはいかない、私を取りますか。小沢さんを取りますか。」と絶叫し、歴史的惨敗となったのだから、責任を取り、捲土重来を期し、辞任すれば良かったのにそうしなかったのが2回目のパス。続投を決めたのなら、即刻内閣改造をすれば良かったのに、「身体検査」とやらに時間をかける必要があるらしい次の大臣候補、外交で点数を上げた(就任直後の中国・韓国訪問)再来を期しての外遊中に体調もこわし、一気に気力も萎えたのであろう。幼少時から、母親とのタッグで、総理総裁を目指したのだが、いざ実現してみると、天と地の違い、『こんなはずではなかった、、。』とのわがまま坊ちゃまの地が出て、今回の政権投げ出しという3回目のパスになったのだろう、、、。

9・11から6年

2007年09月10日 14時24分11秒 | ニュ-ス
 (9・11同時多発テロ)と括弧を付けなければならないのだが、世界を震撼させた事件から6年目を迎えた。イスラム過激派の反米テロということでメディアは一貫しているが、様々な疑問点があることに目をつぶってはいけない。アメリカのブッシュ大統領は状況証拠から、ウサマ・ビン・ラディン率いるアルカイダの犯行と即刻断定したのだが、状況証拠からは謀略の線も生まれてくる。真相が明らかにされるのは何時のことになるのであろうか、、、。
 アメリカ独立のきっかけとなった、ボストン茶会事件も本国政府(イギリス)の圧政に対する抵抗だったし、インディアンに扮装し、イギリスの船を襲撃し、積み荷の茶を海に棄てたのは、イギリスから見れば紛れもなくテロであるが、独立を果たしたアメリカから見れば愛国的行動である。伊藤博文を暗殺した安重根は日本ではテロリストだけど韓国では愛国者である。テロは非合法活動だし、犯罪ではあるが、状況を作り出すことに成功し、権力を掴めば、革命として歴史に残る。クロンウェル独裁、ジャコバン独裁、スターリンの粛正、ポルポト独裁は当時は反革命勢力に対する圧政だが、権力の交替によって初めて裁かれることになる国家によるテロである。
 極端な言い方をすれば、アメリカは建国以来、国家テロを継続し、一度も裁かれていないと言っても良いのではないだろうか、、。アジア系先住民(アメリカインディアン)の抹殺、デビー・クロケットはテキサスの英雄だが、領土を奪われたメキシコから見ればテロリストだし、ラテンアメリカの裏庭化は、その国家意志の貫徹だし、第二次大戦後は、マッカーシズムによって国内の反対勢力を押さえつけ、社会主義を敵とする冷戦の発動。西側陣営にとって有利な状況を作り出すためのCIAの世界中に張り巡らされた活動。その明らかにされてない謀略活動は深い霧に閉ざされている。ソビエトの崩壊によって、敵の存在を見失ったアメリカは、新たな敵として、これも括弧付きの、[イスラム過激派]の存在をアピールしないと、民主主義の政治の仕組みを取るアメリカでは権力を維持できないようだ。地にもぐったか、天に昇ったか、懸賞金まで付けて躍起になって探しても見つからない、ウサマ・ビン・ラディンという人物は、もともとアメリカのCIAの支援を受け、アフガンで対ソ向けのテロを実行していた人物のようだが、不思議なことに、アメリカにとって都合の良いときに、ビデオで現れてくる。再選のかかった、’04の大統領選の直前に現れ、9・11は、自分たちのの犯行と述べるし、ブッシュへの支持は100万票は増えたろうし、再選を果たした。また諸々が明らかになる中で、議会では民主党が多数を占め、ほぼ死に体といわれながらも、イラクに増派し、責任を問われる昨今、またビデオで現れる。『テロとの戦争』という問題提起がそもそも間違いで、真実は、アメリカの産軍共同体の利益だということに、多くの世界中の人が気付きだしたのではないだろうか、、、。
 最初のボタンのかけ違いを質すことなく、インド洋での無料ガソリンスタンド継続に政治生命をかけるというこの国の指導者、テロではなく、民主的手法で退陣して貰うことが緊急の課題だと思う。

 

