自由人

 己を『”親も無し、妻無し、子無し”職も無し、ローンもなければストレスもなし』と詠んで、六無斎清々を僭称。

二月が逃げる、政治家も逃げる、、、

2015年02月28日 09時12分22秒 | コラム

 学年末のせわしなさ、時の過ぎ去る速さを、一月が逝き、二月が逃げ、三月が去る、と表現してきたこの国だが、、、。12月中に召集、会期150日と定められている通常国会、審議すべき重要課題は予算案の審議、そして新年度からのスムーズな予算執行が行われるためには、年度内に予算が国会で議決さえることが重要だ。”大儀なき解散、総選挙”が昨12月に実施されたため、遅れ気味の新年度予算の審議かおこなわれているのだが、、、。

 総選挙圧勝を経て成立した安倍内閣、最も戦後最大の棄権率、小選挙区制による恩恵ゆえの結果なのだが、自信たっぷりの予算案を提出したつもりなのだろうが、その中身の検討がされるべき予算委員会での審議の低レベル、総理大臣までが不適切なヤジを飛ばし、疑惑を指摘された閣僚は、逃げの一手、農水大臣が辞任することになった。もっとも、PTT推進、安倍内閣が強く意図している農協改革に早く取り組みたいがための、首の据替に過ぎないのだが。

 農業を魅力ある産業にしなければならない、というのは当然である、食を賄う産業なのだし、安全でおいしい農産物の供給は、農業にいそしむ人にとっては最高の誇りである。当然、国の農業政策に於いては、食糧自給率100%に近づけることが大切であり、独立国としては当然の目指す方向である。長年保守基盤の支えた農村は、優れた労働力を都市部に供給し続けてきたし、個人経営の弱点を、様々な補助金で補ってきたのだが、農業従事者の高齢化で、耕作放棄地は増え続けている。そんな中でごく少数の自然栽培、無農薬無肥料の農業にいそしんでいる人もいるが、そういう人たちを支援し、”緑の山河”を築くことが大切だと思うのだが、、。

 農業法人化が提唱されているが、金で農地を買収しての法人化では、やがては化学肥料、農薬漬け、遺伝子組替えの農産物であふれることになるだろう。個人経営の弱さを、協同組合の充実によって、農地と台所を直接結ぶ産業に農業を持っていくことが必要なのだが、これまでの農協は、個々の農民を食い物にしてきたといえるだろう。その点では農協改革は必要だが今の政権が意図してることとは180度違ったものになるはずだ。

 一俵の米(60キロ)から、作られるおにぎりは1400個とのこと、コンビニでは一個、100円で売られている。ところが、農家が農協から受け取る金額は、ほぼ7000円、購入した耕作機械、肥料、農薬代を含めて計算すると、一俵あたり、1万4,5000円にはなるという。とてもじゃないが農業を継ごうとする者は皆無となる。


人間関係、あ.い.う.え.お...。

2015年02月10日 20時37分47秒 | コラム

 70億を超すこの奇跡の惑星で同時代を生きている人類、もとを糺せば5万年か前にアフリカから脱出した150人余りの子孫にあたるのだし、人類みな兄弟,姉妹として、それににふさわしい生き方をすべきなのだが、、、、。ホモサピエンス(賢い人)として良き人間関係を築くための一提案、、、。

   人間関係、あ.い.う.え.お.

 あ.  あいさつ、ありがとう、、、                                               

 登山や山歩きをしている人の間では、見も知らぬすれ違っただけなのにお互いあいさつを交わす。それだけでお互いいい気持ちになれる。あいさつは人と人との間の潤滑油である。国際交流が盛んで、多くの人が海外旅行に出向くが、その出向く現地の言葉で、朝夕のあいさつ、ありがとう、さようならの言葉ぐらいは現地語で話せるようにして、その国を訪れる者の義務であろう。またこの国を訪れた外国の人には、その国の言葉で、さよなら、こんにちは、ありがとうの三語を教わり、別れるときには、その人の母国語でサヨナラのあいさつをするといいだろう。

