面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「ジャスティン・ビーバー ネヴァー・セイ・ネヴァー」

2011年05月07日 | 映画
世界中でファンを魅了するカナダ生まれの若きポップ・スター、ジャスティン・ビーバーの素顔に迫るドキュメンタリー。
2010年8月に行われたコンサートツアーにおけるパフォーマンスを軸に、彼がいかにして世界のトップ・アイドルにまで駆け上っていったのかを、赤裸々に映し出して興味深い。

1994年、カナダの田舎町で生まれ育ったジャスティン・ビーバーは、母親が「You Tube」に彼のパフォーマンスをアップしたことが発端で、人気を呼ぶようになる。
最初は、自分の家族や友人知人に見せたくて「You Tube」へビデオをアップしていったという彼。
しかしアップして早々には、彼のファンが生まれている。
そして動画を見たプロデューサーのスクーター・ブラウンに才能を見出され、アメリカへ移住。
全米のラジオ局を回って歌ったというのは従来のプロモーション活動と同じだが、ツイッターを利用した点がイマドキで、それによって前代未聞のスピードで、一躍スターダムにのし上がっていく…


マディソン・スクエア・ガーデンでのコンサートの様子や、たくさんの熱狂的なファンたちの声のほか、抜群のリズム感と天才的なテクニックを披露している幼少時代の貴重な映像、両親・祖父母のインタビュー、彼の仕事仲間や有名アーティストたちのコメントをもとに、ジャスティン・ビーバーの魅力に迫る。
様々な映像の中でも、幼いジャスティンが刻むリズムやギター・テクニックには目を見張った。
音楽の神様がこの世に送り込んできた“神の使い”ではないかと思うほど。
天才とはこういう人間のことだと改めて思い知らされ、正に奇跡の映像に唸らされた。

恥ずかしながら「ショウシュウリキ」のCMで歌う男児を見て、一瞬「え?ジャスティン・ビーバー出てるのか??」と思ってしまうほど、彼に対する認識不足の自分であっても、豊かな才能の凄さは映像からヒシヒシと感じ取ることができる。
「You Tube」にアップされたジャスティン・ビーバーの動画を、敏腕プロデューサーが目にしたことから始まったサクセスストーリーではあるが、彼が世に出たのはラッキーだったからだけではない。
溢れんばかりの音楽センスが、彼を社会の片隅に埋もれさせることを許さなかったのである。

現実逃避的にただひたすら夢だけを追い続ける、凡百の自称ミュージシャンに引導を渡す、類稀なる才能の記録。
この現実を受け入れよ。


ジャスティン・ビーバー ネヴァー・セイ・ネヴァー
2011年/アメリカ  監督:ジョン・チュウ
出演:ジャスティン・ビーバー、ボーイズⅡメン、マイリー・サイラス、ジェイデン・スミス、アッシャー・レイモンド


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