雑感

2007年09月04日 13時57分49秒 | ニュ-ス
 万世一系を信じ、この上もなく敬愛の情を示すこの国の民は、血筋とか名門とかを全面的に信頼し、全てをお任せする傾向がある。メディアもその傾向を助長こそすれ、本来の批判精神を発揮することがない。
 野球やゴルフ(本来は趣味の領域)で活躍するさわやかな若者には、王子様をイメージし、『ハンカチ王子』とか『はにかみ王子』とかの命名をし、密着の過剰放映をし、さらに満員の神宮球場の大学野球を全国放送をしたり、ギャラリーの過熱ぶりを取材したり、さわやかな若者をアイドル、ヒーローの祭り上げたいようだ。
 この傾向は政治の世界でも同じで、特に’55年体制崩壊の兆しとなった細川(近衛元首相の孫)内閣の成立以来加速している。今、崖っぷちの安倍政権だが、五年間の小泉政権、大ばくちの郵政解散で大吉と芽が出て、その過剰遺産を引き継ぐ後継に、やはり血筋というか、選挙受けする王子様タイプとして選出されたのだが、今回の参議院選挙では逆目の凶と出て、本人が、『私を取りますか、小沢さんを取りますか。』と選挙中に訴えたし、今は幹事長となり、密かに安倍後継をねらってる麻生氏も麻生フアンの小母ちゃまに向かって『安倍の顔と小沢の顔、どちらを選びますか。』とブルドックよりコリー犬好みのご婦人並に女性有権者に訴えたのだし、当然選挙結果に応じて退陣するのが筋だったのに、『悪いのはあなたじゃないのよ、辞める必要はないのよ、、。』と母親にたしなめられてか、それまでの世論調査の傾向を察知して、同じ様な選挙中の自分たちの発言の責任回避のために二人で相談し、政権選挙ではないとし、続投を確認しあった、、、。
 人心一新、巻き返しを図るのなら、即刻というタイミングがあるのに、なんだか『身体検査』とかいうもので時間をかけてのこの始末、最短は免れたものの、一週間で辞任する大臣、自民党内には、清廉潔白の政治家はいなくなってしまったのだろうか。しかも今回は安倍氏は蚊帳の外、与謝野氏と麻生氏で事を運んだとか。
 名門、血筋が、政治と金に無縁でいられるのか、そういえば、与謝野氏は与謝野鉄幹・晶子の孫、麻生氏は、三度目の祖父・孫の宰相をを目指しているし、その野望は、安倍後継として実現するのであろうか、、、。

我が家でも出来ること。

2007年09月02日 20時41分06秒 | コラム
 何処で情報を得たのか、電話によるしかも名指しの、様々な勧誘が来る。利殖の話、外資系保険会社の医療保険の勧誘、等、初めの頃は、早めに切っていたのだが、必要に食い下がられるので、利殖の話には、『私は不真面目な仏教徒だけど、お釈迦様の“有り余る財は身を滅ぼす”との言だけは守りたいので、誘惑しないで下さい。』とか、医療保険では、『悪いのは頭だけで、身体の方は至って健康ですから結構です。』なんていなしているのだけど、太陽光発電の勧誘に関しては、勧誘してくる人に敬意を表し、丁寧に対応している。大切な仕事なので、是非日本中の屋根の上に太陽光発電装置が付くように頑張って欲しいということ。さらに勧誘に当たっては、利を説いてはダメで、義を説いて欲しいということ。元手が何年で戻るじゃなく、地球環境、人類の生存の為にを理解して貰わなければばならないこと、、、。原子力に頼らないエネルギーの確保に自分が出来ることをやるべきであること。地震による原子炉の破壊が起きるととんでもないことが起きるし、そうゆう事態の発生がなくとも、核廃棄物の処理法が完全に確立するまでは、無害化するまでに数万年を要する核廃棄物をこれ以上増やさないことが必要であること。
 実は当方9年前に太陽光は設置していること、昼間の余剰電力は東京電力と契約をし、私は発電所の所長(契約書に記述)ということになっている。他を勧めるに当たって、当面使用しないまとまったお金があれば、屋根の上に預金するつもりで考えて欲しいということ、何せ今は超低利、それ故に株や利殖に心を動かされるのはやむを得ないとしても、リスクが高いし、下手をすると自らの財産をかっさらわれてしまうことになる。その点、屋根の上預金は、300万円で年間5~6万円ぐらいだが確実に振り込まれるし、定期預金にしておいて、5~6千円ぐらいの利息が付いて、所得税もしっかりかけられるストレスからも解消されます。こんな話が勧誘員の方と出来るのも、自由人である特権ですかね、、、。