 い、  イライラ、いらだちは禁物、いたわりの精神でいとおしむこと、、、

 う、   嘘はつかない、恨みっこなし

 嘘も方便という言葉もあるけし、親しい人を亡くして悲しみいっぱいの人に、天国であなたのことを見守ってくれる、という嘘だといいのだが、聖戦で命を亡くしても、天国で生まれ変わるとか、謀略活動によるデマ、権力者の嘘はなくさなければならない。秘密保護法なんという法律はあること自体がおかしなことである。

 え、   エゴを克服し、いつも笑顔で人と接する、、、

 お、   恩は忘れず、押し付けず、お互い様の精神で、、、    


レミングの行動を反面教師に

2015年02月06日 19時16分00秒 | コラム

 北極圏に生息するネズミ科のレミング、3~4年ごとに異常繁殖をし、集団で暴走する異常行動が見られる。海に飛び込み集団自殺をするといわれていたが、真実はわからない。いずれにしても何らかの刺激を受け集団パニックに陥るのであろう。

 ホモサピエンス(賢い人)としての人類も、何らかのショックを受けると異常な集団行動に出ることが多々見られる。9.11でアメリカはアフガン攻撃を始めたのだが、議会ではただ一人反対したのが、バーバラ、リーさんだったし、パリのテロで、フランスで”イスラム国”空爆の継続が可決されたが、反対者が1名、棄権が13人いたようだ。さらにアメリカが基本の外交基本方針、モンロー主義を変更第一次世界大戦に参戦したのは、ルシタニア号撃沈、第二次世界大戦に参戦したのは真珠湾襲撃、その際もただ一人参戦に反対したのが、女性最初の議員、ジャネット。ランキンさんだった。この国において、”イスラム国”非難決議が全会一致で衆院で可決されたニュースを聞いて、この国は大勢翼賛の継続かと落胆したのだが、、、。フランスにもアメリカにも、”ガリレオ”がいることに、それぞれの国の懐の深さをうらやましい気持ちを持たされたが、参議院の方で、山本太郎が投票前に退席した(反対票を投じたわけではない)ことを聞いて、まだこの国にも見込みがあると感じた。願わくば第二の”山宣”が起きることのないのを願うばかりだ。

 山本氏の退席の理由は、イラク戦争の検証がないから、、、というのはまっとうな意見である。全会一致を(大勢翼賛と同じ)大事にする御仁から批判されているようだが、彼をたった一人にしてはいけない。”イスラム国”壊滅を望むなら、その資金源、武器供給の流れをつかみ、そのパイプを止める以外にない。最高の情報力を持っている、この地におけるイスラエルのモサドの情報、アメリカのCIAの情報力でそのパイプは杷枠できるはずなのだから、、、、。

 集団ダイビングをしているレミングの中で、浮き輪をつけている一匹のレミング、その浮き輪には憲法9条と描かれている、そんなイラストを使って、アメリカが湾岸戦争で勝利で湧き上がっているときに、日本国憲法の精神を世界に広めようと、オハイオ州で、9条の会を発足された、チャールズ。オーバビー氏、この国の各地に存在する9条の会もオーバビー氏につながる必要がある。


怒を恕に、怨にしてはいけない。その②

2015年02月04日 09時32分42秒 | コラム

 膨大な予算を使って、アメリカンパックスのために活動している防諜機関がCIAなのだけど、諜報活動だけなら、孫子の兵法以来戦わずして勝つためには必要なことである。CIAはその外に、反政府の援助、人財育成、親米政権の援助、反米政権の打倒、敵対する指導者の暗殺をその任務としている。その最後の暗殺については、フォード大統領から禁止されたが、現在では無人飛行機によるイスラム指導者の暗殺という名目で実施されている。当然誤爆による一般市民の犠牲も頻発している。

