アフリカの森から巣立ったった人類は、およそ300万年かけて地球の隅々までにその生活圏をひろげていった。その住む自然の条件により、人種の違い、さらに言語、宗教、生活習慣の違いによる民族の違いが生まれても、人類としてのDNAは究極は“ルーシー”から派生しているし、約600万年前枝分かれしたチンパンジーと人類のDNAは、96~99%は共通すると言われているし、さらに下等動物といわれるものとも多くの共通点を持っている。万物の霊長と自画自賛し、ホモサピエンス(賢い人)と自称しているが、この奇蹟の惑星の生命体としては、唯一エゴの保有者であり、この惑星のお邪魔虫とも言えるかも知れない。自給自足の生活からスタートし、今の主流となった市場主義経済に至って、商品は拡大再生産され続け、エゴも拡大再生産され続けた。このまま続けたら、かってイソップが『ガチョウと黄金の卵』の寓話で、人類に警鐘してくれたことが無駄になりかねない。メキシコ湾岸の海底油田の流失も、チリ鉱山の落盤事故も、安藤昌益が“鉱業は自然からの収奪”との言の一面の正しさを証明している。
領土問題が派生したのは、重商主義・絶対主義。資本主義、帝国主義になってからだが、人類が永年にわたって拡大し続けた自給自足の生活の場を、列強が奪い合い、さらに、列強同士の対立、同盟等で世界大戦を引き起こしたのが20世紀であった。2つの世界大戦で、人類は賢くなったはずなのだが、パグワッシュ会議での結論“国家の消滅が世界平和の基礎”に辿り着くのは後100年はかかるのだろうか。
今回尖閣諸島の問題で、日中間に波風がたっている。どこかで秘かに喜んでいるものの存在を見逃してはいけない。1972年の国交回復と、’78年の平和友好条約締結の際は、両国首脳の良識によって“領土問題の棚上げ”でクリアーした。領土問題は地勢面、植生、先住権で判断すべきだ。琉球王国時代、海洋民だった沖縄の人たちは、中継貿易として、清、朝鮮、日本、東南アジアの諸国と交流していたし、尖閣諸島の存在も分かっていたし、寄港もしていたであろう、それ故に帝国主義の歩みを始めた明治政府が琉球処分で沖縄県とし、この地域を沖縄の一部と見なし領土の宣言をしたのは歴史事実である。かってかつぶし工場もあったと言うし、先住権で領土を決めるのなら、沖縄の人たちが自分の土地だと主張するのは正当である。大陸棚が良好な漁場になるので、経済的な利害関係が領土問題になるのは当然だろう。今までの経過から、尖閣諸島は日本が実効支配し、領土権も主張できるが、地勢的に見れば、尖閣諸島は中国大陸の大陸棚の先端部に当たるし、石垣諸島との間には深い海が存在しているし、中国側が地勢的に中国に属すべきだと主張するのも一理がある。“東シナ海を平和友好の海”と努力してきた両国民の積み上げてきた実績を壊してはいけない。
領土問題が派生したのは、重商主義・絶対主義。資本主義、帝国主義になってからだが、人類が永年にわたって拡大し続けた自給自足の生活の場を、列強が奪い合い、さらに、列強同士の対立、同盟等で世界大戦を引き起こしたのが20世紀であった。2つの世界大戦で、人類は賢くなったはずなのだが、パグワッシュ会議での結論“国家の消滅が世界平和の基礎”に辿り着くのは後100年はかかるのだろうか。
今回尖閣諸島の問題で、日中間に波風がたっている。どこかで秘かに喜んでいるものの存在を見逃してはいけない。1972年の国交回復と、’78年の平和友好条約締結の際は、両国首脳の良識によって“領土問題の棚上げ”でクリアーした。領土問題は地勢面、植生、先住権で判断すべきだ。琉球王国時代、海洋民だった沖縄の人たちは、中継貿易として、清、朝鮮、日本、東南アジアの諸国と交流していたし、尖閣諸島の存在も分かっていたし、寄港もしていたであろう、それ故に帝国主義の歩みを始めた明治政府が琉球処分で沖縄県とし、この地域を沖縄の一部と見なし領土の宣言をしたのは歴史事実である。かってかつぶし工場もあったと言うし、先住権で領土を決めるのなら、沖縄の人たちが自分の土地だと主張するのは正当である。大陸棚が良好な漁場になるので、経済的な利害関係が領土問題になるのは当然だろう。今までの経過から、尖閣諸島は日本が実効支配し、領土権も主張できるが、地勢的に見れば、尖閣諸島は中国大陸の大陸棚の先端部に当たるし、石垣諸島との間には深い海が存在しているし、中国側が地勢的に中国に属すべきだと主張するのも一理がある。“東シナ海を平和友好の海”と努力してきた両国民の積み上げてきた実績を壊してはいけない。