 現在、イラク、シリアで活発にその勢力を伸ばしているのが”イスラム国”で、オバマ大統領はその壊滅を主張し、有志連合という形で、国連決議のないまま空爆を続けているのだが、世界四大文明の発祥地であるメソポタミアの地、乾燥地帯の大オアシスであり、様々な民族の攻防地ではあったのだが、、、。第二次大戦後、イラク王国として独立(中東から北アフリカの地域は、イギリス、フランスの国引きで多くの王国が誕生)しのだが、若手軍人による王政打倒のクデターで多くの共和国が成立した(エジプト、リビア、イラク、等)。イラクのカシム政権の容共政策を阻止すべく、汎アラブ主義を主張するバース党を支援したのがCIAである。もともとバース党の主張は、アラブの統一、外国支配からの解放、社会主義、なのだが、カシム打倒には目をつぶる。やがてバース党がイラク、シリアで政権を握り、イラクではサダム、フセイン政権、シリアではアサド政権が権力を掌握する。そのサダム、フセインの末路、アサド二世のシリア攻撃を、中国、ロシアに妨げられて、シリアの反アサド勢力に資金と武器を提供しているのが言わずと知れたCIAである。

 バース党は素晴らしい理念を持っていたのだから、その考え方を全アラブ国に広めるべきだった。権力を獲得した、サダム、フセインにしてもアサド一世にしても、、、。そんな時、ふと権力を獲得する以前の毛沢東の党員に対する講和を思い出した。”党は一部という意味で、党が存在する以上、われわれは一部であることを自覚すべきだ。党の考え方を大衆に広める活動にあたっては、党員は三分の一を超えてはいけない、三分の一は反対のものを、三分の一は中立の人を、そしてその中立の三分の一の賛成がないと実施してはいけない。ゆっくりやれ、そうすれば上手くいく。”という件である。アラブの指導者たらんとした、ナセルもカシムも、サダム、フセインも、リビアのカダフィー大佐も見果てぬ夢を反対派を弾圧することによって実現できないことを証明したはずだし、今後どう実現していくかは、権力を得る前のマオイズムしかないであろう、、、。


怒を恕に、怨としてはいけない。

2015年02月03日 13時18分00秒 | コラム

 この世における最大の不正義は、人による人の支配、民族による他民族の支配、大国による弱小国の支配である。被支配側には怒りをもたらすし、さらにその怒りを抑え込まれれば、怨みから憎しみにまで高まり、抵抗、反逆、世直し、革命が起きたのは歴史が証明している。

 度を越した”イスラム国”の仕打ちを批判し、その壊滅を主張するのは良いとして、それを武力で解決しようとしては、ますますの混乱を引き起こすことになるだろう。しかもそういう”過激集団”がなぜ生まれたかの検証もなしに、壊滅を急ぐべきではないと思う。最後はアメリカの特殊部隊に急襲されて殺されたとなっている、ウサマ、ビンラディンなる人物を育てたのはだれか、冷戦時代、ソビエトに”ベトナム戦争”を体験させるべく、イスラム聖戦戦士に武器を与えたのがアメリカのCIAであることからして、育てられ、そして捨てられた怨みは後々まで残るものだ。同じく育てられ捨てられたイラクのフセイン大統領、彼は、汎アラブ主義政党、バース党の指導者であった。彼が追放された後、バース党員は公職から追放され、今のISISの中核となっているようだ、、、。イスラム原理主義の過激派を批判するなら、同時にユダヤ原理主義の主張の実現を目指している、現イスラエルのネタにエフ政権も批判されなければならない、何しろ、ナイル川の東岸からチグリス川の西岸までが”約束の地”としてその大イスラエルの実現を目指しているのだから、、、。

 大英帝国の支配は、他国を、領土も政治的にも支配し、言語も強制した。それを見習ったのがこの国の朝鮮支配である。一方アメリカは、そのイギリスから、”代表権なくば、課税なし”の市民的権利を主張して独立ししたが、ラテンアメリカ(スペイン、ポルトガルの植民地)の独立をモンロー主義で支援し、のちに、領土的支配のない経済的支配を通して、アメリカの裏庭にすることに成功した。そのアメリカが中東に入り込んできたのは、陰りを見せた大英帝国が、エジプトでの政変(王政打倒のクデター)でナセル大統領の出現と、ソビエト接近を危険視し、トルコ、イラク、イラン、パキスタンとの間で対ソ目的の条約を結び、アメリカがオブザーバーとして参加してからである。 (つづく)


再びの、怒、恕、怨、

2015年02月02日 11時00分38秒 | コラム

 表意文字としての漢字は、表音文字の代表であるアルファベットとは違った格別の魅力がある。表題に掲げた、怒・恕・怨は似たような字だが、心がついてることから人間の心理状況を表す言葉であるのだが、語源の意味からは、心を除いた、奴と如はいずれも柔らかいという意味があり、怨の上の部分は、窪んだ、凹むという意味を持つそうだ。怒(いかり)・恕(ゆるす、おもいやり)・怨(うらみ)となるわけだが、人間関係、国際関係でも大いに参考に出来そうだ。
 まだまだ文明化していない人間は、その不完全さゆえいろんな過ちも犯すし、相手を傷つけたり、相手のものを奪ったり、極端な場合は殺してしまうこともありうる。つまり相手に対して怒りの感情を起こさせてしまうことになる。その怒りを鎮めるには、相手に対する真摯な心からの謝罪が欠かせない。その心が相手に伝われば、その相手は、忘れることは出来なくとも許すことは可能である。つまり怒りを恕に昇華させることが出来るものだ。その相手の怒りに鈍感だったり、知らん振りしたり、無かったことにしたり、ひどい場合は逆なでしたりしては、その怒りは怨みに変わり、復讐することに全力を尽くすことになるだろう、、、。人間の歴史はそんなことの繰り返しだったのかもしれない、、、。しかも歴史とは強者の歴史であり、恨みを残してこの世を去っていった者の数は果てしない数になるだろうし、歴史にも残されないまま消えていったのも多いだろう、、、。

 犬猫にも怒りの行動が見られるが、人の怒りの行動には犬猫と共通の私憤と、社会的、歴史的不正義に対しる心からの憤り、公憤とがある。不正を糺す人と、それを糊塗する側との論争は、両者の力関係で決着する。不正が糺されれば、怒りは恕に昇華するが、さもないと怒りは怨みに、さらに憎しみに変じ、弱者の最後の手段、テロまでもが正義の回復として正当化される。本日の新聞の第一面には、”イスラム国”によるジャーナリスト処刑が報道されている。アメリカ主導の、”イスラム国”壊滅の空爆が継続される中起きた不幸な事件である。

 この国の最高責任者は涙を浮かべながら、テロには屈しない、テロリストには懲罰を、そして前のめりにイスラム国壊滅を支援すると述べているのだが、どこかに、しめしめとにんまりしているヘッドクォーターの存在があるのではないかと疑いたくなる。フランスでのテロ。オバマの演説、イスラエルを訪問し、そこでバイデン氏と面談、イスラム国と戦う国への支援を強調、すべてある筋書通りの展開となっている、、、。

 中東問題の原点は、石油であり、その石油の支配をめぐる思惑が、イスラエル建国となったことを抑えて考えなければならない。中東から北アフリカ地域の国々の共通点は、アラブに油、イスラムにカラカラであった。つまり民族的にはアラブ民族、石油の世界的埋蔵地であり、宗教的にはイスラム教徒が多く、気候的には乾燥気候である。かってはイスラム帝国が存在したし、オスマントルコ帝国もこの地の大部分を支配した。この地に住む人にとって必要なのは水であって、石油ではない。石油を必要とした欧米帝国主義国が、アラブの民族主義を利用し、トルコを弱体化し、さりとてアラブ民族が統一されると困るので、第二次大戦後にシオニズムを活用し、アラブと敵対するイスラエルを建国したのである。(つづく)